型破りな本格派! 新曲『松竹梅』で勝負する水雲-MIZMO-が目指すジャンルレス・ボーダーレスな未来

2020.11.17

昨今、これまでにないコンセプトを打ち出す若手演歌歌手が続々と登場している演歌・歌謡界から、また一組、ニューウェーブが飛び出した。11月に4枚目のシングルをリリースする水雲-MIZMO-だ。

 

本格派演歌ガールズグループ水雲-MIZMO-は、武蔵野音楽大学の声楽科を卒業後、歌謡界に飛び込んだ高音域担当でリーダーのNAO、かつてNHK『のど自慢』でチャンピオンになった経歴を持つ、主旋律を担当するAKANE、アメリカ人で日本の文化をこよなく愛する低音域担当のNEKOの3人組だ。
彼女たちは11月18日に4thシングル『松竹梅』をリリースする。“松竹梅”と聞くとおめでたいものの象徴ではあるが、歌のテーマとしては珍しい。お酒を連想する人もいそうだ。最初に曲をもらった時の感想から聞くと……。

実は私も、最初はお酒のイメージが浮かびました(笑)。でも、曲を作ってくださった水森英夫先生の歌を聴くと、人生の様々なシーンで湧き上がる“喜怒哀楽”を松竹梅になぞらえて表現していることがわかりました。人生の応援歌のようなこの曲の持つ力強さ、歌詞の強さが伝わるように、大切に歌っていこうと思いました」(AKANE)

松竹梅って聞くと少し硬いイメージがあるんですが、よく歌詞を読むと若い人はこれから頑張ろう、年配の方はこれまでの人生を振り返って、自分はこうやって生きてきたんだって思える歌になっています。心に響く歌詞なので幅広い世代の方々に聴いていただきたいです」(NAO)

最初は松竹梅の意味が分からず、漢字を見て、何だか美味しそうと思いました。だって松と竹でしょ。『マツタケ』が思い浮かんだんです(笑)。後で意味を教えてもらって理解しましたけれど」(NEKO)

リーダー・NAO。高音を担当

“演歌でハモる”というユニークなコンセプトで話題の水雲-MIZMO-だが、『松竹梅』ではどんなイメージでコーラス部分を作ったのだろう。コーラスアレンジを担当したNAOは、

この歌は王道の演歌なので、最初はパッとイメージがわかなくて、二通りのコーラスを作って、水森先生のところに持って行ってご相談しました。そうしたら“いいとこ取りして2つを混ぜちゃえばいい”ってアドバイスをいただいて。結局、この曲の力強さを表現するために、これまでの曲より、3人で同じパートを歌うユニゾンの部分を多くして迫力を出すことになりました」と制作の裏側を教えてくれた。

AKANE。主旋律を担当

水雲-MIZMO-といえば、映画『ラストサムライ』などを手掛け、ハリウッドで活躍する衣装デザイナー・押元須上子氏デザインの絢爛豪華な衣装にも注目が集まる。

『松竹梅』の衣装のデザイン画を見た時、メチャクチャかっこいいと思いました。最初はNEKOちゃんがパンツで他のふたりがスカートだったんですけど、曲の強さに合わせて3人ともパンツスタイルにすることになりました。押元先生は、曲や、私たちそれぞれの個性に合わせて、色とか襟の形などの細かいところまで考えてくださるので感謝しています」(AKANE)

『松竹梅』の衣裳をまとう水雲-MIZMO-

『松竹梅』のカップリングは、小江戸・川越を舞台に岡っ引きの“三吉”と町娘の“お恋”が登場する時代劇仕立ての可愛い演歌『小江戸捕物帖』。この曲をモチーフに12月に浅草ビューホテルで行うディナーショーでお芝居ができそうと水を向けると、

もともとストーリー性のある曲なので、NEKOちゃんに、他の曲とは違った振り付けを考えてもらっています」というNAOの言葉を受けて、

曲の世界が時代劇なので、江戸の風景を大事にしながら、イメージとしては若い娘が、起こった事件のことをワイワイと噂しているような、楽しく盛り上がれる振り付けを考えています。もともと音楽を聴くと勝手に体が動いちゃうタイプなので、“こうやったらもっと楽しくなる”ってつい考えちゃうんです」(NEKO)

NEKO。低音を担当

ところでコーラスアレンジや振り付けまで自分たちでこなすクリエイティビティあふれる3人はどうやって出会ったのだろう。

私はもともとクラシックを勉強していて、音大を卒業後に『水森英夫門下生オーディション』を受けて先生の門下生にしていただきました」(NAO)

私はNHKの『のど自慢』でチャンピオンになった時に水森先生と初めてお会いしたんですが、その時はあまりお話もできず、数年後に名古屋で歌のコンテストがあって、先生が審査員をされると聞いて応募したんです。実は一度、水森先生の門をたたいたことがあったんですが、門下生がたくさんいらっしゃる時期で、断られてしまったことがありました。でもどうしても先生の門下生になりたくて、コンテストに賭けたんですが、そこでスカウトしていただき、本当にうれしかったです」(AKANE)

アメリカから留学生として来日したNEKOは、最初から演歌歌手を目指していたのだろうか。

私はアニメの専門学校に通っていた時に、一般の就活生として今の所属事務所の就職試験を受けました。それでスタッフとして内定をいただいたんですが、ちょうどその時、水雲-MIZMO-の低音担当メンバーを探していて、オーディションを受けるチャンスをいただきました。いつの間にかスタッフから演者になってしまってびっくりです(笑)

 

水森門下生として出会い、グループを組むようになった3人。恩師からはどんな教えを受けたのだろう。

先生から言われた“上手く歌うより、聴いた人の心に残る歌を歌えるように練習しなさい”という言葉と“練習の時は本番だと思って、本番では練習だと思ってやりなさい”という言葉を大切にしています。練習通りやれば大丈夫って思えるので、気持ちを落ち着かせるために、いつもその言葉を思い出しています」と話すのはAKANE。NAOも、

クラシックは楽譜通り演奏するのが基本ですが、先生の練習では、楽譜を見ないで音を耳で聞いて、歌詞を見ながら歌うんです。それから必ず歌詞をノートに書き写すことの大切さも教えていただきました」と話すが、歌詞を大切にする姿勢は“上手く歌うより心に残る歌を”という水森の言葉と合致する。

そんな水雲-MIZMO-に今後、どんなチャレンジをしていきたいかたずねた。

AKANEは、「私たちと同世代の方は演歌とまだまだ距離感があると思います。私たちが演歌を知らない人たちの入り口になれればと思っています。コロナ禍で自粛期間中、ユーチューブでポップスのカバーに挑戦したんです。NAOさんがハーモニーを付けて、NEKOちゃんが音の編集をして、私がアニメーションを描いて。それを見て興味をもってくれた人が、“あれっ、この人たち演歌も歌うんだ”って知ってくれて、演歌も聴いてくれるようになればうれしいですね

以前、南こうせつさんのイベントに出させていただいて『妹』を歌ったことがあるんです。初めて別のジャンルの方々と一緒のステージに立って不安もあったんですが、温かい拍手もいただいて、その時にこれからは、いろんなジャンルの歌い手の方々と共演できるグループになりたいって思いました。ジャンルの括りを取り払ったステージに出演できる水雲-MIZMO-でいたいです」(NAO)

私は日本の文化にすごく興味があるんです。『松竹梅』はザ・ジャパニーズな楽曲。この日本文化の素晴らしさをひとりでも多くの海外の方に知ってもらいたいです。コロナが収束したら海外に行って、日本にはこんなに素敵な歌があるってアピールしたいです。それまではユーチューブなどでたくさんの人に水雲-MIZMO-の歌を届けたいと思います」(NEKO)

 

島津亜矢のハイトーンボイスと半端ない歌唱力に魅了されているというAKANE、学生の頃から山本譲二の歌と変わらないカッコよさに魅了されているというNAO、フローレンス・アンド・ザ・マシーンのボーカル、フローレンス・ウェルチの地声とファルセットの間を行ったり来たりする時の変わり目が感動的と興奮気味に話すNEKO。三者三様の個性が火花を散らし、どんな化学反応を見せてくれるか、ユニークな演歌ガールズグループ・水雲-MIZMO-の活躍に注目だ。

水雲-MIZMO- X‘mas Dinner Show 2020

【日時】2020年12月20日(日)

開場13:00/食事13:30/ショー15:00

【会場】浅草ビューホテル(東京都台東区西浅草3-17-1)

チケット好評発売中

https://mitsui-agency.stores.jp/items/5f64676e3ae0f421ea69b4c8

水雲-MIZMO-『松竹梅』

TKCA-91310
11月18日(水)発売

1. 松竹梅 (作詞:坂口照幸 作曲:水森英夫 編曲:伊戸のりお)
2. 小江戸捕物帖 (作詞:松岡弘一 作曲:水森英夫 編曲:周防泰臣)
3. 松竹梅 (オリジナルカラオケ)
4. 小江戸捕物帖 (オリジナルカラオケ)
5. 松竹梅 (コーラス入り(NAO&NEKO)カラオケ)
6. 小江戸捕物帖 (コーラス入り(NAO&NEKO)カラオケ)

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