パク・ジュニョンが新曲ラテン歌謡『恋の炎』をリリース 「ラテンのアレンジからカルメン調の振り付けまで情熱を注ぎこんだ勝負曲。盛り上がっていただけたら」

パク・ジュニョンが3月12日に新曲『恋の炎』(作詩:冬弓ちひろ、作曲:西つよし、編曲:杉山ユカリ)をカップリング曲が異なるA・Bの2タイプでリリース。持ち前の甘い歌声を響かせた情熱のラテン歌謡で新境地を拓いている。カップリングでは日本語による作詞にも挑戦。昨年11月には”日本の演歌歌手”として韓国の音楽番組への出演も果たし、デビュー以来の目標である「日本と韓国の架け橋」になるという夢にまた一歩近づいている。インタビューでは韓国で大ブームを巻き起こしている音楽ジャンル・トロットについて、また日本での生活を通して実感した”日本の心”と演歌への思い、5月に控えた釜山ツアー、プライベートについてなど、たっぷりと語ってもらった。
──新曲『恋の炎』はパクさんの表題曲としては初めてのラテン歌謡ですね。歌ってみていかがでしたか?
まさに恋の炎が再び燃え上がる瞬間を歌った歌で、僕もその瞬間に身を委ねるように情熱を込めて歌わせていただいています。実は今回、初めてアレンジ会議というものに参加させていただいたんです。デモテープの段階ではラテンの味付けはされていなかったんですが、情熱的な歌詞に合わせてということでラテンのテイストを取り入れることになりました。先生方やディレクターさんが意見を交わしながら楽曲が完成されていくプロセスの場にいさせていただいて、とても勉強になりました。
──具体的にはどんな学びが得られましたか?
アレンジによって楽曲の世界がぐっと広がるということを体験しまして、この歌はぜひ踊りも入れたいというアイデアも湧きました。MVを撮影していた時点ではまだ振り付けが完成していなかったのですが、3月11日のイベント「フラゲ祭&バースデーイブ」に向けて頑張って練習中です。当日は歌の前にレクチャーをしますので、ぜひみなさんと一緒に情熱的に盛り上がりたいです。
──情熱的な歌ですから、どんな振り付けになったか楽しみです。
ちょっとカルメン調というんでしょうか。過去のオリジナル曲にはない独特な振り付けになっています。と言っても、手振りが中心のそんなに難しくない振りなので、みなさんにも踊ってもらえたら嬉しいです。
──リリース日の3月12日はパクさんの誕生日です。Wで嬉しい日になりましたね。
はい。3月のシングル発売はこれまでもあったんですが、誕生日当日は初めて。ファンのみなさんからもたくさんの『おめでとう』をいただいていますし、これはぜひとも勝負曲にしたいなと意気込んでいるところです。
──カップリングについても教えてください。まずはAタイプに収録されている、女性目線で歌われるロック歌謡『レディ・ジョーカー』(作詩:冬弓ちひろ、作曲:西つよし、編曲:杉山ユカリ)はどんな曲でしょう。
これまで歌ったことのないタイプの歌で、すごく新鮮ですね。主人公はけっこう強気な女性で、言葉の一つひとつに駆け引きが潜んでいるようだけれど、本心では”あなた次第”と思っている。強気だけど純情な女性の姿がすごく素敵だなと思って歌っています。
──そしてBタイプに収録されている、もう1曲のカップリング『ヌナ』(作詩:パク・ジュニョン、作曲:Siwoo、宇田川 翔、編曲:宇田川翔、杉山ユカリ)ではご自身で作詞に挑戦されていますが、「ヌナ」とはどういう意味ですか?
これは男性が年上の女性に愛情を込めて呼びかける韓国の言葉です。日本語だと”おねえさん”に近いのかな。韓国では年下の男性と年上の女性というカップルは一般的ではないのですが、だからこそ特別な関係とも言えるんです。
──歌詞には年上の女性への憧憬や、男として見られないもどかしさが綴られていますね。
韓国ドラマでもそういうテーマの作品がヒットしたこともあって、インスピレーションを得ました。あとは僕のファンには年上の女性も多いので、いつも応援してくださるファンの方々を思い浮かべながら書いたところもありましたね。
──前作『寒流』のカップリング『愛が壊れた日』では共作という形で作曲に携わっていますが、日本語での作詞はいかがでしたか?
もともと作詞にはずっと興味があって、過去にも自分のオリジナル曲を韓国語詞に翻訳したことが何度かあったんです。今回はこういう機会をいただいたので、ぜひ自分の言葉をダイレクトにファンのみなさんに伝えたいと思って、日本語での作詞に挑戦させていただきました。普段からステージでみなさんに呼びかけている言葉だったり、14年間、日本で習得してきた日本語を絞り出したりして書いたのですが、いかに音符に言葉をフィットさせるかというところはけっこう苦労しましたね。
──そもそもご自身で作詞や作曲をしようと思ったのはなぜだったのですか?
僕はデビュー以来、日本と韓国の架け橋になることを目標に活動してきて、何よりも音楽でその橋を架けたいと思っています。そのひとつとして、韓国のトロットというジャンルを日本のみなさんに紹介したいなという気持ちがあります。トロットは”K演歌”といわれることもあるように、演歌と共通点の多いジャンルですが、違いはみんなで一緒に盛り上がるような歌が多いところ。ノリノリのリズムだったり、コーラスもいっぱい入っていたりする歌がたくさんあるのがトロットなんですが、『ヌナ』にはトロットの要素が詰まっています。コーラスの<ヌナ、ヌナ>というパートは、ぜひみなさんに一緒に歌って盛り上がっていただきたいですね。ヌナという言葉が日本でも流行ったらいいなと思っています。
──昨年11月には韓国の人気トロットサバイバル番組「現役歌王2」に出演。日本でデビューしてからは、初めて韓国の歌番組への出演となりましたね。
本当に夢のようで、これもすべては応援してくださる日本のみなさんのおかげです。韓国では5年ほど前からトロットが大ブームで、それと同時に日本の演歌にも興味を持つ人が増えているんです。そういう中で僕も”日本で活躍する演歌歌手”としてキャスティングをしていただき、『夜明けのブルース』を歌わせていただきました。「日本にはこんないい演歌があるんだ」「他の演歌も聴いてみたい」というコメントもたくさんいただきましたし、日本と韓国を歌でつなぐという使命を感じられたまたとない機会でした。
──「現役歌王2」には”パクタク”コンビの中澤拓也さんも一緒に出演されました。
この番組は放送日まで誰が出演するか極秘で進行していて、出演者も守秘義務の誓約書を書かされるんです。だから中澤さんとも現場でお会いして「えーっ!」という感じでした。もちろん視聴者も誰が出場するかわからないので、YouTubeやSNSで予想合戦が盛り上がったりするんです。それくらいトロットが国民的に大人気なんですよ。
──最近は日本でもトロットのイベントが続々と開催されていて、トロット歌手の来日が増えています。日本の演歌歌手が韓国で活躍できる機会はあると思いますか?
もちろん今はすごく日本の演歌が注目されていますし、どんどん進出していってほしいなと思いますね。また、自分がその一助になれたらすごく嬉しいです。まだ構想段階ですが、いつかオリジナル曲の日本語バージョンと韓国語バージョンをそれぞれの国で同時発売できたらとも考えています。日本のファンと韓国のファンがひとつの歌で繋がることが実現できたら、僕の目標である”日本と韓国の架け橋”にもまた一歩近づけるんじゃないかなと思っています。
──昨年3月のソウルツアーに続き、5月には釜山ツアーが行われます。チケットは大好評でたちまちソールドアウトしたそうですね。
チケット抽選に外れちゃったという方もけっこういらっしゃったので、申し訳なくて釜山ツアーのことはあまり話さないようにしていたんです。でも今回、現地参加プランも追加したので、ご自身で航空券を取って参加したいという方はぜひお待ちしています。ソウルツアーもとても好評をいただきましたが、生まれ故郷である釜山はさらに楽しんでいただけるように、いろいろアイデアを凝らしています。
──ハイライトはディナーショーですが、その他どんなふうに釜山を満喫させていただけますか?
有名な韓国料理はたくさんありますが、釜山にも美味しい名物料理がたくさんあるんですよ。ヘムルタンやデジクッパ、それから小麦粉の麺で作ったミルミョンという冷麺は日本ではめったに食べられないので、ぜひ味わっていただきたいです。それとディナーショーでは、僕の家族も紹介したいです。兄の家族や姪っ子など、家族総出でみなさんを釜山に歓迎します。
──パクさんも日本を拠点に活動していると、滅多に家族にも会えないのでは?
そうですね。昨年末は『現役歌王』の打ち合わせなどで何度も韓国に行っているのですが、なにしろ極秘で進んでいたことだったので、家族にも会えなくて。出演についても放送日の直前に母に電話で「僕が韓国のテレビに出たら嬉しい?」「それは嬉しいけど……」「実は出ることが決まったんだ」「えーっ」みたいなやりとりがあったくらいです。
──ホームシックになることはないですか?
最初は知り合いも誰もいなくて、不安でいっぱいでした。でもその頃から松原健之さんやこおり健太さんといった先輩方が何かと気にかけてくださって。お二人は今もプライベートでしょっちゅう食事に誘ってくださいます。でも僕も今ではすっかり日本に慣れたというか、むしろ日本のほうが居心地がいいくらいです(笑)。
──日本のどんなところがパクさんにはフィットすると感じますか?
韓国って社会がものすごくデジタル化されていて、何もかもが早いんです。それに慣れていた分、日本に来たばかりの頃はアナログ的な手続きが多かったので、なんでこんなに時間がかかるのかなと思ったこともありました。だけど今になってわかるのが、対面で丁寧にやりとりするって、心に余裕があるからできることなんですよね。
──デジタルで効率化することも大事だけれど、一方でアナログの温かさみたいなものを感じているということでしょうか?
そうですね。僕がお会いしてきた日本のみなさんはみんな親切で優しくて。日本語がまだそんなにわからなかった僕にも、根気よく接してくれて。それって心の余裕があるからできることだと思いますし、もっと言えば演歌というジャンルにはそういった”日本の心”が映し出されているなと思うんです。僕は『襟裳岬』が大好きで、歌うといつも温かい気持ちになる。これぞ演歌の心だなと感じるんですよね。
──現在は『令和歌謡塾』(BS日テレ)でMCを務めるなど、すっかり日本語も堪能になっています。それでも日本語による司会は大変ですか?
最初は語彙力もないですし、大丈夫かなという心配もありました。でも司会というのは自分が目立つのではなく、ゲストのみなさんを引き立てる役割なんですよね。その姿勢でいるとだいぶ気持ちも楽になります。またゲストの方を紹介するためにも、事前に情報収集をしておくのも大事で、それも自分にとってはとても勉強になっています。
──『恋の炎』のリリースを控えてお忙しい日々だと思いますが、プライベートで楽しんでいることも教えていただけますか?
休みの日は料理をしていることが多いですね。先日は大きな大根がスーパーで安売りしていたので、カクテキを作りました。四角に切って塩水につけて、唐辛子やニンニクを入れて和えるだけなので簡単なんです。それで半日くらい外に出しておくと自然に発酵して、いいご飯のお供になるんです。
──発酵までさせるとは、かなり上級者ですね!
発酵食品は美肌にいいですから(笑)。普段はどうしても外食が多くなってしまうので、なるべく自炊できる時はしたいなと思っています。
──では最後に『恋の炎』をファンのみなさんにメッセージとともにお届けいただけますか。
歌詞、メロディ、振り付けに至るまで情熱をたっぷり注いだ今年の勝負曲です。みなさんと恋の炎を燃え上がらせる瞬間を味わえることを楽しみに歌い踊りますので、どうぞよろしくお願いいたします!
パク・ジュニョン『恋の炎』
2025年3月12日発売
価格:¥1,500(税抜¥1,364)
Aタイプ
品番:KICM-31160
【収録曲】
1.恋の炎(作詩:冬弓ちひろ/作曲:西つよし/編曲:杉山ユカリ)
2.レディ・ジョーカー(作詩:冬弓ちひろ/作曲:西つよし/編曲:杉山ユカリ)
3〜6. オリジナルカラオケ・一般用カラオケ
Bタイプ
品番:KICM-31161
【収録曲】
1. 恋の炎(作詩:冬弓ちひろ/作曲:西つよし/編曲:杉山ユカリ)
2.ヌナ(作詩:パク・ジュニョン/作曲:Siwoo、宇田川 翔/編曲:宇田川 翔、杉山ユカリ)
3〜6. オリジナルカラオケ・一般用カラオケ