門松みゆき流のリフレッシュ方法は”涙活”と“サウナ”!? 「美空ひばりさんの歌を歌って、お酒を飲んで泣くのが私の定番です」

2022.5.24

『THEカラオケ★バトル』で最強女子ボーカリスト(優勝)の称号を獲得し、天に抜けるようなその歌声が広く知られるようになった実力派演歌歌手・門松みゆき。前作『花の命』の大ヒットでさらなる飛躍が期待される今年は、正統派演歌バラード『彼岸花咲いて』で駆け抜ける。今回は、門松流のリフレッシュ方法やカラオケにかける思い、演歌界の交流などについて話を聞いた。


──新曲『彼岸花咲いて』は歌謡曲テイストな前作『花の命』とは打って変わって王道の演歌です。お聞きになった第一印象はいかがでしたか?

令和の時代だからこそ『こういう演歌が聴きたかった!』と思っていただける楽曲じゃないかと思います。私自身、この曲は大切に歌っていかなければいけないと気持ちが引き締まりました。歌詞に描かれているのは、姿を消した愛しい人を追いかけて一人旅をする女性の一途な思い。私と真逆なタイプなので、かえって歌に集中できたのもよかったです(笑)

──たしかにちょっと古風な女性のイメージですね。

三歩下がって男性の後をついていくような女性像。この一途な思いの切なさ、儚さ、愛おしさは演歌でなければ表現できない世界です。ポップスではなかなか表現しにくい世界観だと思います。

──歌い方にもポイントがありそうですが、いかがですか?

訴えかけるようなメロディと歌詞のハマりがとにかく絶妙なので、そのまま歌っても十分サマになります。ただ、気持ちよく歌える曲だけについ声を張ってしまいそうになりますが、そうすると”重い女っぽさ”が出てしまうので、押し引きのバランスを意識して歌っていただければと思います。

──歌詞に登場する”夜汽車”、”雨の酒場”、”置き手紙”といったワードもグッと来ますね。

そうなんですよ。それに『愛しているからこそ何も言わずに身を引く』という、今の時代にはなかなかないことだからこそステキだし憧れます。そんな愛の形を歌えるのも演歌ならではだと思います。

──カップリングでは美空ひばりの隠れた名バラード『さくらの唄』をカバーされています。

初めてこの曲を聴いたときは衝撃的でした。シンプルな言葉でこんなに深い内容を歌えた時代があったんだって──。多くの人がつらい状況にあると、明るい歌が逆に心の負担になることもあると思うんです。それよりも今は、そっと寄り添ってくれる曲のほうが、意味があるんじゃないかと思ってこの曲を選ばせていただきました。ちなみにこの曲を歌って、お酒を飲んで泣くのが私の定番です(笑)。年齢を重ねると涙を流すこともなかなかないですし、”涙活”の一つとしてぜひお手元に置いていただけたらうれしいです。

──”涙活”のほかにも、門松さんならではのデトックス方法はありますか?

サウナです。地元が箱根の隣にある小田原なので、昔から温泉が身近だったんです。上京してからは銭湯によく行くようになって、サウナにハマりました。水風呂ってだいたい16~17度のところが多いんですけど、私が行くところは12~13度と、ちょっと命がけですが(笑)、それがまた快感で。手首など、脈を打つポイントがジワジワ温かくなってくると『はぁ、生きてる~♪』と実感できます。汗を流した後は、生ビールで水分補給。最高ですね!

――そのままカラオケに突入することもありますか?

時間さえあればカラオケで声出しするのは、今も昔も変わらない私のライフワークになっています。『THEカラオケ★バトル』の優勝は本当にありがたかったです。若い方で、あの番組で初めて演歌を聴いて新鮮だったとおっしゃる方も多いんですよね。今は流行歌の歌手がジャンルを超えて揃う番組が本当に少ないですし、演歌の魅力を知ってもらうためには、いろいろな場にフットワークよく参加するのが、私たち若手の役目だと思っています。

──カラオケといえば、「カラオケで定番の演歌・歌謡曲10選」の記事での門松さんの歌唱アドバイスも大好評でした。

本当ですか? うれしいです! 私の師匠である藤竜之介先生も歌を教えるのが本当に巧みでいらっしゃって、私もそこから吸収してきた部分が大きいです。歌を教えてもらうときに、『切なく』とか『感情を込めて』とかニュアンスで言われてもピンと来ないじゃないですか。だけど藤先生は『切なく聴こえるようにビブラートを細かくしてみよう』とか『シャープに歌ってみよう』といった具体的な指南をしてくださるので、実践に結びつけやすいんです。それでも修業時代はできないことが多く、帰りに泣きながらカラオケに寄って何度も復習して、家でも録音を聴いて──。その経験が今でも糧になっています。

──昨今は若手演歌歌手のみなさんの活躍が目覚ましく、みんなで演歌界を盛り上げていこうという気概を感じます。特にどんな方と交流がありますか?

みんな仲がいいですけど、デビューが同じ年で仕事でもよく一緒になるのが彩青くん。彼が16歳で上京した頃からよく知っているので、今も『姉さん、ご飯連れてってくださいよ』とか、何かと頼ってきます(笑)

──門松さんは気風がいい姉御肌という感じですね。

本来は末っ子で甘えたがりなんですけど、ざっくばらんな性格なのでなぜかお姉さん的ポジションになっちゃうんです (笑)

──7月10日には地元・小田原で初のワンマンコンサートが開催されますが、意気込みはいかがですか?

ようやく地元に一つ恩返しできるのがうれしくてたまらないです。小田原と東京はそんなに距離は離れていませんが、修業時代が長かったので、なかなか地元に帰ることができなくて。それこそ演歌でよく歌われる”故郷への思い”って、こういうことだったのかと実感しました。今回はカバー曲のみのコンサートです。お子さんから若い方、お年寄りまですべての方に楽しんでいただけるように選曲にこだわって臨みたいと思います。

──では最後に新曲『彼岸花咲いて』を聴くみなさんへメッセージをお願いします。

時代背景は昭和の頃でしょうか。そんな懐かしい歌を、新人である私が歌うことで、新鮮な魅力をお届けできればと思っています。聞き応えあり、歌い応えあり、ステージ映えもする1曲なので、カラオケファンの方はぜひ愛唱歌に加えていただけたらうれしいですね。

門松みゆき『彼岸花咲いて』

2022年5月25日(水)発売

品番:COCA-18006
価格:¥1,350

【収録曲】

1.彼岸花咲いて(作詞:石原信一/作曲・編曲:蔦将包)
2.さくらの唄(作詞:なかにし礼/作曲:三木たかし/編曲:西村真吾)
3.彼岸花咲いて(オリジナル・カラオケ)
4.さくらの唄(オリジナル・カラオケ)
5.彼岸花咲いて(半音下げオリジナル・カラオケ)
6.さくらの唄(半音下げオリジナル・カラオケ)
7.彼岸花咲いて(2コーラスカラオケ)
8.さくらの唄(2コーラスカラオケ)

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