山川豊、田川寿美、水森かおり、氷川きよし、辰巳ゆうと 長良グループ恒例イベントで豪華競演

2020.2.17

長良グループ主催の恒例イベント「長良グループ 新春豪華歌の祭典2020」の東京公演が、2月16日(日)に東京国際フォーラムで開催され、山川豊、田川寿美、水森かおり、氷川きよし、辰巳ゆうとが競演し、昼夜2公演で計1万人を動員した。
新春豪華歌の祭典の開催は今年で13回目を迎え、すでに2月7日(金)に熊本・熊本城ホール、11日(火・祝)に大阪・フェスティバルホールでの公演が終了しており、21日(金)に名古屋・愛知県芸術劇場での最終公演が予定されている。
同公演は2部構成となり、第1部は音楽バラエティーショーと題して持ち歌のシャッフル、デュエット、ものまね(?!)ありのカバーなど長良グループ主催イベントでしか見られないような賑やかな演出を、第2部では辰巳ゆうとも登場して客席を回るなどしたほか、それぞれの最新曲を披露した。

山川、田川、水森、氷川の4人が三波春夫の『東京五輪音頭』を歌いながら登場し、祭典の第1部がスタート。それぞれの持ち歌シャッフルコーナーでは、「あえて曲フリはしませんので、誰が何を歌うのかわからないのもお楽しみください。まずはこの名曲をこの人が!」と西寄のトークに合わせて流れるのは水森かおりの『熊野古道』。山川、田川、氷川の3人がそわそわと動き出し、ステージの一歩前に踏み出した山川か?と思った瞬間、歌い出したのは氷川きよし。「トップバッターですごく緊張してしまってマイクが震えてしまった」と語った氷川だったが、ラストの振りむきポーズも水森とともにバッチリ決めた。


続いて田川が山川の『泣かないで』を歌うと、その後ろで山川自らが「としみー!」コールで盛り上げる。


水森が氷川の『情熱のマリアッチ』をノリノリで歌うと、客席から多くの「かおりコール」が寄せられ、水森自身も「かおりコールがあって本当に気持ち良く歌えた」と語った。


そして最後は山川が、田川の『女…ひとり旅』をアコースティックバージョンで歌い、田川が「男性特有の哀愁と渋みがあって色っぽかった」と話すと、山川は「寿美ちゃんの歌を聴いていると一緒に駆け落ちしたくなっちゃうよ(笑)」と照れ隠しのように言って笑いを誘った。

カバーコーナーでは、オリジナル歌手の特徴ある衣装や髪形のカツラなど小道具を使いながら、氷川が北島三郎の『函館の女』と大泉逸郎の『孫』、水森が沢田研二の『勝手にしやがれ』と青江三奈の『伊勢崎町ブルー―ス』、田川がジュディ・オングの『魅せられて』と山本リンダの『どうにもとまらない』、山川が森昌子の『せんせい』と谷村新司の『昴』を披露した。なかでも、『先生』のイントロとともに山川がセーラー服のおさげ姿で登場すると客席は大爆笑に包まれ、「皆さん目に焼き付けて下さい。今夜は眠れないと思います(笑)」と最年長ながら体を張って観客を楽しませた。

さらに、夢のデュエット競演では水森と氷川が『昭和枯れすゝき』(さくらと一郎)を、山川と田川が『浪花恋しぐれ』をアドリブのセリフを交えながら披露。『昭和枯れすゝき』のサビ部分では水森と氷川が大げさなフリをしてみせ、氷川のフリの激しさに水森が思わず吹き出してしまう場面も。

 

後半は、2部から登場した辰巳ゆうとにステージを預けて、山川、田川、水森、氷川の4人が写真撮影タイムとして客席を回る。ステージでお留守番となった辰巳ゆうとが『お祭りマンボ』、『北酒場』、『お富さん』などアップテンポな名曲たちで会場全体を盛り上げた。

そのあとは、それぞれのアーテイストが新曲や代表曲を披露。3月18日発売予定の両A面シングル『センチメンタル・ハート/男のしぐれ』の2曲を歌った辰巳は、大学卒業式の翌日に浅草公会堂で予定されている単独公演『辰巳ゆうとコンサート2020 ~卒業、そしてこれから~』のことに話が及ぶと、「まだ卒業できるって決まっているわけじゃないので・・・。もしダメだったら『~留年、そしてこのまま~』にタイトル変更のお知らせをします」と自嘲気味に語った。


氷川は昨年のヒットナンバー『大丈夫』、2月4日に発売された新曲『母』を自身のラッキーカラーであるブルーの衣装を着て歌唱。『母』はオリコン総合チャート初登場2位となり、なんとこれで20年連続で総合チャートベスト10入りの快挙を成し遂げたことになる。氷川は「いつも応援してくれて、発売日にわざわざCDショップに買いに行ってくれるファンの皆様のおかげです」と感謝の気持ちを語った。


今年25周年のメモリアルイヤーを迎える水森は、桂由美デザインのレモン色のドレスで登場。不動の大ヒット曲『鳥取砂丘』と、2月18日発売の新曲『瀬戸内 小豆島』を熱唱。海の穏やかな小豆島に老後は住みたいと語りつつ、新曲では「小豆島の穏やかな風景とは違い、それを眺める女性の苦しみや切なさを表現した」という。


第一部では珍しくドレス姿を披露した田川は、こんどは艶やかな着物姿で『女人高野』と、ロングヒット中の最新シングル『恋はひといろ』を歌唱。着用していた帯は美空ひばりが生前使っていたものだそうで「紅白に初出場した時にご子息の和也さんから頂いた」とか。カバー名曲集も出している田川にとって「灯台のような存在」であるという美空ひばりに見守られてのステージとなった。


ヒットナンバー『アメリカ橋』で登場した山川は、第一部でのセーラー服姿について「このコンサートでしか見られない演出。笑うのはとってもいい事なので皆さんに喜んでもらうことが一番」と観客ファーストな想い語り、約2年にわたり歌い込んできた最新シングル『今日という日に感謝して』を披露した。

 

最後は出演者全員で都はるみの『好きになった人』を歌って豪華歌の祭典もフィナーレ。「さよな~ら、さよ~なら」の歌詞に合わせて観客も出演者も手を振りながら、大盛況のステージは幕を閉じた。

本イベントは2月21日(金)名古屋・愛知県芸術劇場で千秋楽を迎えるが、4月8日には、同じく長良グループ主催による「第二十一回・長良グループ 夜桜演歌まつり~熱唱 春の祭典スペシャル~都内23区・23年をかけて……」が東京・西新井文化ホールで開催される予定だ。

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