福田こうへいが新曲『匠~たくみ~』を2025年元日にリリース! 「2025年は脂ののった“本物”の歌手でいきたいですね」

2025年の勝負曲『匠~たくみ~』を元旦にリリースした福田こうへい。自分の生き様に重なるような新曲への想いやレコーディングの秘話、休日の過ごし方やデビュー13年目を迎えた2025年にかける意気込みやなど、“歌の匠”が胸のうちを赤裸々に語ってくれた。
――2025年の元旦というおめでたい日にリリースとなった新曲『匠〜たくみ〜』ですが、この曲にかける意気込みをお聞かせください。
この歌を聴いて最初に頭に浮かんだのは、日本のモノ作りを支える職人の方々でした。メイドインジャパンに一心に向き合う頑固一徹な職人の姿が思い浮かんだんです。仕事中は笑顔も見せずに真剣に取り組み、一切妥協しない職人の姿が。自分の生き様に重なるような歌詞なので、私が歌ったってきた歌の中で一番笑顔が出ない曲になるのではないかと思いますが、大事に歌っていきたいですね。
――福田さんご自身も“歌の匠”だと思うのですが、やはりそうした頑固な部分はお持ちですか?
私も子どもの親として、間違いなく頑固オヤジだと思います。ただ私自身は、子どもにあれこれうるさいことは言わないようにしています。口うるさく言うのはカミさんに任せて、私自身はドンと構えているようにしていますね。それからもうひとつ気をつけているのは、「これはお前には無理だ」と決めつけないことです。時にはそう思うことがあったとしても、あえて失敗させてみることが必要だと思うんです。失敗から学ぶことはたくさんありますし、そうして学んだことは自分の引き出しを増やすことに繋がりますからね。その上で仕事をするにあたっては、一度や二度の失敗で諦めて辞めたりせず、この道を貫き通すという頑固さが必要なんだと私は思っています。
――新曲『匠~たくみ~』のレコーディングで印象に残っていることは?
実はこの曲のレコーディングは、これまでの曲の中で一番早く終わったんです。4テイク録って終わったので、レコーディングにかかった時間は約40分でした。作詩の万城たかし先生や作曲の岡千秋先生、編曲の南郷達也先生、プロデューサー、ディレクターの皆さんが4回歌ったところでOKとおっしゃった時は、最初は冗談を言っているのかと思いました。最初の2テイクで先生方がほしい部分はそろったので、3回目は好きに歌ってみてと言われて、「こっちの方がいいな。じゃあもう1回やろう」というお話で4テイク目を歌って、レコーディングは終わりになりました。
――完成したCDを聴いた時のご感想は?
レコーディングの時は驚きましたが、CDを聴いて先生方のおっしゃっていたことがよくわかりました。もっとこんな歌い方をした方がいいんじゃないかという思いもあったのですが、やりすぎると歌がくどくなるんです。煮詰まった鍋の汁より出来立ての鍋のスープの方が食材の味がよくわかるということを実感しました。この感覚を忘れずに、お客様に歌を届けていきたいと思っています。
――1月から2025年のコンサートツアーが始まりますが、福田さんが精力的に全国をまわる中で心がけていることはありますか?
私がこれまでのサラリーマン経験や農家の仕事、民謡歌手時代を通して培ってきたことですが、舞台から客席を見て「今日はお客様が少ないから」といって手を抜くような残念な歌手にはなりたくないと、ずっと思ってきました。客席にはさまざまな方がおられます。福田こうへいの歌が好きで来ていただいた方はもちろんですが、友人に誘われて私の歌を初めて聴いた人や暇つぶしに来てみたという人も必ずおられます。中には遺影をお持ちのお客様がおられることもありました。そうした方々に「また来たい」と思っていただけるタネを必ず持って帰っていただくんだという気持ちで歌わせていただいています。自分はお客様に選んでいただく身ですから、歌手をさせていただく以上は手抜きは絶対にできないですね。
――そうした心情に至るまでには、サラリーマン時代の経験も活きているのでしょうか?
活きていますね。営業マンとして物を売るためには、商品を見ていただく以前に自分という“人”を見てもらうことが重要です。“人”を見ていただいてお客様との信頼関係が作れないと、商品を買っていただくことは絶対にできません。そうして得た経験や教訓は、歌の世界でも活きていると思います。
――2025年のコンサートツアーを目前に控えて、健康管理で気をつけている点はありますか?
以前は休みの日にも体を動かしに行ったりしていたのですが、昨年の11~12月はあまり動きませんでした。家で録りためた、自分が出演したビデオをチェックしたりしていましたね。あの時はこんな風に歌っていたのか、この時の動きはあまり良くないなとか、復習ばかりしていたような気がします。休む時にはちゃんと休むように心がけているので、眠くなってそのままソファーで寝てしまったこともありましたね。幸いいたって健康で、風邪をひいたりは全然しないですね。
――休日と言えば、昨年7月には130キロのマグロを釣り上げましたね。
親しい漁師さんに船に乗せていただいて、幸いにも釣り上げることができました。本来は、素人がやらせてもらえることはまずありません。気の緩みから指や手がなくなる事故になることもありますからね。ですがこの気の緩みというのは、仕事にもつながることで、絶対にあってはいけないことです。そうしたことに怖いもの知らずで挑戦していくところは、自分の悪い癖なんだと思うのですが、マグロがヒットしてから釣り上げるまでの格闘は、男の意地をかけた戦いであり醍醐味ですね。演歌歌手をやめて漁師になりたいと思ったことが、何度もありますよ(笑)。できれば行けるタイミングを見つけてまた何度でも挑戦したいと思っています。
――2025年の抱負を聞かせてください。
2025年は、脂ののった味のある“本物”の歌手でいきたいですね。皆さんにそう思っていただけるような歌を届けていきたいと思っています。
――そのために日頃心がけていることはありますか?
男女を問わず、先輩歌手の方々が自分の年代の時に歌っていた歌を聴くようにしています。例えば北島三郎さんが35歳の時と45歳の時、55歳の時で歌がどう変わっているのかを聴いて勉強させてもらっています。変わらなければいけないところ、変えてはいけないところ、どういうところをお客様が変えてほしくないと思うのかといったことを模索しながら聴き比べています。今はそうした音源が手に入る時代ですから、利用しない手はないですよね。
――そうした先輩方の中で、目標とする方はおられますか。
皆さん素晴らしい歌手ばかりですから、目標なんておこがましくて言えませんが、目標以前に一番の敵は自分だと思っています。まずうぬぼれてはならないし、お客様一人ひとりに誠心誠意歌を届けることが第一です。それができずに、自分に負けてしまったら終わりですからね。死んだ親父に最後に言われたのは、「上には上がいるのだから、自分のことをちゃんと見ろ」でした。この言葉は、今でも耳に残っています。
――最後に、「うたびと」の読者にメッセージをお願いします。
辰年でデビューして、干支を一周して13年目に入りました。新曲『匠~たくみ~』は男の中の男をテーマにした歌ですが、世の頑固オヤジの皆さんはもちろん、女性の方にもぜひ歌っていただきたいと思っています。コンサートなどでもどんどん歌っていきますので、テレビとはまた一味違う福田こうへいを感じてもらいたいですね。機会があればぜひ足をお運びいただき、私の歌を楽しんでください。
福田こうへい『匠~たくみ~』ミュージックビデオ
福田こうへい『匠~たくみ~』
2025年1月1日(水)発売
品番:KICM-31152
価格:¥1,500(税抜価格 ¥1,364)
【収録曲】
1.匠~たくみ~(作詩:万城たかし/作曲:岡千秋/編曲:南郷達也)
2.母ちゃん待ってる終列車(作詩:万城たかし/作曲:岡千秋/編曲:南郷達也)
3.匠~たくみ~(オリジナル・カラオケ)
4.母ちゃん待ってる終列車(オリジナル・カラオケ)
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