三丘翔太が令和の宴会ソング『そろそろお酒の時間です。』で新境地! 「皆さんのほっと一息つける瞬間に寄り添える歌になれたらうれしいです」
デビュー10周年の節目を迎えた歌手・三丘翔太が、新曲『そろそろお酒の時間です。』(作詞:原 文彦/作曲:水森英夫/編曲:伊戸のりお)を9月9日にリリース。持ち前の伸びやかで清々しい歌声を存分に生かした“令和の宴会ソング”で新境地を拓く。近年は歌手活動にとどまらず、水森かおりや二見颯一らの楽曲の編曲を手掛けるなど、音楽への造詣の深さを活かしたマルチな才能を発揮。“懐メロボーイ”として往年の名曲を歌い継ぐ活動もたゆまず続ける三丘に、11年目に歩み出す心境を聞いた。
サビは自分の声を多重録音して賑やかに
──新曲『そろそろお酒の時間です。』は、これまでの三丘さんにない陽気で賑やかな“令和の宴会ソング”です。デビュー11年目に踏み出すタイミングにこの楽曲を受け取ったお気持ちはいかがですか?
僕自身、お酒好きですので、「いよいよお酒の歌が歌えるんだ」というワクワクした気持ちがありましたね。これまで水森英夫先生からは、本当にさまざまなタイプの演歌・歌謡曲をいただいてきましたが、皆さんが手拍子しながら楽しめるような曲は意外にも初めてで、三丘のまた違う一面を感じていただけるんじゃないかという喜びもありました。
──初披露のステージでは、早くも一緒に口ずさんでいるお客さまがたくさんいたそうですね。
お昼頃にミュージックビデオを公開しまして、イベントがその日の夕方。わずか数時間の間に予習してきてくださったことに驚きつつ、とてもうれしい気持ちになりました。特にサビは覚えやすいフレーズとメロディですし、皆さんが一緒に歌ってくださることで、この楽曲の持っている楽しさがよりはっきり見えた気がしましたね。
──そのサビの部分には三丘さんの声がたくさん重ねられているとか。
そうなんです。サビはみんなに歌ってもらいたい、お客さんと一緒に盛り上がりたいという思いから、初めての試みとして自分の声で多重録音を行いました。少し低めに歌ったりビブラートをあまり入れないようにしたりして、まるでコーラスグループがバックにいるような賑やかな仕上がりになっています。音源ではそうした仕掛けも楽しんでいただけるとうれしいです。
── 歌う際に意識しているポイントはありますか?
明るく親しみやすい楽曲だからこそ、無理に笑顔の声を作ったりすることなく、三丘の声そのものをまっすぐ届けることを意識しています。全体的に王道の演歌ですので、下腹をどっしり据えて歌うことで、サビでふっと心が開く。そんな構成の楽曲ですので、カラオケでもぜひ演歌ならではのメロディを味わいつつ、サビは手拍子と大合唱で大いに盛り上がっていただきたいです。
──ミュージックビデオは居酒屋チェーン「鳥貴族」の実店舗で撮影されたそうですね。
完全に飲み会でしたね(笑)。鳥貴族さんの全面協力で、お料理もお酒もどんどん出してくださって、エキストラの皆さんも演技ではなく本当に宴会を始められて。撮影では歌を流しながらリップシンクを合わせないといけないのですが、自分の歌が聞こえないほど皆さん大盛り上がりされていました。
──三丘さんも乾杯に参加していましたが、あれは本物のお酒なんですか?
渡されたジョッキを飲んだら、本物でした(笑)。ほろ酔い風のチークも入れてもらったんですが、それもいらなかったんじゃないかってくらい僕も楽しんじゃいましたね。エキストラの皆さん、誰も僕の歌を聴いていないんじゃないの? という状況も面白くて。そのくらい皆さんが本気で楽しんでくだったからこそ、見ている方にも「そろそろお酒の時間だ」という開放感が伝わる映像になったんじゃないかと思います。
──三丘さんご自身、お酒とはどんな付き合い方をされているのでしょうか。
20代初めから通っているカウンター5席くらいのバーがあるんです。マスターは10歳ほど年上の方ですが、デビュー当時の甘っちょろかった時期から今まで、浮き沈みも含めて全部知ってくれているので、心おきなくいられるんです。お酒の場ってちょっと心の荷物を下ろして、時には愚痴をこぼしたり、不満を吐き出したりしながら、それでも明日には持ち越さないための大切な場所だと思うんですよね。
田端義夫先生のマインドに学ぶ
──カップリングの『青みかん』(作詞:不詳 〈補作詞〉田端義夫/作曲:田端義夫/編曲:桜庭伸幸)は田端義夫さんのカバー。どのように選曲されたのですか?
テイチク90周年企画の流れで、諸先輩方の名曲を次世代にどのように歌い継いでいくかという相談をディレクターさんとしていた際に、田端先生の楽曲もいくつか候補に挙がっていたんです。『かえり船』 や『玄海ブルース』などの大ヒット曲もリストアップされていた中で、『青みかん』は僕も初めて聴いた楽曲でした。でも、シンプルな歌詞の中に令和の時代では失われつつある日本人の心の機微が描かれていて、ぜひとも歌ってみたいと自ら選ばせていただきました。
──誰もが知るヒット曲ではなく、あえて“隠れた名曲”をピックアップしたところもあったのでしょうか。
この『青みかん』は作詞が“不詳”となっているように、田端先生が埋もれていた詩を発掘して採譜された楽曲なんです。自らも歌手でありながら、まだ世に届いていなかったり、忘れかけられていたりする素晴らしい作品を追い求める――そうした田端先生のマインドにはとても学ぶところがあると感じています。
──NHK-BSプレミアム「新・BS日本のうた」での“懐メロボーイ”としての活躍もすっかりおなじみになりましたが、“名曲を歌い継ぐ歌手”としての使命をどのように受け止めていますか?
正直、恐れ多いですし、荷も重いです。ただ、偉大な先輩方が情熱を注いできた作品を絶やしてはいけないという気持ちも強くあります。令和なりの解釈やエッセンスも交えつつ、今この時代に届ける意味を考えながら歌う。そうやって先輩方の作品を次の時代へ繋ぐ一助になれたらと思っています。
演歌・歌謡だからできる面白いことに挑戦
──最近は歌手にとどまらず、編曲を手掛けるなど、作家としての活動も盛んですね。
作家なんて、いやいや(笑)。もともと『夢洲ブルース』はMBSラジオ「福島のぶひろの いんじゃない?」の企画で制作された曲だったんです。MBSの福島暢啓アナウンサーが作詞、西寄ひがしさんが作曲で、歌唱はパーソナリティの関岡香さん。そこまで決まっていて、西寄さんが「編曲できる子がいるよ」と僕を繋げてくださったんです。その曲があれよあれよと、水森さんソロ(アルバム『歌謡紀行24~大阪恋しずく~』に収録)、さらには水森さんとオール巨人師匠とのデュエット(シングル『恋の終わりの名古屋にひとり』にカップリング曲として収録)まで発展して、最初に作った僕たちもびっくりしています。
──万博をテーマにしたユニークなワードが散りばめられた歌詞ですが、いい曲ですよね。
カラオケでも好評みたいですね。僕も「歌ってほしい」と言われることがけっこうあって、かっこよく言うとセルフカバーみたいなことになってます(笑)。二見くんも『夢洲ブルース』を気に入ってくれて、僕にオファーしてくれたみたいです。また福島さんは昭和歌謡マニアでいらして、しかもかなり歌詞を書き溜めているんですよ。これを形にしようってことで、去年の終わり頃から福島さん、西寄さん、僕の3人で「ご存じ!令和歌謡大全集」という企画をYouTubeで始めたんです。
──「令和歌謡大全集」ではオリジナル楽曲を続々と公開されています。どれも本格的なのに、歌詞やモチーフがクスッと笑ってしまうものばかりで。
とにかく「演歌・歌謡でこんなに面白いことができるんだよ」ということをたくさんの方に知っていただきたくて、演歌・歌謡の世界ではあまり取り上げられないテーマを扱っていますね。ただし、コミックソングには絶対にしたくないというのが福島さんのポリシーで、だから音や歌はかなり力を入れています。もうすぐ「おいら絵描きのバンクシー」という楽曲をアップする予定なんですけど、こちらは三浦洸一さんの『弁天小僧』をイメージしたアレンジとなっています。
──三丘さんが歌唱を担当されている楽曲も多くて、実はかなり豪華な企画なのでは? と思うのですが。
僕もレーベル歌手ですので、けっこうグレーな活動ではあるんですけど(笑)、テイチクさんは心が広いので今のところは許容していただいています。ただ、いずれは無視できないような存在にしたいという思いもあって。「令和歌謡大全集」のコンサートもできたらいいなとか、いろいろ野望も秘めています。
──縦型ショートドラマ「君が歌えば~ザッツ・エンカーテインメント!~」では劇中歌の楽曲提供、さらには主演のどぶろっく・江口直人さん、橋本マナミさんの歌唱指導も担当されたそうですね。
歌唱指導なんて恐れ多いオファーでしたけど、人に教えるってことは自分も学ばなければいけないんですよね。小学1年生で『孫』(大泉逸郎)を歌って以来、ある種フィーリングで歌ってきたところもあったのですが、「演歌ってどう歌うんですか?」と質問された時に、言葉にして説明しないといけないわけで、そのためにも音符や日本語の響き、こぶしやビブラートの入れ方まで分析するようになりました。教えることで、逆に自分の歌を見つめ直す貴重な経験になりました。
デビュー11年目、そろそろ三丘翔太の時間です
──活動の幅はどんどん広がっていますが、本業である歌手としてデビュー10周年を越えて、今はどんな時期だと感じていますか?
最近は周りの方からも『そろそろお酒の時間です。』じゃないですけど、「そろそろ三丘翔太の時間だ」と言っていただくことが増えて、自分でもギアを入れるタイミングに来ているのかなと感じています。自然体ではありたいけれど、厳しい芸能界で10年やってこられた以上、情熱は忘れずに頑張りたいですね。目の前には新曲のキャンペーンもありますし、ジョイントコンサートや三波春夫先生の没後25年コンサート、11月にはバースデーライブといろいろなステージが続いていますが、その一つひとつに全力で向き合った先に、振り返れば糧になっていたと思えたらいいですね。

──最後に、この歌を聴く皆さんへメッセージをお願いします。
毎日、お仕事や家事や、それぞれの場所で皆さん頑張っていらっしゃると思います。そんな皆さんに『そろそろお酒の時間です。』が、ほっと一息つける瞬間に寄り添えたらうれしいです。亀のようにゆっくりな歩みかもしれませんが、歌の成長も人間の成長も、じっくり見守っていただける歌い手でありたいと思っています。11年目もその先も頑張っていきますので、引き続きたくさんの応援をよろしくお願いいたします。
三丘翔太『そろそろお酒の時間です。』ミュージックビデオ
三丘翔太『そろそろお酒の時間です。』

発売中
品番:TECA-26040
価格:¥1,700(税込)
【収録曲】
1.そろそろお酒の時間です。(作詞:原 文彦 作曲:水森英夫 編曲:伊戸のりお)
2.青みかん (作詞:不詳(補作詞)田端義夫 作曲:田端義夫 編曲:桜庭伸幸)
3.そろそろお酒の時間です。(オリジナル・カラオケ)
4.そろそろお酒の時間です。(メロ入りカラオケ)
5.青みかん(オリジナル・カラオケ)



