“令和の昭和歌謡少女” 梅谷心愛が『磐越西線ひとり』でデビュー! 「目標はレコ大新人賞!そしていつかは『紅白』に出場したいです」
小学生の頃から多数の音楽番組やステージで話題を呼んできた“令和の昭和歌謡少女”こと梅谷心愛が満を持してデビュー。7月5日発売の『磐越西線ひとり』は、恋を失った少女のローカル線一人旅がみちのくの風景とともに叙情的に描かれる。卓越した歌唱力と表現力を発揮し、“美空ひばり博士”としてバラエティ番組でも活躍してきた彼女は今春中学を卒業したばかり。3年前に生まれ育った福岡から上京した矢先のコロナ禍で、思うように活動できない不安や心細さを感じたことも。そうした中で心の支えとなったものやプライベートの過ごし方など、感性豊かな15歳の素顔を「うたびと」初インタビュー。
──デビュー曲『磐越西線ひとり』の主人公は16歳の少女。梅谷さんより1歳年上ですね。
はい。少しだけ背伸びをした歌で、作詞の石原信一先生は『梅谷が失恋したら』と想像して歌詞に落とし込んでくださったそうです。私自身、普段から一人で過ごす時間が好きなので、たしかに一人旅とかしちゃうかもしれません(笑)。また石原先生が歌詞に出てくる風景や主人公の心の動きを丁寧にレクチャーしてくださったおかげもあって、スッと歌詞の世界に入れました。
──張りのある歌声を存分に発揮されていますが、メロディはいかがでしたか?
音程の高低差が激しかったり、メロディが細かかったりしますが、意外と歌いやすかったです。たぶん作曲の弦哲也先生が、私の音域や声の揺らし方などに一番映えるメロディをつけてくださったと思います。レコーディングでは歌の持つ物語をきちんと生かせるように、1~3番が一本調子にならないように意識しました。
──カラオケのアドバイスをいただけますか?
AメロからBメロは、メロディをしっかり掴みつつ基本的にボリュームを小さめに。サビで“メロディを揺らして”迫力を出すと、演歌らしい醍醐味が出ます。感情的なポイントは2番から3番で、主人公の心情がガラッと変わるところ。喪失感のトンネルから抜け出せない1~2番を経て、3番でようやく少しだけ前向きな気持ちになるので、3番の歌い出しは晴れやかに、声を遠くに飛ばすイメージで歌うと引き立つと思います。
──カップリング曲の『あこがれ橋』はどんな曲になりましたか?
こちらも少女が大人になっていく心の揺らぎを歌っていますが、曲調は溌剌と明るい感じです。夢を叶えるために生まれ育った故郷を旅立つという歌詞にもとても共感できて、まっすぐ歌うことができました。
──小学生の頃から数々の歌番組で“天才少女”と呼ばれてきましたが、歌手を目指したきっかけは?
3歳の頃からひいおばあちゃんにカラオケに連れていってもらっていました。ひいおばあちゃんはお祭り大好き、カラオケ大好きな“ザ・博多の女”。特に美空ひばりさんの歌をよく歌っていて、私の中では童謡よりも落ち着く歌でした。その後、少し大きくなってからひばりさんの『不死鳥コンサート』のDVDを観て衝撃を受けました。強さやかっこよさだけでなく、切なさや悲しみみたいなものも感じて、こんな歌手になりたいと思ったのがきっかけです。今では私の部屋は美空ひばりさんのグッズでいっぱいです!
──小学校卒業とともに上京。ちょうどコロナが始まった頃でしたね。
私よりも両親や姉妹が大変だったと思います。私の夢を応援するためにみんなで東京に来てくれたにも関わらず、思うように活動できなくて申し訳なさでいっぱいでした。きっと家族も不安だったと思いますが、私の前では一切そんなそぶりは見せず、『焦らなくても大丈夫、この時間を大切にしよう!』と励ましてくれました。
──レッスンに通えなかった時期もあると思いますが、どんなふうに過ごされていましたか?
もともと演歌や昭和歌謡が好きですが、それ以外にもジャズやクラシックなどを聞くようになりました。これも完全にひばりさんの影響です。ご自身のオリジナル曲のほかにも、スタンダードやシャンソンなどを歌ってこられたひばりさんのようになりたいと思って勉強するうちに、いろいろなジャンルの音楽の素晴らしさを知りました。
──音楽はどんなときに聞きますか?
ほぼ1日中聞いています。私はウォーキングが好きで、6時間くらい平気で歩いちゃいますが、そんなときも音楽を聞いています。歩いているときは完全に1人になれるのも好きで、移り変わる空の色や風の匂いを感じたり、自分の心の声に耳を傾けたりしています。それこそ『磐越西線ひとり』の主人公みたいな感じです(笑)。
──ほかにデビューに至るまでの心の支えとなったものはありますか?
家族はもちろんですが、福岡から連れてきた8匹の猫ちゃんたちの存在も大きかったです。みんな保護猫ちゃんで、福岡では一時期9匹もいたことがあります。1匹お見送りすると、不思議とまた新しい猫ちゃんと出会ってしまいます。私と一番仲良しの子の名前は“カルカンちゃん”。優しくて穏やかでいつもそばにいてくれて、またこの子が人間みたいな表情をするんですよ!
──人間みたいな猫ですか?
はい。この話をすると人から変だって言われるんですけど(笑)、この子とは会話ができるんです。『おはよう』と言うと、ちゃんと『ニャー』って返事をしてくれますし、心が通じ合っていると感じますね。『東京に来て大変だね』って言われることもありますが、家に帰れば家族がいて猫ちゃんがいて、大好きな音楽にも囲まれて、この環境がとても幸せだと思っています。
──上京後はたくさんのライブを経験してこられましたが、特に思い出に残っているステージは?
昨年5月の『令和にっぽん!演歌の夢まつり』の福岡公演です。あんなに大きなステージで歌える日が来るなんて思ってもいなかったのでとても緊張しましたが、大好きな市川由紀乃さんとも再会できてうれしかったです。市川さんは小学生のときに同じ舞台(2019年 市川由紀乃特別公演『人生いろいろ~島倉千代子物語~』)に出させていただいて以来、ずっと憧れの先輩です。
──いよいよ本格的なスタートを切りましたが、どんな歌手になりたいですか?
美空ひばりさんのエピソードや市川由紀乃さんとお話しさせていただいて、歌手にとって大切なのは、自分の中の強さと人に対する優しさだとわかりました。歌を上手に歌うこと以上に人間性をきちんと磨くという初心を忘れずに、これからも歩んでいきたいと思います。
──最後に『磐越西線ひとり』を聞いてくれるみなさんにメッセージをお願いします。
表題曲とカップリング、曲調のまったく違う2曲ですが、どちらも“梅谷心愛の今”を感じてくださるんじゃないかと思います。たくさんの方に聞いていただけるよう頑張って、日本レコード大賞新人賞を目指しています。そしていつかは『紅白』に出場したいです。大きすぎる夢かもしれないけど、諦めずに前を向いて進んで行きますので、どうぞ応援よろしくお願いします!
梅谷心愛 『磐越西線ひとり』
2023年7月5日(水)発売
品番:TKCA-91520
価格:¥1,400(税込)
【収録曲】
1.磐越西線ひとり(作詞:石原信一/作曲:弦哲也/編曲:猪股義周)
2.あこがれ橋(作詞:石原信一/作曲:弦哲也/編曲:猪股義周)
3.磐越西線ひとり(オリジナル・カラオケ)
4.あこがれ橋(オリジナル・カラオケ)
梅谷心愛 プロフィール
2018年1月、日本テレビ「歌唱王」ではファイナリスト3位となる。
同年4月には、テレビ東京「THE カラオケ☆バトル」に初出場、翌年2019年2月には同番組内で自身が大好きで憧れでもある美空ひばりの『人生一路』を歌唱し、番組史上最年少の12歳で100点を獲得(※前機種)。
同年7月、新歌舞伎座 市川由紀乃特別公演 舞台「人生いろいろ~島倉千代子物語~」にて、幼少時代の島倉千代子役を演じる。
2020年に上京し、本格的な歌手活動を始める。その後、BSテレ東「徳光和夫の名曲にっぽん」や「演歌の花道」、「歌のエール」など音楽番組に多数出演。また、テレビ朝日「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」では、美空ひばり博士として過去5度出演。持ち前のトーク力と昭和歌謡の豊富な知識で、同番組の「昭和歌謡スペシャル」には欠かせない存在となる。
2022年には多くの演歌歌手が憧れる一大イベント「演歌の夢まつり 福岡公演」に出演、『人生一路』『イヨマンテの夜』を歌唱し、その圧巻の歌唱力で観客を感動の渦に巻き込んだ。
現在では演歌・歌謡曲からJ-POPまで幅広い楽曲を歌いこなす令和の昭和歌謡少女。
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