民謡出身・福田こうへいのルーツと北島三郎・五木ひろしらが絶賛する魅力の理由

2021.10.28

透き通るような歌声と男前なビジュアルでファンを魅了する福田こうへい。遅咲きではありながらも数々の賞を総なめにし、彗星の如く登場しましたが、歌手になる前には民謡歌手の息子ならではの葛藤や長い下積み経験がありました。今回は、福田こうへいが歌手になるまでの道のりと、福田に大きな影響を与えた民謡歌手の父・福田岩月、民舞師範の母・福田キヌエについて紹介していきます。

歌手・福田こうへいとは?

デビュー当時の歌唱風景

福田は2012年にキングレコードからデビューしました。圧倒的な歌唱力を武器に精力的にコンサートやディナーショーを行っており、2019年12月号の日経エンタテインメント!によると2019年1月1日~12月31日までの公演数はなんと146回を記録。2020年からは新型コロナウイルス感染拡大によるコンサート中止の影響を受けながらも日本各地で活動しています。さらに、イベント・テレビ出演・ラジオ出演などさまざまなメディアでも出演しており、方言交じりのトークで観客や共演者を楽しませています。

また、釣り・山菜採り・ゴルフなどのアウトドアな趣味を持っており、2020年春ごろの新型コロナウイルス感染拡大防止による自粛期間中には、山に入ってフキノトウやタラの芽などを採っては知り合いに配って回ったり、近くの沢に入って釣りをしたりするなど、自然をこよなく愛する一面も持っています。

農作業中の福田

歌手・福田こうへいの道のり

民謡に携わる両親の元に生まれた福田が歌手の道を志すまでには、さまざまなきっかけがありました。
福田がプロデビューするまでの経歴を紹介していきます。

民謡歌手の父・福田岩月との衝突

民謡界で名の通った存在であった福田岩月の息子として誕生した福田は、偉大過ぎる父の存在や周りからのプレッシャーから民謡自体に抵抗があったようです。2019年1月19日に公開されたテレビドガッチの記事では「顔を見ればケンカをしていた」と語っており、取っ組み合いのケンカに発展してしまったことも。

しかし、福田が17歳のころ、日本武道館で堂々と歌う岩月の姿を見て、父の偉大さに気づいたそうです。

民謡と向き合った23歳

福田が23歳の時、岩月との距離を縮めるために岩月が実行委員を務める民謡大会に内緒で出場しました。結果は、大会初出場ながらも入賞。次第に歌手への道を志すようになりました。

父である岩月からは、一言、二言アドバイスを受ける程度で、基本的には独学で歌の技術を培っていった福田。その後は、呉服店の営業マンとして働きながら、さまざまな民謡大会や地域の祭りに参加するようになりました。

呉服店の営業マンから歌手の道へ

デビュー当時の福田

その後、福田は呉服店の営業マンとして働きながら、郷土民謡協会民謡民舞全国大会 内閣総理大臣賞争奪戦で優勝、第25回日本民謡フェスティバル2012でグランプリを獲得するなど、歌手として頭角をあらわしてきました。そして2012年10月、36歳の時にキングレコードから『南部蝉しぐれ/風やまず』でシングルデビューすると、2013年1月28日付のオリコン演歌チャートで1位をつかみ取り、一躍話題になります。2013年には第64回NHK紅白歌合戦に初出場、第55回輝く!日本レコード大賞にて新人賞を受賞するなど輝かしい成績を残し、演歌界の大御所・北島三郎からは「平成の三橋美智也」と大絶賛されました。

公演後の急な吐血で入院

ところが、2018年11月23日にアクシデントが起こります。福島県白河市で開催されたコンサートの直後、大量に吐血。緊急検査のため、入院することになったのです。検査の結果、食道と胃のつなぎ目に亀裂が入ることで発症した「急性胃粘膜病変にともなう黒色吐物」とわかり、活動中止を余儀なくされました。

病気を乗り越え、公演復帰

病気が発覚してから入院・自宅療養を経て、2018年12月6日に開催された招待客限定の公演で復帰しました。その後も順調に回復していった福田は、8日のBSテレビ東京の生放送「第51回日本作詩大賞」や、10日に東京・浅草公会堂で開催したコンサートに出演。療養のブランクを感じさせない歌声で、ファンを湧かせました。

復帰後の福田は大阪新歌舞伎座で7日間にわたるコンサート「福田こうへいコンサート2019」を開催したり、第62回輝く!日本レコード大賞で最優秀歌唱賞を受賞したりするなど、現在も実力派演歌歌手として人気を博しています。

民謡歌手の父・福田岩月氏とは?

父・福田岩月

父・岩月は、岩手県を代表する民謡歌手として知られています。厳しく福田を育てたようで、福田にきつく当たることも多かったそう。民謡全国大会の常連で数々の賞を受賞しているだけでなく、岩手県内のテレビ局の手がける歌謡番組で司会を務めたりするなど、メディアでも活躍していました。

民舞師範の母・福田キヌエとは?

母・福田キヌエは、民舞師範として活躍していました。とても優しい性格で、対立する父と息子の仲をとりもっていたのは、いつもキヌエでした。岩月福田会の会主を務め、民舞の踊り手を育て全国を回りながらイベントやコンサートで手踊りを披露するなど、民舞界に大きく貢献しています。

また、民謡民舞の全国大会民舞の部で岩手県の民謡である「南部よしゃれ節」で優勝するほどの実力者でもあります。

大御所・五木ひろしが一目置く未来のスター候補

福田の圧倒的な歌唱力は、大御所をくぎ付けにする力がありました。そのひとりである五木ひろしはプライベートでも接する機会が多く、休日が合えば一緒に趣味のゴルフを楽しんだりしているとのこと。北島や五木といた演歌界の大御所から一目置かれている福田は、演歌界の次世代スターとして今後も盛り上げてくれるでしょう。

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