水森かおり 明治座六月公演「水森かおり公演」がスタート! 岸田タツヤ、岩佐美咲、辰巳ゆうとら出演

2021.6.21

水森かおりが東京・明治座で座長を務める明治座六月公演「水森かおり公演」が、6月18日(金)に初日を迎えた。明治座での公演は2019年に行われた初の単独座長公演以来、2年ぶり。
第1部はドタバタ喜劇『笑劇 大正浪漫~令嬢、難儀を引き受ける?~』、第2部はヒット曲満載の歌謡ショー『水森かおりコンサートin明治座』と、盛りだくさんの内容でファンを喜ばせた。

6月18日(金)11時、第1部『笑劇 大正浪漫~令嬢、難儀を引き受ける?~』が開幕。大正浪漫の香りが立ち込める華やかな舞台セットが、早くも楽しいひと時を予感させる。
リズミカルな『東京節』に合わせて登場人物が歌い踊る中、水森かおりが華やかに登場。今回のお芝居では、水森は雑誌記者を目指す22歳の女子大生役だ。
本人曰く「目を細めて見てもらえれば女子大生に見えなくもない」と、ちょっぴり自虐的にコメントしていたが、なかなかどうして様になっている。

お芝居は、特ダネを求めて街へ繰り出した令嬢のかおりが、通りすがりのイケメン(岸田タツヤ)に一目惚れ。
その彼を見失い探しまわるうちに、さまざまな問題を抱えた女性たちに出会う。かおりはその女性達の問題を解決することで、特ダネをモノにすべく奮闘するという筋書きだ。
事務所の後輩である辰巳ゆうとがいとこ役、岩佐美咲がライバル役で出演。物語は次々とシーンが替わって観客を飽きさせず賑やかに展開し、ラストはオープニング同様、出演者全員で歌い踊って幕となった。

 

40分の休憩をはさんで始まった第2部は『水森かおりコンサートin明治座』。
ピンクやオレンジのペンライトの光が客席で揺れる中、大ヒット曲『鳥取砂丘』で幕が開くと、水森は先ほどの疲れも見せずに熱唱。
白鳥をイメージした桂由美デザインのドレスは、2007年の『NHK紅白歌合戦』で好評を博した衣装だ。襟と袖にあしらわれた羽がゆらゆらと優雅に揺れ、見ているだけでゴージャスな気分になれる。

「お芝居のお稽古をしていると、お客さんがどこで笑うか、どのくらい笑っていただけるのか分からないのですが、初日の今日はたくさん笑っていただいて、ありがとうございます!『今日のお客さんは最高だね』と、さっきまでみんなと楽屋で話していました」と、まずは安堵の表情を見せる水森。
「今、旅をするのは難しいですが、歌で旅を楽しんでください」と、『ひとり薩摩路』『越後水原』『松島紀行』を歌い上げ、“ご当地ソングの女王”の名に恥じないパフォーマンスを見せた。

 

「今回のお芝居は大正時代の東京が舞台なので、東京の歌を辰巳くんと美咲ちゃんと歌いたいと思います」と水森が言うと、キラキラした新曲の衣装を身にまとった辰巳ゆうとが登場。水森と『別れても好きな人』をデュエットした。
続いて「大津美子さんの懐かしい曲『東京アンナ』です」と、水森による曲紹介で豪華な振袖に身を包んだ岩佐が登場。1955年にヒットしたこの曲を、張りのある声でリズミカルに歌い上げた。
さらに3人で『東京ラプソティ』を歌い、客席からは自然と手拍子が起こった。コロナ対策で声援はあげられないものの、舞台と客席の一体感は十分だ。

「マスクでお口は見えませんが、みなさん歌ってくださっているのではないかと思います」と水森。
ここで、つい先ほど終わった舞台が話題になり水森は「袴は短大の卒業式以来。ついこの間です!」と客を笑わせる。

 

「さっきのデュエットで目を合わせてくれなかった」と辰巳に話をふると、辰巳は「緊張して歌詞を忘れそうで、かおり先輩の目が見られなかった」と初々しいコメント。
本日が初舞台だった辰巳は、「衣装の下駄の歯が高く、転ばないように必死で踊りました。千秋楽ではスムーズに踊りたいです」とも語った。
ライバル役の岩佐との激しいセリフのやりとりを指して、「私とわさみん(岩佐)の関係もバチバチだったね」と水森。「せりふで『私のほうが若い』なんて、ずいぶん失礼なことを言ってしまいました」と恐縮しきりの岩佐に、客席から笑いが起こる。

 

続いて、辰巳が新曲『誘われてエデン』を歌い、岩佐も『右手と左手のブルース』を披露。
「『右手で私を、左手で家庭を』という歌詞です」と話す岩佐に、「やだ、最低! でも歌は素晴らしい」と答える水森の言葉に、客席から笑い声が聞こえる。

ここで水森が2019年の『NHK紅白歌合戦』で着用した衣装にチェンジ。『高遠 さくら路』が流れると、ゴージャズな紫のドレスで水森が登場した。
感嘆の声を上げる観客に、何度もくるりと一回転してドレスを見せる水森。ボリュームのある裾が揺れ、なんとも優雅だ。
こちらも桂由美のデザインで、『紅白』ではイリュージョンでドレスの色が変化して話題をさらった。

「美咲ちゃんが生まれた1995年に22歳でデビューして、今年で26年目。ゆうとくんはまだ影も形もありませんでした(笑)。今ではこんなに後輩もできて嬉しいです。これからも、仲間たちと演歌を歌い継いでいきたいです」と水森。
ここからは、2004年に第37回日本作詩大賞を受賞した『釧路湿原』、2005年に第47回日本レコード大賞 最優秀歌唱賞に輝いた『五能線』、2014年の第47回日本有線大賞『島根恋旅』と、立て続けに受賞曲を披露した。

 

コンサートも終盤に差し掛かり、1月19日(火)に発売した新曲『鳴子峡』を歌唱。
「『松島紀行』に続いて宮城県の曲です。今週のオリコン演歌チャートで1位になりました!やった~、バンザーイ!!」と叫びながら、無邪気にピョンピョンと飛び跳ねる水森。飾らない人柄をのぞかせ、ファンもにこやかにその様子を見守る。
「今までは恋に破れた女性が思い出の地を訪れる曲が多かったのですが、この曲は、愛する人を亡くした女性の歌です。私自身、去年7月に父を亡くしました。父もどこかで今日の舞台を見ていてくれると思います」

 

『鳴子峡』は、6月9日にタイプCとDが発売になったばかり。タイプDのカップリング曲で、明治座公演のために作った『明日への扉』を、観客の手拍子とともに歌い上げた。

 

最後に水森は、2020年に『NHK紅白歌合戦』で着用し、明治座バージョンにリサイズしたドレスに着替えて『瀬戸内 小豆島』を熱唱。
巨大なドレスを着た水森が山のようにそびえ立ち、2階席の客と水森の目が合うほどだ。
青いドレスの裾が瀬戸内海の海原のように波打ち、テレビで見ても迫力満点だったが、目の前で見るとまさしく圧巻の一言。

「今日はありがとうございました。また会いましょう!」と手を振る水森の笑顔で、単独座長公演の初日は無事終了。
デビュー26年を迎えて円熟味を増し、演歌の心を歌い継ぐ後輩に慕われる良き先輩・水森かおりを堪能した一日だった。
何度もお客様に楽しんでいただけるように、『NHK紅白歌合戦』で着たドレスは日替わりで披露すると言う。明治座公演は27日(日)まで。

 

(セットリスト)
M1 鳥取砂丘
M2 ひとり薩摩路
M3 越後水原
M4 松島紀行
M5 別れても好きな人
M6 東京アンナ
M7 東京ラプソディ
M8 誘われてエデン
M9 右手と左手のブルース
M10 高遠 さくら路
M11 釧路湿原
M12 五能線
M13 島根恋旅
M14 鳴子峡
M15 明日への扉
M16 瀬戸内 小豆島

明治座『水森かおり公演』

(C)明治座6月『水森かおり公演』

【第1部】笑劇 大正浪漫~令嬢、難儀を引き受ける?~

【作・演出】池田政之
【出 演】水森かおり
岸田タツヤ 岩佐美咲 辰巳ゆうと
石倉三郎/三林京子
西堀亮(マシンガンズ) 滝沢秀一(マシンガンズ)《Wキャスト》 パーマ大佐《Wキャスト》
藤川真千子 山口竜央 安奈ゆかり 浅利悦子 小多田直樹 桂團治郎 水野直浩

【第2部】水森かおりコンサートin明治座

【企画・製作】明治座
【公演期間】2021年6月18日(金)~27日(日)
【開演時間】11:00/16:00
【料金(税込)】S席 11,000円 A席5,500円 ※6歳以上有料/5歳以下のお子様のご入場はご遠慮ください。
【会 場】明治座(東京都中央区日本橋浜町2-31-1)
【公式HP】https://www.meijiza.co.jp/info/2021/6/

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