山内惠介とファンの絆に見る応援のカタチ 音のヨーロー堂店主・松永好司のこれを聴け!~応援編~

2020.6.25

皆様!ご無沙汰いたしました!
お元気でしたでしょうか?
緊急事態宣言も徐々に緩和され、当店もようやく通常営業できるようになりました。
もちろんまだまだ感染防止にはくれぐれも気を付けてですが……。

 

2月末から当店キャンペーンはすべて中止となりいつもお手伝いさせていただいているイベントやコンサートも現在まですべて中止・延期となりました。お客様の数も少なくなり……。
緊急事態宣言時は浅草という土地柄もあり臨時休業をしなければならなくなりました。
ですので、ほぼ2か月売り上げ”ゼロ”という事態になってしまいそうだったのです。

 

まさかこんなことになるとは……。
臨時休業当初は、「まあ2週間程度の我慢かなぁ」なんて少し気楽に考えていました。
すると、皆様もご存じの通り事態はだんだんと深刻になってきて……。
もちろん自粛中はほぼ外出すること無く、食っちゃ寝、食っちゃ寝の毎日。
店の売り上げどころか自分の身さえ危うくなるのでは、とだんだんとネガティブに考えてしまうようになり、全く未来の見えない状態に不安が募るばかりでした。

 

そうこうしているうちに緊急事態宣言に緩和の兆しが見えてきました。
そんな折、いつものように休業中で誰もいない寂しい店内でいつか開店した時に心機一転できるようにと模様替えをしていた際、ある電話が……

 

ヨーロー堂さん、ツイッター見たんですけど地方発送してくれるんですって?惠ちゃんのCD送ってほしいんだけど
うわあ、久しぶりに家族以外の人と話した気がする!!
あまりに嬉しくて山内惠介さんのお話を長々としてしまいました。

 

本当なら毎年5月31日は惠ちゃんのバースデーイベントでみんなで楽しくお会いしてるのにね~

 

なんてお話が!
あ!そうだった!

過去行ったキャンペーン時の写真

この時期は毎年、山内惠介さんのバースデーイベントで各地から来たお客様といろんなお話しをして過ごしていたんだった。お客様の中には地元のお土産を持ってきて下さる方もいるほど。
そういえば、もうそんな皆様と山内惠介さんとの関係は20年近くになるんだなあ……。
バースデーイベントの終わりでは皆様、惠ちゃんと握手をして皆様とっても幸せそうにお帰りになるのでした。

 

って、そうか、あぁ、そうか……。
ファンの皆様は山内惠介さんの20周年記念バースデーのお祝いを今年は直接伝えることが出来ないんだなぁ、なんて寂しく思っていると矢継ぎ早に同じお電話が。

 

惠ちゃんのCD送って頂けるって聞いたんだけど

 

そんなお電話が毎日どんどんと増えていきました。
そんな折、以前から親しくして頂いているお客様に聞いたのです。
「最近、山内惠介さんのCD送ってっていうお電話がとっても多いんですけどなんでですかね?」(普通の関係のお客様には絶対聞けない質問!でも、もう10年以上毎年何度もお会いして楽しい話をしている間柄なので)

 

「今年は惠ちゃんのバースデーイベント中止になっちゃったから新曲『残照』のCDを購入して音楽チャート1位を目指そうってバトンがあるのよ。LINEで少なくとも惠友(山内惠介さんのファン)3人にこのことをLINEするの。店長もそのバトン受け取ってよ(笑)」

 

おぉ、【バトン】!
#ステイホーム 真っ只中に有名人がこぞってやってたあの【バトン】か!?
まさか私にも廻って来るとは!!
聞いたところによると惠友の皆さんが”勝手に”このバトンを考えたそうだ。
だからメーカーも事務所も本人も知らない。
ただ、ファンの皆様が応援でやっているだけ。

 

なんて、美しい【バトン】なんだ!!!

 

というわけで、
私もバトンを頂きました。
とはいえ、私はCDを販売する立場なので、その皆様の思いを惠ちゃんに伝えられたらいいな、と思って考えたのが……

 

『”勝手に”惠ちゃん生誕祭』
※あくまで”勝手に”盛り上がりますので山内惠介さんの目に留まるかは分かりません。
皆様からのお祝いのファックスお待ちしております!

 

という企画。
この企画を開催することをTwitterで発表すると、その直後からご注文の電話が……鳴りやまない!嬉しい悲鳴。
スタッフ総出で対応。
その時、我々スタッフで決めたことがひとつ。
必ずそのお客様と山内惠介さんの思い出話をしよう、ということ。

 

そんなに長い時間ではありませんが、お話をしていると、皆様本当に山内惠介さんが好きなんだなぁって。
そしてお祝いのファックスも大量に。ロールがすぐなくなっちゃう。

 

で!その結果、当店でのその週の『残照』の売上1000枚近く!
お祝いのファックスだってこの通り!200枚近く!!

そして山内惠介さんの誕生日のデイリーチャートは総合5位!もちろん演歌歌謡曲では断トツ1位でした!

 

その音楽チャートが発表された翌日、色々な業界の方から連絡が。
『どうしてこんなに売れたの?』とか『すごいですね、是非取材させてください』とか。

実際、このままCDショップを続けていけるか悩んでいた矢先、本当に助けられましたし、これこそCDショップの醍醐味だと折れそうだった心が強くなってよみがえった気がします。

 

さあ、私の使命はこのバトンを最終ランナーの山内惠介さんに渡すこと!
もちろんこの業界の色々な方にこの話を聞いていただきました。業界紙にも掲載して頂きました。

 

そして最終的にはこの連載でこの話を書けばきっと山内惠介さんに届くと考えていた矢先……
この業界のとっても偉い?有名?高名?で私の恩人でもある方にこの楽しい現象を聞いて頂いた数時間後、「惠介くんに話しておいたよ」って。
おー!すでに耳に入っているのか!それだけでもう感慨深い……と、その矢先……

 

なんと!ご本人ご来店!!!(緊急事態宣言解除後

 

妻はびっくりして声が出ません。
3度見したその姿は今でも笑えます(笑)。

 

なんと山内惠介さんが突如ご来店くださったのです。
しかもひとりで!
本当にプライベートで来てくれたのです。

 

私「惠ちゃん、来ちゃって大丈夫なの?
山内さん「だってここまで盛り上がってくれたら来るしかないでしょ!

ああ、なんていい青年なんだ……。デビュー当時からのお付き合いですが本当に変わらずまっすぐで一生懸命だ……。でもそこにいるのは紅白5年連続出場、東京フォーラムだって満員にしちゃうあの山内惠介さんだよ!?
なんて、思わず物思いにふけてしまいます。

惠ちゃんは皆様からのお祝いファックスを感慨深い表情で1枚1枚じっくり見ながら「あーこの方、久しぶりだなぁ、元気でよかった~」なんて独り言を言ったりして過ごしていると、ちょうどファンの方からCDご注文のお電話が。

「僕お電話代わります」とジェスチャーする山内さん。
どうも、山内惠介です」、「いや、本当に本物ですって!」といって『残照』を一節。
おぉ、生歌!贅沢な瞬間だぁ。

 

どうやらなかなか本人って信じてもらえなかったらしい。
まあ、そりゃそうですよね。鹿児島から、来たこともないCDショップに電話したらあの山内惠介さんが電話に出るって、まあ、信じられるわけないですよね。
そんなお茶目な惠ちゃん、帰り際には特典ポスターありったけにサインをしてくれました。

『”勝手に”惠ちゃん生誕祭』
”勝手に”が外れた瞬間、本当に感動。

 

そして正直、未来の見えなかった当店に光が戻ってきました。
まだまだ惠友のバトンはつながっているようで連日、全国からの電話注文がなりやみません。

感謝!!

 

コンサートやキャンペーンなどで直接伝えることができなくてもこうやって言葉や気持ちをアーティストに届けることが出来るのだと惠友の方々に教えてもらった出来事でした。

 

いまやインターネットでほとんどのものが買える時代。もちろんCDも。

 

じゃあ街のレコードショップは?

 

お話ししましょう。

 

一緒に応援をしましょう。

 

お店にくることが難しければ、通販もできますので、お気軽にお電話くださいね。

緊急事態宣言前に来店した時の写真

音のヨーロー堂

〒111-0032 東京都台東区浅草1-3-6(雷門から8軒目)
Tel:03-3841-4610 / Fax:03-3847-4381
営業時間:10:30~17:30 木曜定休
HP:http://asakusa.cc/top.htm
Twitter:https://twitter.com/yorodo@yorodo

関連キーワード

この特集の別の記事を読む