小山雄大が、母の愛への感謝を込めたセカンドシングル『じゃがいもの花』をリリース 「全国のお母様方へのメッセージソングになったら嬉しいです」

2025.3.5

昨年4月、『道南恋しや』で鮮烈なデビューを飾り、年末には見事、第66回日本レコード大賞新人賞を獲得した小山雄大が、セカンドシングル『じゃがいもの花』(C/W『沖の島遥か』)をリリース。昨年、全国津々浦々100か所のキャンペーンをこなし、すっかりたくましくなった小山が歌う新曲は、「♪母ちゃん今頃 畑仕事 痛くはないかい 足腰は~」――全国の母に捧げるメッセージソングだ。「全国民の孫」から「全国民の息子」へとひと回り成長した小山に、新曲への意気込みから、歌手生活一年目を振り返って思うことまで語ってもらった。


――レコード大賞新人賞受賞、おめでとうございます。

ありがとうございます。昨年はずっと夢見ていたデビューができて、最終的には年末にレコード大賞という大きなステージに立たせていただくことができました。皆様の応援のおかげだと本当に感謝しています。

――今年はデビュー2年目の年、3月5日には、セカンドシングル『じゃがいもの花』が発売になります。この曲を最初に聴いたときの感想を教えてください。

実は、松前(ひろ子)先生から次の曲が決まったよと、まずタイトルだけを聞いたんです。最初、「じゃがいもの花」と言われた時はちょっと驚きました。ただ、その後で歌詩を読んだら母への想いを歌っていることがわかって、『道南恋しや』と同じように僕の気持ちがそのまま歌になっている、等身大の曲だなと思いました。

――曲を作られた弦哲也先生が、12歳で(小山が)上京した頃、スタッフから“じゃがちゃん”と呼ばれていたのを思い出したとおっしゃっていましたね。ご自身も覚えていますか。

もちろん覚えています。僕も最初、だから「じゃがいもの花」なんだろうかと思いましたから(笑)。でも、曲がついて聴いてみると、スケールが大きくてスッと心の中に入ってくるいい曲だなと。早くファンの皆さんにお届けしたいなという気持ちになりました。

――ちなみに歌詩の中にじゃがいもの花の花言葉をモチーフにしたワードが出てきますが、じゃがいもの素朴なイメージを想像させる美しい言葉ばかりですね。

この曲は、母への恩返しがテーマのひとつになっておりまして、“じゃがいもの花の花言葉”として、「思いやり」「深情け」「恩返し」と、3つの言葉が1~3番にそれぞれ入っているのですが、自分的には「恩返し」という言葉が気に入っています。この作品が全国のお母様方へのメッセージソングになるといいなと思っています。

――歌いながら思い浮かべるのは、やはりお母さんのことですか。

そうですね、やはり母の顔です。東京と北海道で離れて暮らしていても母とは毎日のように電話で話すのですが、いつも母は僕を気遣ってくれますし、逆に僕の方から母に大丈夫って聞いたりもします。そんな母との関係が思い浮かぶ歌詞がたくさん出てきますから。

――そんなお母さんとのことで一番忘れられない思い出といえばなんですか。

母が僕の一番の応援団だったことです。中学生の時に『NHKのど自慢』でグランドチャンピオンをいただいたことがあるのですが、その時も母が横断幕を持ちながら客席から応援してくれました。あの嬉しそうな姿は今でも忘れられません。

――お母さんは、歌手になりたい小山さんの背中を押し続けてくれたのですね。

そうです。一度もやめなさいとか歌手なんて無理だよとか、そういうことは言いませんでした。逆に民謡を習いたいと言えば教室を探してくれましたし、何不自由なくやりたいことをやらせてくれました。たぶん苦労かけたと思うんです。母一人子一人でしたから、僕のためにほとんどの時間を使って、自分の時間なんかなかったのではないでしょうか。

――『じゃがいもの花』は、そういうお母さんへの思いと同時に、上京してからの小山さんの道のりを歌っているような歌でもあります。

高校進学と同時に歌手を夢見て上京しましたが、デビューできない日々が続いて、僕自身、ほんとうに演歌歌手になれるんだろうかと思った時期もあったのですが、皆さんのおかげでデビューすることができて、年末にはレコード大賞の舞台に立たせていただきました。母や応援してくださった皆さんにその晴れ姿をお見せできて嬉しかったですし、先ほども言いましたがそういう意味でも等身大の歌という気がします。

――歌詩を読むと、望郷の念、母への感謝、現実の厳しさなどが歌われていて、切ない歌かなと思うのですが、聴くと意外や明るくて前向きな歌に思えます。

おっしゃる通りで、この曲を歌う時は、僕も明るく、大きくということを心がけています。例えばですが、2番の「♪身に沁みる」のような歌詩も、感情を入れ過ぎないようになるべくストレートに歌っています。弦先生からも、切な過ぎないように、全体的に明るくて壮大な感じに聞こえるようにとアドバイスをいただきました。

――「明るく大きく」を心がけたとのことですが、『じゃがいもの花』を聴いて、小山さんの歌にこれまでにも増してスケール感が出たように思いました。この一年で歌い方が変わったと思いますか。

この一年間で、『道南恋しや』、『椿咲く島』はもちろん、その他にもたくさんの先輩方の歌を歌わせていただきました。その中でいろいろな歌い方を勉強したり、皆様にどうお届けしようかと考えたり、歌と向き合っていく中で少しは幅を広げられたのかなとは思います。

――レコーディングでは弦先生、作詩のさわだすずこ先生から何かアドバイスなどありましたか。

弦先生からは、感情を込めるところはひとつの作品で2,3か所くらいでいいから、あとは、言葉を大切に前に前に出しながら明るく大きく歌うことを教えていただきました。さわだ先生は「雄大君といえばお母さん、この曲はそんな雄大君のことを思いながら書いたから、そのつもりで歌ってね」とおっしゃっていただきました。さわだ先生にはデビュー前から大変お世話になっていて、たくさんお話する機会がありましたから、僕の内面を汲み取って書いていただいたのだと思います。

――カップリングの『沖の島遥か』は、高知県の離島に女性を残して都会に出てきた男性が主人公の曲ですが、歌ってみていかがでしたか。

少し大人っぽい曲で、僕の中では『じゃがいもの花』よりも表現が難しかったです。歌唱に関しても、低い音が多くて、その低音を、ただ歌うのではなく、大切に歌うようにと言われて苦戦しました。でも、弦先生はじめ皆さんが、優しくこうしたらいいよとアドバイスをしてくださって何とか録り終えることができました。

――ご出身の北海道からいきなり南国高知に飛んだ感じですが、沖の島はご存じでしたか。

それが知らなくて、別の場所にも「オキノシマ」って呼ばれる島はあるじゃないですか。最初、どこの島かなと思ったのですが、高知県だと聞いて、ということは三山(ひろし)先輩の故郷じゃないですか。そのような場所を舞台にした歌を歌わせていただけるんだと思い嬉しく思いました。ネットで調べたりしましたが、“だるま夕日”とか“珊瑚樹”とか沖ノ島を感じられる言葉が歌詩に入っていて、僕も早く沖ノ島に行ってきれいな自然の中でこの曲を歌いたくなりました。

民謡と演歌を融合させた小山雄大ならではのコンサートをやりたい

――昨年は『道南恋しや』のキャンペーンで全国を100か所回られたそうですが、ファンの方と近くで触れ合って印象に残っていることなどありましたか。

北海道から鹿児島まで全国の皆さんとお会いして声をかけていただきました。一番嬉しかったのは、あるショッピングモールで歌った時に、買い物にいらした方が立ち止まって最後まで聴いてくださって、「(小山雄大を)知らなかったけど、今日でファンになったから、これから応援するわ」って言ってくださったことです。そういう方がひとりでも増えるように頑張らなくてはと思いました。

――この1年間でライブは十分経験された小山さんですが、目標のひとつに挙げている単独コンサートは、実現したらどんなステージにしたいと思いますか。

やっぱり自分にしかできないステージにしたいです。例えば民謡だったり、三味線だったりは僕の武器のひとつですから演歌を主軸にしながらそういうものも融合させて、これが小山雄大のコンサートだというものをお見せしたいです。そうそう、特技のマジックも披露したいです(笑)。

――これまで、先輩方のコンサートをたくさん見てこられたと思いますが、勉強になったこと、発見することなどありましたか。

一番勉強させていただいているのは三山先輩です。先輩のステージを見ていると、ファンの皆様をいかに大切に思っているかがわかるんです。細かいことですが、ステージ上から手を振るにしても上手から下手まで丁寧に手を振られていますし、ファンとのコミュニケーションを大切にしていることも見習いたいです。また、先輩の現場についてみて、ステージの裏側での努力の大事さも勉強になりました。

――ところで小山さんはデジタルネイティブ世代ですが、ライブとは対極のSNSを活用して何かやろうという計画はありますか。

YouTubeチャンネルを3月に開設する予定ですが、SNSを通じて小山雄大の持っているいろんな面を知ってもらえたら嬉しいです。ときどきスタッフの皆さんからドッキリを仕掛けられたりするのですけれど、けっこう驚き方がすごいんです(笑)。もう虫とか絶対ダメですし。例えばですがそういうバラエティー系の企画で楽しんでいただくのもいいかなと思っています。歌では、演歌以外の曲とかステージでなかなかご披露できない曲に挑戦するのも面白そうですね。

――早いものでデビューからまもなく1年が経とうとしています。この間で印象的な出来事を教えてください。

滝行をしたことは印象に残っています。僕の中で一度、滝行はしてみたいと思ってはいたのですが、実現するとは思っていませんでしたので最初に企画を聞いた時は驚きました。あの日は2~3日前に雨が降ったということで、いつもの3倍の水量があってすごい迫力でした。『道南恋しや』のヒットとレコード大賞新人賞獲得を祈願したのですが、現実になったのは滝行のおかげでしょうか(笑)。

――今、話に出たレコード大賞新人賞もこの1年の大きな出来事でしたね。“レコ大”のステージに立った感想はどんなものですか。

いや、ものすごく緊張しました。リハーサルからガチガチで、マネ―ジャーさんに手を握ってもらってパワーをいただいてステージに出たのですが、袖からステージの中央まで間にこの1年間のことが走馬灯のようにパーって浮かんだんです。いろんなことがあったなって思ったら、泣きそうになって。でもこれから歌うのにそれはダメだと思って胸の中に収めて、1年間の感謝を込めて最高の『道南恋しや』をお届けしようと強い決意で歌いました。

――会場にはお母さんもお見えになっていましたね。

歌い終わってステージの上から母とやり取りというか、母に向かってこれからの決意を言ったのですが、その時に母が泣いているのを見て、もう涙のダムが決壊しそうになりました。だけど、テレビに映っている間は泣くまいと決めていたので必死に我慢して、袖にはけたと同時にブワーッと泣いてしまいました。

――会場では、こっちのけんとさんとなど、他のジャンルの方ともお話はできましたか。

はい、こっちのけんとさんとはオープニングの時に立ち位置がお隣だったんです。待っている間に「緊張しますよね」なんて話しかけてくださいました。終わった後も楽屋で僕のマジックを見ていただいたりして、たくさん話ができて嬉しかったです。

――それから、小山さんは昨年8月に奥尻島観光大使に、今年2月には江差観光ふるさと大使に就任しました。どちらも縁の深い土地ですし、観光大使は名誉なことですね。

本当にそう思います。2か所とも思い入れのある土地ですから。奥尻は子供の頃に歌手を志すきっかけになった場所。奥尻がなかったら民謡も始めていなかったかもしれませんし、感謝してもしきれないところですね。また江差は、10歳の時に「江差追分少年全国大会」で優勝させていただいた思い出の地です。その時は大会前日に、息が続かず上手く歌えないパートを江差のかもめ島の海に向かって練習して大会に臨んだのですが、2月1日に江差観光ふるさと大使の任命式で訪れた際もかもめ島の同じ場所で歌わせていただきました。そんな大切な場所ですので、どちらもこれから精一杯、観光大使の任務を果たせるよう頑張ります。

――少しプライベートなこともお聞きします。特技のマジックですが、最近は新しい技を覚えたりしていますか。

もちろん今も新しいカードマジックは練習していますが、それより最近はリングを使ったマジックにチャレンジしています。というのもカードマジックは、ステージの上で披露するには小さすぎて客席からはよく見えないと思うんです。その点、リングを使ったものならコンサートの時などに皆さんに楽しんでいただけるのではないかと思いまして。

――なかなか長いお休みはとれないと思いますが、たまの休日などは何をしていますか。

本当に最近なのですが、銭湯に行くことにはまっています。スーパー銭湯ではなくて、街にあるいわゆる銭湯です。小さい頃から温泉好きでいろいろと温泉には行っていたのですが、上京してからはあまり行っていませんでした。それが最近、フッと銭湯に入ったらすごくいいなと思いまして。それから家の近くの銭湯に通っています。お風呂から上がった後は、こうやって(※腰に手をやって)牛乳を飲むんです(笑)。

――さて、今年はデビュー2年目、勝負の年です。今年一年の目標を聞かせてください。

先ほども話しましたが、一番の目標は単独コンサートをすることです。それに向けて2年目の小山雄大は頑張っていきたいと思います。昨年よりもたくさん努力して、まだ僕のことを知らない方にも僕の歌を聴いていただけるように頑張っていきます。

――では最後に新曲を待っているファンに向けて『じゃがいもの花』をアピールしてください。

2作目となるこの『じゃがいもの花』、僕自身の思いがそのまま詰まった等身大の歌と言っていいと思います。歌の中に出てくる花言葉「恩返し」という言葉のように、全国の応援してくださっている皆さんに恩返しができるように頑張ってまいりますので、応援のほど、よろしくお願いいたします。

小山雄大『じゃがいもの花』

小山雄大「じゃがいもの花」

2025年3月5日(水)発売

品番:KICM-31164
価格:¥1,500(税込)

【収録曲】

1.じゃがいもの花(作詞:さわだすずこ/作曲:弦哲也/編曲:猪股義周)
2.沖の島遥か(作詞:紺野あずさ/作曲:弦哲也/編曲:猪股義周)
3.じゃがいもの花(オリジナル・カラオケ)
4.じゃがいもの花(一般用カラオケ)
5.沖の島遥か(オリジナル・カラオケ)
6.沖の島遥か(一般用カラオケ)

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