三山ひろしが京都・祇園を舞台にした新曲『祇園闇桜』をリリース 「祇園の女性の秘めたる思い、儚く艶やかな日本の美を感じてください」

三山ひろしの2025年第2弾シングル『祇園闇桜』は、初の京都・祇園が舞台。日本情緒あふれる琴や鼓の音色に乗せて、祇園に生きる女性の美しくも切ない世界を歌う。三山の新たな一面が楽しめる新曲に込めた思いから将来の夢、最近ますますハマっているドローンや3Dプリンターについても聞いた。
———三山さんにとって初めての京都を舞台にした新曲です。三山さんと祇園という取り合わせも新鮮ですが、最初に聞いた時の印象はいかがでしたか?
最初に曲を聞いた時、やっぱり「綺麗だな」と感じました。作品の中に京都のもつ「在りし日の日本」の美しさがあって、琴や鼓など伝統的な和楽器も作品の世界観にぴったり。祇園に生きる女性の物語が静かに始まり、だんだんつぼみが膨らんでパッと桜が咲くような、そんなイメージが頭に浮かびました。
———作詞家の石原信一先生のシングル曲は、2017年の『男の流儀』以来ですね。
ああいう無骨な、いわゆる男のダンディズムをテーマにした作品もお書きになるけれど、今回のように、女性の心情を細やかに描いた作品も手がけられるのが本当にすごいと思いました。「十六夜月(いざよいづき)」「薄紅(うすくれない)」と艶のある歌詞を引き立てる弦哲也先生のメロディーも素晴らしく、先生たちが作った美しい世界の、ピースの一つになれるように頑張りました。
———メロディーも歌詞も、三山さんの声も、金と銀の桜の花びらを散りばめた衣装の着物も美しく、とても素敵な作品だと思いました。歌う際に心がけたことはありますか?
主人公は恋愛経験が豊富ではなく、数少ない恋愛の思い出を大事にしながら生きている若い女性のイメージ。 だから自分の地声より少し高く、明るい雰囲気で歌いました。新曲を歌う時に映画やドラマなどを参考にしてイメージ作りをすることがありますが、今回は役所広司さん主演の映画『最後の忠臣蔵』に出てくるヒロインを思い浮かべたりしました。
———三山さんは趣味も本業も納得するまで調べて取り組まれますよね。
やっぱり好きだったら、いろいろと深く考えたくなります。趣味に関しても、自分の歌に役立ちそうだと思ったらやって損はないだろうし、そこから得られるものがあるかもしれない。常にアンテナを張って、自分の中に刺激を受けられる土台を作っておきたいと思っています。
———先生たちからこんなふうに歌ってほしいという注文はありましたか?
いつも何も言われないので、毎回先生たちから挑戦状をもらうような気持ちです。今回はデモテープをいただいた時に、前半はフォークソングに近く、後半は演歌になる曲だなと思いました。仮録音の時、先生たちの前でそのように歌ってみたら好感触だったので、あえて言葉にして「最初がちょっとフォークっぽい感じで、じょじょに演歌になっていく、ハイブリッドみたいな曲ですね」と言ったら同意してくださいました。
———では、今回は戦いに勝った?
どうなんでしょうか(笑)。 でも先生たちと意見が一致していたので、仮録音のつもりがその日中にレコーディングが終わりました。 全部で3〜4テイクしか録ってないんです。それだけみんな、思っていた方向性が合っていたということですね。
———軽快な歌謡曲タイプのカップリング曲『青春』はいかがでしょうか。
最初に聞いた時、村下孝蔵さんや南こうせつさんのような、ソロシンガーの世界をイメージしました。作曲・編曲は初めての馬飼野俊一先生。いわゆる演歌の歌い方ではなく、メロディーにきちんと音を当ててリズム通りに歌う、ボーカルという楽器をあてはめていくイメージで歌いました。どちらかというと演歌は感情優先で、少ししゃくったり母音を伸ばしたりと、譜面にはないところに良さを作っていきますが、それとは違う譜面重視の歌い方に挑戦しました。
———テーマは初恋。中高年が青春の思い出を振り返る曲です。
恋愛や友達との出会いなど、学生時代を思い出して歌っていただきたいと思います。僕も自分の中学時代とか、いわゆる青春真っただ中だった頃を思い出しながら歌いました。「わすれたくない」というフレーズが出てきますが、忘れたくない人って、自分の中でいつまでも綺麗なままなんですよね(笑)。
———全然違うタイプの曲が入って、とてもお得な一枚ですね。
そう思います。特にここ4〜5年はいろいろな作品にチャレンジさせてもらって。三山ひろしという歌い手の幅がだいぶ広がってきたと感じます。自分のコンサートではいろいろなジャンルを歌っていますが、シングル曲を通して皆さんに知ってもらえるのは、やっぱりありがたいです。
———これからチャレンジしたいジャンルはありますか。
このところ力を入れているのは、古典落語を歌にした「落語歌謡」という新しいジャンル。落語もちゃんと一席できないといけないので、ここ5年ぐらい勉強しています。三山ひろしが作ったジャンルとして後世に残していきたいという夢は、自分の中の一つの柱です。それこそ、三波春夫さんが「長編歌謡浪曲」というジャンルを作って世に残し、私たちがそれに憧れるように、将来は「落語歌謡」に憧れて、やりたいといってくれる歌手が現れるようになってほしいと思います。
実は落語歌謡の第二弾「お菊の皿」という曲を作ったんですが、衣装の着物に僕の趣味を活かしたある細工を施しました。近いうちにコンサートなどで皆さんにみていただく機会があると思いますので、楽しみにしていてください。
———趣味の話が出ましたが、前回取材した時にドローンの高知支部を作るとお話されていました。
あれから高知支部を発足しまして、毎月定期的に練習会をしています。僕はなかなか参加できないんですが、10人の会員が活動していて、先日は高知支部発足記念「ミヤマカップ」を開催しました。将来は全国大会で上位になれるような選手を輩出したいですね。
———相変わらず3Dプリンターにも凝っているとか。
コンサートに来てくださった方に配ろうと、3Dプリンターで千社札型のチャームを作っています。まず1000枚作ろうと思って、今805枚まで出来ました。全部一人で作っているので、10枚作るのに5時間かかるんです。 だから、自動で作ってくれるシステム自体を作りました。これでツアーに出ても遠隔操作で作れます!
———すごいですね! 三山さんほど人生を楽しんでいる方っていないと思います。
僕と同じようなことを考えている人は山ほどいると思いますが、行動に移すかどうかは別ですよね。 僕はできそうだなと思ったら、楽しみながらやっちゃうんです。
———では、最後にメッセージをお願いします。
新曲『祇園闇桜』は、女性の秘めた思いや悲哀の世界を、古都・京都を舞台に感じていただけるような作品になっています。その儚さや美しさ、艶やかさを、豊かな日本情緒とともに楽しんでください。よろしくお願いいたします!
三山ひろし『祇園闇桜』ミュージックビデオ
三山ひろし『祇園闇桜』
発売中
品番:CRCN-8753
価格:¥1,500(税込)
【収録曲】
1. 祇園闇桜(作詩:石原 信一/作曲:弦 哲也/編曲:南郷達也)
2. 青春(作詩:前田 たかひろ/作曲:馬飼野 俊一/編曲:馬飼野 俊一)
3. 祇園闇桜 [オリジナル・カラオケ]
4. 青春 [オリジナル・カラオケ]
5. 祇園闇桜 [一般用カラオケ]
6. 青春 [一般用カラオケ]
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