二見颯一が都内で「やまびこコンサート 2024」を開催 堀内孝雄による新曲『泣けばいい』など新たな挑戦・魅力満載の全19曲披露!

二見颯一
2024.7.8

歌手の二見颯一が7月5日(金)、東京・練馬区IMAホール「二見颯一 やまびこコンサート 2024」を開催した。

幼少期から民謡に親しんできた二見颯一は2017年に「日本クラウン 演歌・歌謡曲 新人歌手オーディション」でグランプリを獲得。「令和にこだまする“やまびこボイス”」のキャッチコピーをひっさげて2019年にシングル『哀愁峠』でデビューし、現在、令和の演歌・歌謡曲界を盛り上げる若手歌手ユニット「演歌第7世代」の一人としても活躍している。

この日のライブは、8月7日(水)発売の堀内孝雄の手による新曲『泣けばいい』の歌唱や新たな挑戦、本人の特技である絵画の展示なども楽しめる、趣向を凝らした内容。会場には北は北海道から南は九州まで満員のファンが詰めかけ、オンラインでの生配信も同時に行われた。

二見颯一

ステージは山形県発祥の舟唄『最上川舟唄』からスタート。白い羽織袴で二見が登場し、シンフォニックなサウンドをバックに民謡で鍛えた歌声を披露すると、観客は万雷の拍手と声援で出迎えた。

二見はデビュー6周年とコンサート開催への謝意をこめてファンに挨拶すると、続いてはデビュー曲『哀愁峠』“列車シリーズ”より『0時の終列車』『君恋列車』、デビュー5周年作品の『一里塚』『罪の恋』とオリジナルのシングル曲を続けて歌唱、6年間の歩みをメドレー形式で披露した。

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シングル曲に続いてはアルバムの中から、黒沢明とロス・プリモスのカバーで『ラブユー東京』、3作目のアルバムより『放浪のはて』を披露。その後着物は自らデザイン、袴は今回のやまびこコンサートのために特別に作ったというエピソードを語ると、客席からはひときわ大きな歓声が送られた。

続いては新たな試みとして、長編歌謡浪曲『決斗 高田の馬場』に挑戦! 場面に合わせて大きく変化に富んだ台詞や語り、歌唱の節回しを、持ち前の力強くのびやかな声で料理、作品の魅力を存分に発揮してみせた。

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その後、事務所の先輩であるビューティーこくぶのバックバンド“BKバンド”のロック演奏を挟んで、赤いジャケットに身を包んだ二見が客席に登場! 生演奏をバックに加山雄三『夜空の星』舘ひろし『朝まで踊ろう』を歌いながら客席を回ると客席は大熱狂、二見はファンの声援に握手やハイタッチ、手を振って応え、ステージに戻ると「スタッフ、関係者、BKバンド全員で作った」という新曲『ドリームトレイン』を初披露。普段の演歌・歌謡曲と一線を画す、晴れやかなポップチューンに客席が酔いしれた。

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二見の新たな挑戦は続く。スポットライトに照らされ、生演奏とともに韓国民謡『ハン オベニョン』を披露。同曲は漢字で「恨五百年」と表記、戦争で恋人を亡くした主人公が戦争を500年恨み続けるという内容で、チョー・ヨンピルらの歌唱でも知られる名曲だ。歌唱後に二見は「前半は、“演じる歌”と書いて“演歌”。演歌にも様々な種類がございまして、この恨五百年は“恨みの歌”とかいて“恨歌”とも言える一曲」と語った。

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続いて二見は同じ演歌でも艶やかな“艶歌”として、まずギターをフィーチャーして藤あや子『港恋うれば』、ピアノをフィーチャーしてカンツォーネの名曲『愛は限りなく』(Dio Come Ti Amo)を歌唱。パーカッション&コーラスをフィーチャーしての、映画『おもひでぽろぽろ』の主題歌『THE ROSE』(愛は花、君はその種)では、黒い衣装(私服!)にチェンジしてステージに再登場し、英語によるデュエット歌唱をミュージカル仕立てで披露してみせた。

美しいバラードで会場が穏やかな空気に包まれる中、ステージでは一転、きらびやかな照明とともに力強いイントロが。二見は力強いダンスとともに、松本隆筒美京平のゴールデンコンビによる桑名正博の名曲『セクシャルバイオレットNo.1』を力強く披露。昨年の「やまびこコンサート 2023」で披露した郷ひろみ『GOLDFINGER’99』に続く2年連続の激しいダンスナンバーに、会場は大いに沸いた。

二見颯一

その後二見は「本当にたくさんの方に支えられて、今日歌わせていただいております。これからもどうぞ皆さま、二見颯一をよろしくお願いいたします」と感謝を述べ、新曲『泣けばいい』をしっとりと歌唱。作者の堀内孝雄は本作に「二見くんはとても魅力的な声の持ち主ですが、こんなバラードもこんな風に素晴らしい表現力で歌われることに驚きました」とコメントを寄せており、まさにその通りの素晴らしい歌声と歌唱で客席を酔わせた。

二見は締めとして「今日はたくさんの拍手とご声援をいただきまして、完走することができました。皆様に感謝の気持ちを込めまして、二見颯一がどういう道をこのあと歩んでいくのか、どういう物語を二見颯一というタイトルで作っていくのか、ぜひ皆さま、見届けていただけたらと思います」と挨拶し、五木ひろしの2000年の名曲『山河』を歌唱してステージを締めくくった。

開演前の二見颯一にインタビュー!

二見颯一

開演前に、二見は報道陣からの取材に応えた。

今回のライブにかける思いについて問われた二見は、「やまびこコンサートは僕の故郷と東京の2会場で毎年開催させていただいているのですが、東京では2回目ということで、前回より進化した二見颯一をみていただければと思います。前回は5周年の記念のコンサートだったのですが、そこを一つの区切りとして新たなスタートを切った部分もありますので、そういった面を今年のやまびこコンサートで見ていただきたいなと思います」と答えた。

新曲については、「初めて堀内孝雄さんに書いていただきました。二見颯一しか歌えない曲、聞いた時に『あっ、この曲は二見颯一らしいな』という曲、『“二見颯一”という歌のジャンルを作ろう』といった思いから、スタッフ、堀内さん、石原先生などたくさんの方と計画して出来上がった曲です。曲のテーマとして、壮大なメロディと歌詞になっており、その広い意味を取って歌を歌っているので、聞いてくださる皆さまに、それぞれが思うような描き方で『泣けばいい』を想っていただければと思います。今日も、そういう気持ちで歌います」と語り、「最初に堀内さんのデモテープをいただいたのですが、本当にいい作品で。僕の民謡や、のびやかな声はずっと活かしていきたい、それでも今まで歌ってきた曲とは違う曲調を作ってみたいとおっしゃっていただいて、『二見くんの声の特徴を活かした曲を作ったので、二見くんらしく歌ってください』と言われました」と、堀内から受けたアドバイスについて語った。

6月の宮崎公演とはセットリストを「ガラッと変えた」と語る二見。その目玉や苦労について二見は、「今回は食事で言ったら最初から最後までずっとメインディッシュが出る感じで、帰りにみなさん胃もたれするかもしれないんですけども……(笑)。長編歌謡浪曲もそうですし、今回は特別にゲストとしてバンドの皆さんを入れて、今までになかった曲調をカバーで歌わせていただきますので、ずっとやまびこコンサートを観てきた方は『あっ、こんな新しいことやるんだ』と、初めて今日観た方も『こういう一面もあるんだ』と楽しんでいただけるというのがメインです。そしてやはりラストの新曲、そこに一番思いをかけています」と答えた。

二見颯一

今回初披露の韓国民謡『ハン オベニョン』については、「これは僕の考えなのですが、曲のテーマが今の時代に重なるところもあると思いまして、テーマ性を持たせて入れさせていただきました」と語った。

新曲の反応について問われると、「すごく良くて。発売の2ヶ月前くらいから、発売前にたくさん聞いていただこうとライブで歌っているのですが、皆さんが一番驚かれるのは、これまで僕が歌いそうになかったその曲調です。『こういう曲を二見くんが歌ったらどうなるのかな?』とまず感じていただきつつ、『二見颯一の声が生かされる曲』という印象を受けるとよく聞きます」と答えた。

この日ロビーに展示された自身の絵画については、「ネットや歌謡情報誌さんに載せてもらっている物はあるのですが、こうやってファンの皆さまに観ていただく機会は、実は今日が初めてで。僕もスタッフさんもコンサートが始まるまで緊張するのですが、観にいらっしゃるお客さまも緊張すると思うんですよね。でもまた違う一面をロビーで見ていただくことで、リラックスにもなりますし、絵という、アートでも歌とは違う部分を楽しんでいただきたいなという風に思います」と答え、「僕の絵にはタイトルがないので、みなさんの思ったように感じ取っていただければいいなと思います」と思いを語った。

二見颯一

そして、「歌は音だったり、響きだったり、空間的なもので表現しますが、絵は見て感じるものです。自分の声で表現するのと、同じテーマであっても絵で表現するのとは違うと思って、でも僕の中では重なるところもあって。歌で表現しているテーマを、どうにか自分の絵を見ていただく感覚で表現できないかなとか。逆に絵で描いたこの表現をどうにか歌に織り交ぜて、ステージ上で表現できないかなというのは考えています」と、歌と絵の表現が相互に影響しあっていると明かした。

「泣けばいい」と自分自身で思うことはあるかと問われると、「僕は、自分自身にはあまりないですね。泣くんじゃない! の方が強いかもしれないです(笑)。けど、やはり、人に向かっては、『泣けばいいんじゃない?』と思うことはありますね。自分の中の感情を押し殺さずに、自分の思っている楽しい、嬉しいとか、喜怒哀楽を表に出していいんじゃないかなっていうことはあります。自分は泣かないんですけど(笑)」と笑顔で答えた。

二見颯一

またこの日披露したダンスについては、「“無”で歌って踊ってます(笑)、何か考えたら出てこなくなりそうで。でも、何も考えずに“無”でやれる位には体が動いたり、歌が出てきたり、そこまでは当日に向けて練習してきたつもりです。コンサートを見にきてくださる皆さんにとって、僕は動かないイメージなので(笑)。あの動かない二見颯一が、唯一激しく踊るという、そこも温度差があって、いいところかなと思います」と答えた。

これまでの“二見颯一”を存分に発揮しながら、長編歌謡浪曲、カンツォーネ、ロック、韓国民謡、さらに絵画と、数多くの新しい挑戦が盛り込まれたこの日のステージに、終演後の観客からは多くの賛辞の声が聞こえ、満足げな表情が見てとれた。

デビュー6年を迎えその魅力・実力は成熟しつつも、弱冠25歳の進化はまだまだこれからだ。新曲をひっさげて旅を続ける、二見颯一のこれからに大いに注目したい。

二見颯一

セットリスト

M1 最上川舟唄(山形県民謡)
M2 哀愁峠
M3 0時の終列車
M4 君恋列車
M5 一里塚
M6 罪の恋
M7 ラブユー東京
M8 放浪のはて
M9 〜長編長歌浪曲〜『決斗 高田の馬場』
M10 夜空の星
M11 朝まで踊ろう
M12 ドリームトレイン
M13 ハン オベニョン
M14 港恋うれば
M15 愛は限りなく
M16 THE ROSE
M17 セクシャルバイオレットNo.1
M18 泣けばいい
M19 山河

二見颯一『泣けばいい』

二見颯一「泣けばいい」

2024年8月7日(水)発売

品番:CRCN-8677
価格:¥1,500 (税込)

【収録曲】

1. 泣けばいい(作詩:石原信一/作曲:堀内孝雄/編曲:丸山貴幸)
2. 花唄 作詩(もりちよこ/作曲:大谷明裕/編曲:竹内弘一)
3. 泣けばいい(オリジナル・カラオケ)
4. 花唄(オリジナル・カラオケ)
5. 泣けばいい(一般用カラオケ・半音下げ)
6. 花唄(一般用カラオケ・半音下げ)

二見颯一 カバー作品集『やまびこソングス』

二見颯一「やまびこソングス」

発売中

品番:CRCN-20486
価格:¥3,000(税込)

【収録曲】

1.ラブユー東京
2.哀愁列車
3.バスストップ
4.宗右衛門町ブルース
5.祝い船
6.神田川
7.足手まとい
8.赤いランプの終列車
9.メモリーグラス
10.カスバの女
11.小樽のひとよ
12.情炎

各音楽配信サイトのリンクはこちら:
https://lnk.to/yamabikosongs

二見颯一やまびこコンサート2024 in 東京

日時:2024年7月5日(金)
17:30開場/18:00開演

会場:光が丘IMAホール

料金:全席指定 ¥7,500(税込)

問い合わせ:ベルワールドミュージック
03-3222-7982
(平日12:00〜17:00)

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