水森かおりがご当地ソングにこだわる理由――マスク不要！家でも旅気分を味わえるアルバム『歌謡紀行』19弾がリリース

2020.9.24

全国の景勝地を舞台にした作品でヒットを飛ばし続けている水森かおりが、「歌で旅する」をテーマに、オリジナルとカバー曲で構成したアルバムシリーズの第19弾『歌謡紀行19～瀬戸内　小豆島～』を９月16日にリリースした。本作に託した思いとともに、“ご当地ソングの女王”の異名を持つ水森に、ご当地ソングにこだわる理由や印象に残るご当地ソングのエピソードを聞いた。

 

――2002年に第１弾を発売されてから、アルバムシリーズ『歌謡紀行』も今回で第19弾となりました。まずは、今回のアルバムに託した思いを聞かせてください。

「『歌謡紀行』は、私がツアーコンダクターになって、みなさんに、おうちの中でも、車の中でも、私の歌で日本全国各地を旅しているような気分を味わっていただきたいというのがコンセプトなのですが、今年は、コロナ禍の影響で緊張感のある日々が続いていますので、少しでも私の歌でみなさんの気持ちが和らいだらいいなという思いもプラスして歌いました」

――オリジナル楽曲では、これまで発売したシングル６曲に加え、書下ろし作品も４曲収録されていますね。

「書下ろし作品は、毎回、シングル作品とはひと味違った水森かおりの世界を描いているのですが、今回はとくにバラエティに富んだ作品が揃っています。水森かおりにはこういう世界観もあるんだって思いながら聞いてもらえたらうれしいですね。また、演歌・歌謡曲がお好きでカラオケでよく歌われている方の中には、人とは違った歌を歌いたくて、楽曲を探されている方も多いですよね。そういう方にはもってこいの歌がたくさん入っていると思います！」

 

――カバー曲では、川中美幸『豊後水道』、石川さゆり『風の盆恋歌』のほか、松任谷由実が荒井由実時代に発売した『中央フリーウェイ』、山口百恵『愛染橋』も歌われていますね。

「ご当地ソングにはこういう名曲もあったんだと、毎回、カバー曲に関しては、新しい宝物探しをしているような気分で、先輩方の名曲を楽しく歌わせていただいています。『中央フリーウェイ』は意外な選曲と思われるかもしれませんが、好きでカラオケではよく歌っていましたし、番組で歌ったこともありました。あと、これはみなさん“あるある”だと思うのですが、車で中央自動車道を通ったとき、競馬場とビール工場が見えると必ず歌っちゃうという（笑）」

――山口百恵さんの曲を選ばれたのも意外でした。

「『愛染橋』がリリースされたのが’72年で、私は’73年生まれなので、リアルタイムでは知らないんです。ただ、昔の映像を見たり歌を聴いたりすると、百恵さんが歌姫として伝説になっている理由はよくわかるし、勉強になる部分がたくさんある。アーティストとして尊敬する方のひとりです。そんな百恵さんの歌を歌わせていただけることは純粋にうれしかったですね。あと、作曲した堀内孝雄さんにお会いする機会があったので、今度カバーさせていただくことになったとお伝えしたら、「かおりちゃんの『愛染橋』か～、聴いてみたいな～」って言ってくださって。その言葉がすごくうれしくて、レコーディングの励みになりました」

 

――これまで多くのご当地ソングを歌われてきましたが、ご当地ソングを歌う楽しみをどう感じていますか？

「一番は歌を通じて出会えるその土地の人たちとの交流ですね。しかも、発売した年だけでなく、その交流は途切れることなく続くんです。みなさん、ずっとずっと私の歌を大事に思ってくださっているし、私のことを娘みたいな気持ちで応援したり、心配したりしてくださって。これは私の自慢であり、誇りであり、財産です」

 

――土地の方に言われて、印象に残っている言葉はありますか？

「みなさん『自分たちの土地を歌ってくれてありがとう』と喜んでくださるのですが、それに加えて、毎回『昔から慣れ親しんでいる土地だからなんとも思っていなかったけれど、水森さんの歌を聴いて、自分の故郷を見直した、素敵な場所なんだって気づけた』とおっしゃるんです。それもうれしいなって思いますね」

 

――その土地を訪ねる前と後では、歌への思いは変わりますか？

「PVの撮影で初めて訪れる土地も多いのですが、実際に風景を見ることで、歌い方にプラスアルファされて完成していくことは多いですね。さらに大きいのは、出会った地元の方々です。温かいみなさんの言葉や土地のにおいを感じることで、歌の行間が埋まっていく。その作業が私は好きですね」

――２月に発売された最新作『瀬戸内　小豆島』の舞台の香川県小豆島もPVの撮影で初めて訪れられたそうですね。

「１月に訪れたんですが、地元の方がとても優しく迎えてくださって、『どういう歌なのかしら、早く聞いてみたいわ』ってすごく喜んでくださって。でも、その後、発売されてからコロナの影響で島に行くことができず、みなさんの生の声が聞けなくて、どんな風に聴いてくださったのかずっと不安で、感謝の気持ちをお伝えできないこともすごく心苦しかったんです。そんな中、観光協会の方が、島のいろいろなお店や企業からの名産品とお手紙を段ボールいっぱい送ってくださって。お手紙には『いつも聴きながら作業しています』とか『島で生歌を聴ける日を楽しみにしていますので、一緒にがんばりましょう』と書かれていて、心のつかえが取れて、すごくうれしかったです。この歌で全国のみなさんに小豆島の魅力を伝えられるよう、小豆島を愛おしく大事に思いながら歌い続けたいです」

 

――コロナの影響で地方に行けないのはつらいですね。

「こんなに東京を出ないのは初めてです。毎週のように大使として行事に参加するなど、様々なイベントで地方に行っていましたからね。コンサートやライブも中止や延期になっていますし、今年は25周年なのに、とんだ年になっちゃったよなって最初は思いました。でも、歌えない日が続き、何もできない時間を過ごす中で、改めてお客様に支えられて自分は歌えていたんだということを強く感じました。例えば、新幹線ののぞみに乗っていると気づけなかったけれど、こだまに乗ったら見える景色ってありますよね。同じように、忙しいまま過ごしていたら見えず、足が止まったからこそ見える景色があって、それを感じることができた貴重な時間でした」

 

――２月に収録したチャンネル銀河（※）「水森かおりのさがせ！全国うた自慢with岩佐美咲　大感謝コンサート」も、急遽、無観客で開催することになってしまいました。

「無観客ってどういうこと？って最初、聞いたときはビックリしました。実際、誰もいない大きなホールで客席に向かって歌うのは初めての経験だったので、最初はどこに向かって歌ったらいいのか、戸惑いましたしね。ただ、そうだ！カメラの向こうにたくさんの人が見ているんだと思ってお客様の存在に気づけてから、いつもと同じ気持ちで歌えるようになりました。ところが、曲数を重ねるうちに、今度は、お客様の声援や拍手、視線が感じられないことに違和感を覚えて。やっぱりお客様の存在が生のステージの醍醐味だし、歌う力をもらえる原動力なんだよなって、改めてお客様の力を感じました」

※チャンネル銀河：CS放送チャンネル銀河。「うたびと」運営会社。

 

――難しいお願いをいたしまして、申し訳ありませんでした！

「いえいえ、限られた時間の中でいろいろなことに気づけて、すごく有意義な良い経験をさせていただきました。その後、他の歌番組が初めて無観客での放送に挑戦する時も、声をかけていただいたんですが、私はチャンネル銀河で経験積みだったので、任せて！って思えたし（笑）」

 

――例年、デビュー記念日の９月25日には中野サンプラザホールで「メモリアルコンサート～歌謡紀行～」を開催されていましたが、今年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、コンサートは中止し、自身初のオンラインコンサートを開催されるそうですね。

「中止は苦渋の決断でした。ただ、やはりデビューの日にファンのみなさまに感謝を伝えられないのは嫌だったので、何かできないかと考えて、配信を決めました。観てくださる方全員が最前列で楽しんでいるような気持ちになれるよう、オンラインならではの趣向でお届けできるようがんばりますので、ぜひ観てください！」

 

――最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。

「大変な状態が続いていますが、歌の力で、少しでもみなさまが困難を乗り越えていくお手伝いができたら、また、少しでもみなさまの支えになれる存在であれたらと思いながら、歌っていきたいと思います！」

「 水森かおりメモリアルオンラインコンサート 」（配信コンサート）

【日時】2020年９月25日（金）開場 19：30　開演 20：00

※９月27日（日）23：59までアーカイブ視聴可能

【出演】水森かおり　西寄ひがし（司会）　かおりバンド

【料金】

■オンライン視聴券…3,500円（税込）

■特典付きオンライン視聴券…7,000円（税込、オンラインコンサート限定フォトミニクッション付）

【チケット発売について】

発売期間：2020年９月12日（土）10:00～９月26日（土）23：59

チケットぴあWEBサイトにて販売。

URL：https://w.pia.jp/t/kaorimizumori-pls/

※実店舗、電話ではご購入いただけません。

▼ご購入方法

【注意】

※このコンサートはインターネット上でご覧いただけるオンラインコンサートです。

実際にホールでのコンサートをご鑑賞いただくものではありませんのでお間違えのないようにお願い致します。

※購入、視聴するにはチケットぴあに会員登録(無料)していただく必要がございます。

※視聴方法については「PIA LIVE STREAM」のページ内の『よくある質問』をご覧ください。

https://t.pia.jp/pia/events/pialivestream/

※特典付視聴券をお買い求めいただいたお客さまへのクッションの発送は11月中旬を予定しております。

また、特典のクッションのみの購入や、オンライン視聴券購入後に特典付オンライン視聴券への変更は出来ません。

※お客様のご都合で、視聴期限内にコンサートをご視聴頂けなかった場合でも返金は出来ません。

【PIA LIVE STREAMに関するお問合せ】

017-718-3572 (平日10:00～18:00)

※公演日の９／25（金）は配信終了１時間後まで対応可。

【公演に関するお問合せ】

エイ・アンド・エイ チケットセンター

03-5770-3665 (平日12:00～17:00)