デビュー10周年記念曲第2弾リリース 福田こうへい 「誰かの真似じゃない、自分だけのブランドを作りたい」

2021.7.13

今年10月にデビュー10周年を迎える福田こうへいが、元旦に発売した『かんべんナ』に続く10周年記念曲第2弾として、7月14日、『男の残雪』をリリース。
男のロマンを感じさせるタイトルのこの曲は、福田の本流でもある“自然と人生のあり様”をスケール大きく歌った王道のメジャー演歌だ。
昨年、大好評となったチャンネル銀河の歌謡バラエティ『福田こうへい・三山ひろし・市川由紀乃のふるさと自慢!』の第2弾の放送も7月18日に控えた福田に、デビュー10周年を迎えた心境と今後の展望について聞いた。

━━親への想いを切々と歌った『かんべんナ』に続き、10周年記念曲第2弾となる『男の残雪』は、福田こうへいらしさに溢れる王道演歌ですね。

人生90年と考えると、自分は今、ちょうど折り返し地点の年代なのですが、ここからの15年20年は、カミさんや子どもに対して、男らしい足跡がちゃんと残せるかどうかの期間だよと歌う、今までの楽曲の中で一番大人っぽい内容の歌になっています。

 

━━歌唱される際、とくに留意されたことはありますか?

皆さんが聞きやすく、歌いやすいように、なるべくこぶしを入れないようにして歌いました。これまでの歌も同じなんですが、こぶしを入れ過ぎると、しつこく聞こえちゃうと思うんです。歌には、流しっぱなしにしていても心地いい“聞き心地”、声を出しやすい“歌い心地”というものがありますので、それはいつも大事にしています。
最後の♪あぁあぁ~ というところは自分の場合は民謡調に歌っていますけど、皆さん、カラオケで歌う時は、優しく歌ってもいいし、力強く歌ってもいい、それぞれの個性で表現してもらえればと思います。

 

━━『男の残雪』とは一転、カップリングの『女舟』では、オリジナル作品として初めて、女性の心情を綴った“女歌”に挑戦されています。

いやー、難しかったですね。これまで男くさいイメージの歌が多かったですし、自分自身も男っぽい性格なんで、俺が女性の歌を歌って大丈夫なのかなって(笑)。最初、歌ったときは、正直言うと、ちょっと気持ち悪かったです(笑)。

━━10周年目に女歌という新境地を切り開かれたんですね。デビューしてから10年、歌手という仕事の魅力をどうとらえていますか?

まだ2~3年くらいしか経っていないような感覚ですね。デビューして1年も経たないうちに全国ツアーが始まって、うれしい忙しさの中、お客様に選んでもらえるための種まきができているかということだけを毎日考えているうちに、10年あっという間に経っちゃったなっていう感じです。
歌手の仕事は、歌がどれだけ上手でも、皆さんに選んでもらわなければ成り立ちません。人に選んでもらって仕事をしているんだということに気づいてから、より一層、歌手になって良かったと思うようになりました。定年のない仕事だし、声が出る限りは続けたいです。
歌手になる前にやっていた呉服店の営業の仕事は、年齢を重ねたほうがお客様の信用度が上がったけれど、それは歌手にも共通するなと思っていますので、これからどう歩んでいけるのか、自分でも楽しみです。

 

━━年齢を重ねることが歌手として武器になるんですね。

デビューしたのは36歳ですが、30代のときに50代の歌い方をしてはならないし、味のある先輩の真似をするのもダメだと思ってきました。自分で経験して、自分で(歌を)磨かないと光らないものがあることに気づかなければ成長していきませんから。
5年前、10年前に、どういうふうにものごとを考えて、お客様に対してどんな思いをもって歌っていたのか。一つひとつ振り返りながら進んでいって、自分の失敗に自分で気づいて修正していって、その年相応の味をもって歌えればいいなと思って頑張っています。
今回の『男の残雪』も、背伸びするのではなくて、またひとつ経験を積み重ねながら歌っていきたいと思っています。

 

━━福田さんのコンサートは、歌声はもちろん、トークやファンサービスが大好評で、毎回チケットが完売の盛況となっています。コロナ禍により昨年と今年はコンサートの中止や延期も多かったですが、その期間の心境はいかがでしたか?

とにかく焦らないように、ゆっくり休みつつ、気持ちの準備と体の準備をしていました。でも、昨年、7カ月ぶりにコンサートを再開した際は、休止する前の絶好調だったときのパフォーマンスが急にできるかといったら、やっぱり体がついてこなくて。筋肉痛になったり、怠けてしまった部分がちょいちょい出てきて、大変でした。体って正直ですね(笑)。

 

━━コンサートではいつもどんなことを心がけているんですか?

その場でしか生まれない雰囲気を大事にしています。ですから、いい緊張感につながるように、リハーサルも声を出すくらいにしています。ファンの皆さんだけでなく、ファンの方が連れて来てくださった初めてのお客様や会場が近いからと来てくださった初めてのお客様など、いろいろなお客様に“初めての福田こうへい”を見てもらいたいので、歌の内容からトークからすべて新鮮にいきたいと考えています。

━━昨年11月にはチャンネル銀河で歌謡バラエティ『福田こうへい・三山ひろし・市川由紀乃のふるさと自慢!』が放送されました。屋形船に乗って、地元の美味しいものを持ち寄って、お酒を飲みつつ、繰り広げられた熱いふるさと自慢トークは大好評でした。

三山さんと由紀乃さんとは収録で一緒になることが多くて、年代も近いということで話をするようになったという間柄だったんですけど、お二人とも、自分からしたら都会人。こっちはつっかけ履いて歩いているような人間ですけれど、お二人はブーツ履いて歩いている感じ(笑)。なんてったって、標準語を喋れるしね。俺、標準語、喋れねーもん(笑)。でも、お二人のおかげで収録ではごく自然な普段どおりの自分が出せたし、楽しかったですよ。

 

━━第2弾・第3弾の放送も決定しています。7月18日放送の第2弾・埼玉編では、秩父を舞台に、福田さんの趣味の釣りやアウトドアクッキングに挑戦されたそうですね。

好きな釣りをやっているところを三山さんがドローンで撮影するってことだったんだけど、三山さん、釣れた瞬間を撮ってないんですよ! こっちは山育ちのせっかちだから、陽が上がったら魚逃げちまうし、「早く釣らないと」って言ってるのに、ゆっくりゆっくりドローンの説明書読んだり、準備しているもんだから、肝心の釣れた瞬間を撮ってなくて(笑)。しかも魚に対して気を遣うから、こっちは音に敏感になっているのに、すぐそばでブンブンブンブン、ドローン飛ばして(笑)。
でも、三山さんが魚釣りを始めたら、意外とせっかちな一面も見れたりして面白かった。釣れる釣れないはどうでもよくて、三山さんと由紀乃さんの釣りをしているときの顔を見ていただければ。きっと楽しめますよ(笑)。

 

━━3人のトークも、とても楽しいです。

大まかな台本はあるんですが、そのとおりにやらないのは俺だけですね(笑)。三山さんも由紀乃さんも真面目なので、台本通りってことを考えているんだけれど、俺は真面目な人がいじりたくてしょうがない。昔から教科書どおりじゃなくていいじゃんっていう、崩したいタイプなので、いたずら担当は私(笑)。

 

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━━大自然の中での新曲披露はもちろん、コミカルな演出で市川由紀乃さんと『麦畑』をデュエットされるそうで、そちらも楽しみです。最後に10周年を迎えた今、今後の展望を効かせてください。

いろいろな先輩方のブランドがありますが、真似事にならないように、自分ならではのブランドを作るまでは、とにかくお客様に選んでもらえるよう、ひたすら頑張るだけじゃないですかね。あと、自分の場合は、いろいろなジャンルに手を出すのでではなく、今後も演歌、民謡一本に絞ってやっていきたいと思っています。

福田こうへい『男の残雪』

2021年7月14日発売 KICM-31027
1.男の残雪 作詞:坂口照幸 作曲:四方章人 編曲:南郷達也
2.女舟 作詞:麻こよみ 作曲:花笠薫 編曲:南郷達也
3.男の残雪(オリジナルカラオケ)
4.男の残雪(一般用半音下げカラオケ)
5.女舟(オリジナルカラオケ)
6.女舟(一般用半音下げカラオケ)

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