鳥羽一郎、過去リリース全作品と新曲『昭和のおとこ』を9月10日に配信解禁 配信開始を記念して開催されたマグロ解体ショーの模様をお届け!

デビュー43年を迎えた鳥羽一郎が9月10日、過去リリースしたシングル146作・アルバム35作に収録の全1070曲を配信解禁、10月1日発売の新曲『昭和のおとこ』も先行配信リリースした。解禁を記念し、同日に東京・代々木の寿司店・有楽町かきだでマグロ解体ショーを開催した。
漁師の父、海女の母と漁業一家で育ち、デビュー前には2年間マグロ漁船員として働いた経歴を持つ鳥羽一郎。この日、会場には宮城県塩竈市で獲れた102kgの本マグロが用意され、有楽町かきだの店舗スタッフとともにさばき、報道陣や関係者に向けて寿司を振る舞った。
イベント会場に漁師姿で登場した鳥羽は、100kg超えの大きなマグロを目にし「久しぶりですなあ、こんなマグロを見るのは。五十何年ぶりです」と感嘆。マグロをさばいた経験について尋ねられると「56年前にマグロ船に乗っておりまして、これよりちょっとでかいのは釣り上げましたね。三枚におろしました」と話し、「最近だと、30kg位のキハダマグロを沖縄から送っていただいて。木の箱に入って送られてきまして、うちの炊事場ではちょっと30kgをさばけなかったものだから、外に出して女房と2人で捌きました。それ以来です」と語った。
マグロ解体ショーは有楽町かきだの社長・蛎田一博(かきだ かずひろ)さんの指導と紹介のもと、同店の店舗スタッフとともにスタート。鳥羽は大きなマグロ包丁を手にして手際よく、時に店舗スタッフの「ヨイショ!」の掛け声とともに力強く、マグロを捌いていく。
合間には、鳥羽が特に社長やスタッフの指導もなく、手慣れた様子で包丁の油をふき取る場面も。包丁に油がついていると切れ味が落ちるそうで、その様子には社長も感心した様子だった。
またマグロの骨の周りについた中落ちをスプーンで取り、社長から促されて試食した際には「塩がうまいんだよ。塩を持ってきて!」とオーダー。ひと切れ口にし「美味いねえ」と舌鼓を打った。
解体をひと通り行なった後、鳥羽は「(漁師時代)自分たちは普通の包丁で捌いていました。こういう日本刀みたいな包丁……やっぱり切れ味が全然違う」と話し、「気持ちよかったです。こうやってみんなで『よいしょ』ってやるのは初めてだな。最高でした」と感想を語った。
この日鳥羽は、デビュー曲『兄弟船』と、10月1日発売の新曲『昭和のおとこ』を歌唱。司会と報道陣の質問に応えた。
この度の配信開始については「全部で1070曲。レコードであったり、それからMDになったり、その前にテープもあったかな。今までレコーディングして以来あまり歌っていない曲、廃盤になった歌もある。ファンの人は、もう私が忘れてるような歌も全部知っててね、そういう人たちにはやっぱり最高じゃないかな。『こんな歌もあったな、こんな歌もあったな』という歌が配信で聴かれるようになるというのは、本当にいいと思います」と期待を寄せる。
これまでの歌の中には「海の歌を歌っていて、たとえば震災の時に海の歌が歌えなかったという時代も」と、さまざまな事情で歌ってこれなかった歌があるそうで、「船村(徹)先生にも書いていただいた『マルセイユの雨』という歌も、震災で自粛しようということで歌えなかった。そういう歌も配信で聴けるようになるというので、私もちょっと楽しみにしています。(自身で)聴き直したいです、どんな歌を歌っているか」と感慨深げに語った。
また、新曲『昭和のおとこ』にかけて”昭和の男”のイメージを尋ねられると「昭和の男ってのは頑固でね、職人形というか、そういう人が多かったような気がするんです」とまず話し、「令和の男は令和の男でいいんじゃないの? 平成は平成の男でいい。時代とともにいろんなものが様変わりして、でも我々はやっぱり昭和の男だからね。ちょっとついていかれないね。しょうがねえのかなと思うんだけどね」と語った。
また鳥羽は今回のイベントを通して、デビュー前のマグロ漁船での経験について「(当時を思い出すことは)ちょっとありましたね」と話し、「マグロ船の場合は、30kg以上(の魚)を三枚におろす。30kg未満は丸ごと急速冷凍をかけて、普通の冷凍室に入れるんですね。その担当を自分もやっていました」と振り返り、「この冷凍が辛いのよ。マイナス60度だから。1時間ぐらいで急速で凍っちゃうの。それを冷凍室に収めなきゃいけなくて、それは若い船乗りの我々が担当。鼻毛もみんな凍っちゃうんだから……それ何時間も入ってんだよ。まあ辛かった、よくやりましたね」と当時のエピソードを披露した。
解体ショーの終了後は別室で、捌いたマグロを寿司にして関係者・報道陣に振る舞うイベントに。
鳥羽はみずからカウンターに立ち、蛎田社長のレクチャーのもと寿司作りにチャレンジ! 店舗スタッフとともにイベント終了まで終始カウンターに立ちつづけ、醤油やわさび、塩での食べ方のほかに、「漁師時代に船で食べていた」というマヨネーズがけや、ごま油和えなどを紹介、寿司を握りながら、報道陣との交流を楽しんだ。
またカウンターでは、再び漁師時代を振り返る場面も。「航海8ヶ月ですからね。あの航海を耐えられたのはやっぱり、歌があったからかな」と話し、「『人生の応援歌』ってよく言うじゃないですか。先輩方がいい歌を残して、そういう歌を歌いながら、2年乗ってました」と述懐した。
その頃の思い出の歌は「やっぱり船村先生の歌だったんだね、『別れの一本杉』であったり」と、後に内弟子として師事する船村徹の作品であったと語り、また「航海が長くなるとホームシックになってね。『ああ今頃は田舎の方じゃお祭りが始まったな』みたいなことを思い出して、ふるさとの歌を歌いながら」と振り返った。
鳥羽は続けて、「“赤道まつり”っていうのがあって。赤道を越える時に、若い連中に向けて乗組員の先輩方が祝ってくれるのよ。いま越えたっていう時にお祝いしてくれてね。デッキでみんなで歌って踊ったりして。で、必ず芸やらなきゃなんない。俺は歌が多少歌えたから。歌を歌いましたけどね。歌が歌えない人は、なんか踊ったりなんかしてね。大騒ぎするんだ」と当時を懐かしみ、最後に「切り離せないね。貴重な経験ですよ。それがよかったのか分からないけれど、マグロ船の経験があったから、いろんなことが耐えられたのかなと思いますな」と、当時の経験がその後の歌手としての活動に繋がっているとしみじみと語った。
イベント終了時には、店内BGMに鳥羽の曲が流され、それを聞いた鳥羽が思わず「……この歌、売れなかったんだけど大好きなんだよ。一番好きかも分からない。『晩秋歌』っていってね」と反応、その場でBGMに合わせて『晩秋歌』の1番を歌唱する場面も。歌い終わると会場からは大きな拍手、鳥羽は満足げに「最高だぜ。この歌を、この歌を出しましょう」と会心の笑顔を見せた。
このたびの配信開始は、代表曲の『兄弟船』『カサブランカ・グッバイ』『男の港』などの代表曲や、代名詞ともいえる海や家族愛を歌った歌、そして長い歌手活動の中でリリースされた数多くの名曲を一挙に振り返り、楽しめる貴重な機会だ。
来月発売の新曲『昭和のおとこ』先行配信もあわせ、鳥羽一郎の42年の歩みを、この機会に余すことなく楽しみたい。
鳥羽一郎 楽曲配信ページ
シングル146作品、アルバム35作品を一挙配信解禁!
鳥羽一郎 公式MV(9月10日解禁)
再生リストはこちら:
https://www.youtube.com/playlist?list=PLEq9TPI3vFMkxGASTY0SpvpgJ8k5YMKGq
鳥羽一郎『昭和のおとこ』MV
鳥羽一郎『昭和のおとこ』
2025年10月1日(水)発売
品番:CRCN-8788
価格:¥1,500(税込)
【収録曲】
1.昭和のおとこ(作詞:かず翼/作曲:徳久広司/編曲:南郷達也)
2.おふくろ月夜(作詞:さくらちさと/作曲:徳久広司/編曲:南郷達也)
3.昭和のおとこ (オリジナル・カラオケ)
4.おふくろ月夜 (オリジナル・カラオケ)
9月10日(水)先行配信開始!
<あわせて読みたい>
演歌界最強ファミリー“木村家”鳥羽一郎・山川豊・木村竜蔵・木村徹二が都内で開催のコンサート&取材会をレポート! 「4人で紅白のステージに立ちたい」
鳥羽一郎、男同士の友情を描くメジャー演歌『朋輩よ』のMVを公開! 本人コメント到着
鳥羽一郎と山川豊、都内で初の兄弟デュオ作品『俺たちの子守唄』の店頭キャンペーンを実施! 「来年あたりは紅白を目指したい」と意気込み語る