石原詢子が新曲『恋雨~KOISAME~』をリリース! 「昭和のヒットメーカーが手掛けた令和の注目曲を一緒に歌ってください!」

2025.9.19

自ら作詞・作曲も手掛ける歌手・石原詢子。新曲『恋雨~KOISAME~』では自身が大ファンだと公言するアーティスト・三浦和人とのコラボが実現。切なさが胸に沁みる大人の歌謡バラードが完成した。カップリングには三浦和人が在籍したフォークデュオ・雅夢の名曲『愛はかげろう』のカバーを収録。歌手として新境地を開拓しながら、詩吟の家元としてもYouTubeチャンネルを開設するなど、新たな挑戦をスタート。さらにプライベートも存分に楽しむ石原に、公私にわたる充実ぶりを語ってもらった。


──新曲『恋雨~KOISAME~』のジャケット写真がとても素敵です。新曲の特設サイトには全身の写真が掲載されていますが、パンツのセットアップなんですね。

そうなんです。パンツスタイルのジャケットは初めてで、今までない雰囲気に仕上がってとても気に入っています。

──洗練された大人の女性の佇まいが、楽曲にとてもマッチしています。

ありがとうございます。横顔アップのジャケットもたぶん初めてじゃないかなと思いますね。一部スタッフからは『やっぱり正面がいいよ』という意見もあったのですが、<悲しい涙 溢れ出す>という歌詞に合わせて、今にも涙が溢れそうな感じの写真にしたかったんです。

──本作はシンガーソングライター・三浦和人さんとの初コラボですね。

三浦さんとは何度かお仕事でご一緒する機会がありました。そのたびに『三浦さんのメロディが大好きなんです』とお伝えしていたところ、『よかったら曲を書くよ』とおっしゃってくださっていたんです。そうはいってもお忙しい方ですし、『まさか』と思っていたところ、私の30周年リサイタル(2018年)を三浦さんが見に来てくださって。その時にピアノの弾き語りで披露した『逢いたい、今すぐあなたに…。』がとても印象的だったそうで、今回の『恋雨~KOISAME~』のメロディを作るきっかけになったとおっしゃっていました。

──石原さんの29枚目のシングル『逢いたい、今すぐあなたに…。』は、大人の歌謡バラード。いとう冨士子名義で作詞を担当した初のシングルでもありましたね。

はい。三浦さんからは『詢子ちゃんのルーツは演歌よりもこっちなんじゃないか?』と言われました。『演歌もいいけど、こういう歌ももっと歌ってほしい』と。作曲する際も『詢子ちゃんの声の透明感が光るように作った』とおっしゃっていました。だからレコーディングにあたってもアドバイスは特になく、『詢子ちゃんの声質に合わせて作ったんだから、そのまま歌ってくれていいよ』とポーンと任されました。

──『恋雨』というのは造語ですか?

そうです。三浦さんからいただいたメロディを聴いた時に最初に浮かんだのが冬、そして失恋の痛みでした。もともと私は空を見るのが好きなので、雨からみぞれ、みぞれから雪へと変わる冬の空の景色と、主人公の心情をリンクさせた歌詞が書けたらいいなと思ったんです。“恋雨”というワードもそんな連想を巡らせる中で生まれたんですが、最初は<コイアメ>と読んでいたんです。だけど歌ってみると<コイアメ>だと響きが硬くなってしまうんですよね。それで試行錯誤して<コイサメ>に至ったんですが、大正解でした。歌っていて気持ちいいんですよ。もちろんメロディやアレンジのおかげなところも大きいんですが、歌っていて歌の世界にどんどんハマり込んでいける要素がこの歌には詰まっているなと思います。

──カラオケで絶対に気持ちいい歌ですね。

だと思います。あと恋している人は、聴いていて胸が苦しくなるんじゃないかと思います。昭和には“泣きたい時にはこの曲”みたいな名曲がいっぱいありましたし、涙を流す=心のデトックス作用があるともいいますよね。そういう意味でも『恋雨~KOISAME~』が令和で一番泣ける歌になるように、頑張って歌っていきたいと思っています。

──カップリングには三浦和人さん作詞・作曲の昭和の大ヒット曲『愛はかげろう』のカバーを収録されています。この曲にはどのような思い入れがあるのでしょうか?

この曲がリリースされたのは1985年。もう40年も経つわけですが、メロディも歌詞もまったく色褪せない。名曲というのは、こういう曲のことをいうんだと思います。リリース当時、私はまだ11歳でしたが、兄の影響でフォークを聴いていたこともあって、たちまち魅了されたのを覚えていますね。幼なじみと一緒にハモったりした思い出もありますし、カラオケでは数少ない鉄板曲のひとつでもあります。私の個人的な歌謡史には欠かせない曲なので、今回『カバーさせていただけませんか?』とお願いして、念願が叶った形です。

──長年親しんできた曲をレコーディングしてみてのご感想は?

難しかったですね。カラオケで歌うと気持ちいいし楽しいのに、レコーディングで誰かに聴かせることを意識して歌うと、リズムもメロディも『こんなに難しいの?』と驚きました。三浦さんに『レコーディングで難航しました』とお伝えしたら、『そうだよ、俺だって40年以上歌っていて、うまく歌えたと思える日は滅多にないんだから』とおっしゃっていました。

──それでいて耳にはスッと馴染むようなところが、昭和のメロディにはありますよね。

最近、若い方の間で昭和の名曲が見直されていますよね。『愛はかげろう』も改めて幅広い世代に聴いていただいて、リバイバルヒットしたらいいなという気持ちを込めて歌わせていただきました。

──石原さんは詩吟の「揖水流詢風会」の家元でもあります。今年8月21日にはお父様の命日に合わせてYouTube『美風の詩吟チャンネル』を開設されましたが、どのような思いがあったのでしょうか?

私は父が家元だったこともあって、4歳から詩吟に取り組んできました。私と同世代でも『詩吟は年配の方の趣味』というイメージがある人が多いんじゃないかと思うんですが、それがとてももったいないなと思っていたんです。日本語の美しさを自分で声に出して味わうのに、詩吟は本当にうってつけなんです。とは言っても、教室に通うのはハードルがありますし、ほんのちょっとでも『詩吟ってなんだろう?』と興味を持った人が気軽に触れられる場になればと思ってYouTubeチャンネルを開設しました。

──詩吟の超ビギナーにもわかりやすい動画が公開されていて、石原さんは指導者でもあるんだなと改めて思いました。

動画は私が編集をしているんです。詩吟を理解していない人が編集するとツボがなかなか伝わりづらいので、自分でやるしかないと思って独学で編集を覚えました。今後は英語字幕を入れたりもしたいですね。国境がないのが動画配信の良さですし、詩吟という日本の伝統文化ももっと広く世界に伝えていきたいと思っています。

──石原さんはブログの更新も活発ですよね。特に恒例のコンビニスイーツのレビューは、カットした断面の写真も載せて解説するこだわりぶりで、とても参考になります。

コンビニスイーツって、だいたいパックに入って売られてるじゃないですか。『中はどうなっているんだろう?』と気になる人も多いと思うんです。とはいっても、断面カットはけっこう失敗しています(笑)。特にタルトなどのサクサク系は、崩れちゃってやり直し! ということがよくありますね。

──読者に有益な情報を伝えようというモチベーションが素晴らしいですね。

知り合いからも『よくやるね』『マメだね』といわれます。でも、ブログもSNSもせっかくなら『読んでよかった』と思ってもらえるものをやりたいと思っています。今では朝起きて一番最初にブログを更新するのがルーティーンになっていますね。

──3匹の猫ちゃんたち「だいきなぁず」の様子を楽しみにしているフォロワーさんも多いのでは?

先天的な病気を克服したあずきも3歳になりました。だいずときなこの兄弟は5歳。やんちゃ盛りで大変です。やっとこの子が寝てくれたと思ったら、別の子がお腹に乗ってきてフミフミしてきて、『く、苦しい……』と言いながら幸せを感じています (笑)。ただ、仕事で家を空けることも多いので、周りの協力なくしては飼えなかったなと思います。家族や猫友さんたちには、本当に感謝ですね。

──旅行もお好きですよね。今年2月には伍代夏子さんや島津悦子さん、多岐川舞子さんと台湾旅行をされたことをブログで報告されていました。そして今年7月には、念願のドイツ~スイス旅行にも行かれていましたね。

幼い頃からずっと憧れていたスイスの鉄道旅に、同級生と行ってきました。彼女とはずっと『いつか行きたいよね』と言い続けていたのですが、いよいよ『元気なうちに行かないと後悔するよね』ということになりまして、昨年から計画していたんです。事務所にも『この日からこの日までは休みます』と宣言してね。

──たしかに新曲の発売や、それに伴うプロモーション活動もありますもんね。

お仕事の調整はもちろんですが、旅行費用もですね。次はセイシェル島かヨセミテ公園に行きたいなと思っているんですが、『ということはいくら必要だな』『頑張って貯めなくちゃ』と思っているところです。

──旅行で養った英気で、この後は『恋雨~KOISAME~』に全力投球ですね。

10月には恒例のディナーショーもあります。オリジナル曲を中心とした構成になると思いますが、今年は詩吟もたっぷりと披露したいなと考えています。YouTubeチャンネルで予習してきていただけると嬉しいですね。これは来年になりますが、10数年ぶりにCD購入者特典イベント『詢子とともに2026』が決まりました。来場者数的にもかなり親密な感じのイベントになると思いますので、来ていただいた方と何かしら交流できるような要素を盛り込みたいと思って、スタッフとみんなで考えているところです。

──最後に「うたびと」の読者へメッセージをお願いします。

最近、若い人たちが昭和の名曲に惹かれていると聞きます。でも令和にもいい曲はたくさん作られていますし、昭和のヒットメーカーが手掛けた『恋雨~KOISAME~』は、まさにそんな1曲になると思っています。幅広い世代の方にお届けできるように頑張っていきますので、ぜひ覚えて歌って、一緒に広めていただけたら嬉しいです。どうぞ応援よろしくお願いいたします。

石原詢子『恋雨~KOISAME~』ミュージックビデオ

石原詢子『恋雨~KOISAME~』

発売中

品番:MHCL-3141
価格:¥1,600(税込)

【収録曲】

1.恋雨~KOISAME~(作詩:いとう冨士子/作曲:三浦和人/編曲:樫原伸彦)
2.愛はかげろう(作詩:三浦和人/作曲:三浦和人/編曲:樫原伸彦)
3.恋雨~KOISAME~(オリジナル・カラオケ)
4.愛はかげろう(メロ入りカラオケ)

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