日本中に笑顔を届けたい――。 現役俥夫による異色の“男前”ユニット「東京力車」の熱き心

2020.12.22

浅草で人力車を曳く現役俥夫ユニットの「東京力車」。メジャーデビューから2年、テイチクレコード移籍第一弾となる両A面シングル『天下御免の伊達男/絆〜仲間へ〜』が、初登場でオリコン週間演歌・歌謡ランキングの1位を獲得した。日々、下町を疾走する熱い男たちに、新曲に賭けた「覚悟」やコロナ禍に揺れたこの1年の想いを聞いた。

 

――11月18日に両A面シングル『天下御免の伊達男/絆〜仲間へ〜』をリリースされました。まずは、この新譜に込めた想いをお聞かせください。

石橋:聴いてくださる皆さんに笑顔になってほしい、そして日本を元気にしたいという気持ちを詰め込みました。僕たちのパフォーマンスは、ダンスやアクロバットも重要な要素です。コロナ禍で、僕たちが人力車を曳いている浅草も大打撃を受け、イベントやライブもなかなかできない状況になってしまいましたが、曲を聴いて耳で楽しんでもらうのはもちろん、ミュージックビデオを見て、目でも楽しんでもらいたいと思っています。

石橋拓也

渡邉:ばっしー(石橋)が言う通り、コロナ禍というこれまで経験したことのない状況で、笑顔を届けたいという気持ちは今まで以上に強くなりました。『天下御免の伊達男』では、お祭りができない状況下で、どうにかしてお祭りで得られるような高揚感を一緒に感じてほしいという想いを込めました。そして、『絆〜仲間へ〜』はメッセージ・ソングです。大切な人を想いながら聴いてもらいたいですね。

 

白上:ふだん会いに来てくださるファンの方たち――僕たちは「仲間」と呼んでいるんですが――はもちろん、家族や友人となかなか会えなくなってしまったこの時期に、新曲をリリースできたことは、感謝しかありません。僕たちはアーティスト活動の一方で、人力車の俥夫という観光業の仕事もしているので、たくさんの人たちがネガティヴになっているのを肌で感じていました。だからこそ、日頃からお世話になっている浅草が元気になってほしいという気持ちも強かったですね。

田井:この両A面シングルのリリースにあたって、僕たちは「覚悟」というキーワードを掲げました。今まで当たり前のように浅草にあふれていた観光客の方々はもちろん、地元の人たちも外に出なくなってしまった日々がありました。それは今まで見たことのない風景でした。みんな頑張りたいという気持ちはあるものの、どう頑張ればいいかわからないという状況だったと思います。そんな時にCDをリリースするということは、浅草はもちろん、日本を元気にしていきたいという強い「覚悟」が必要だと思ったんです。

 

――毎年5月に開催される三社祭も10月に延期され、さらにかなり規模を縮小しての開催だったようですね。

石橋:はい。神輿の連合渡御も中止になってしまって、トラックに乗せて巡回するだけでした。三社祭に限らず、地元の小さなお祭りも、そこに住んでいる人たちにとっては、大きな心のよりどころになっていると思うんです。今年は多くのお祭りが中止になってしまいましたよね。それはきっとめちゃめちゃダメージが大きいはず。「このままでは1年、終われないぞ」くらいのね。だから、『天下御免の伊達男』では、どんな人でも簡単に踊れような振り付けも取り入れています。

 

田井:そうなんです。僕たちはワッショイダンスと呼んでいるんですけれど、とても親しみやすいし、テンションが上がると思います。お祭りがなくなってしまって残念に思っている方々に、少しでもお祭りの熱気が伝えられたら嬉しいですね。

田井裕一

――イベントやライブ活動が制限されるなかでリリースされたシングルですが、オリコン演歌歌謡ランキング(11月30日付け)で初登場1位に輝きました。

石橋:今回、新曲を出すにあたって、とにかく結果にこだわろうと考えました。僕たちは今年でメジャー2年目。これまで支えてきてくれた方々に結果を出すことで、恩返ししたいと思ったんです。必ず笑顔にする自信はあるので、力を貸してください! と「仲間」のみんなに言い続けました。だから、みんなでとった1位だと思っています。

 

白上:「とらせてもらった」という感覚が大きいですね。『絆〜仲間へ〜』のなかに、「♪離れてたって 会えなくたって そばにいるような……」という歌詞があります。まさに離れていてもSNSを通して、皆さんが発信してくれる応援メッセージをもらい、改めて絆の大切さを教えてもらったような気がしています。

 

――観光客の方々と間近に接する俥夫のお仕事と、パフォーマーとして遠くにも発信するお仕事の両方をしている「東京力車」さんだからこそ、感じることがたくさんあった1年でしたね。

渡邉:「僕らには僕らにしかできないことがある」ということを強く感じました。だからこその誇りもあるし、これからも信念をもってやっていきたいと思っています。正直、今回のコロナ禍で、目標を見失いかけたこともありました。けれども、感謝と恩返しの気持ちを忘れずに、もっと「仲間」の輪を広げて、僕らの存在を知ってもらいたいと今は思うことができています。

渡邉善央

石橋:人力車とライブ活動って、似ているところがあると思うんです。たとえば今日、人力車に乗ったお客さんは、もしかしたら、もうこの先、浅草に来ることはないかもしれない。だからむちゃむちゃ楽しんでもらいたい、損はさせないぞ! といつも考えています。ライブも同じですよね。今回のコロナ禍を経験して、明日から急にライブに来てもらえないこともあるんだと痛感しました。そう考えると、人力車でもライブでも、1本、1本を大切にしていきたいと、改めて思います。

 

――それでは最後に、今後の目標を教えてください。

田井:まずはこれまでずっと言い続けている、浅草公会堂のワンマンライブを実現することです。オリコン1位をとった時も、街の方々が我がことのように喜んでくださった。だからこそ、浅草公会堂には立たなくてはならない。あとは、オリンピックにも関わりたい。ずっとオリンピックも目標にしてきたので、延期になってしまって心が折れかけました。街の人たちも同じ想いだったと思います。だって浅草も人力車も、日本の大きな魅力のひとつだから。だからこそ、来年のオリンピックでは、僕らもパワーアップして日本のよさを海外の方々にも伝えたいと思っています。

 

石橋:今回、僕たちは、「新歌謡ポップス」という和のイメージを強めに出した新しいサウンドを目指しました。ジャンルにとらわれない、ある意味のいいとこどりです。新歌謡ポップスという新ジャンル、そして、僕たち自体が新しいジャンルとして、幅広い世代に笑顔を届けられる存在になりたいです。

 

白上:こんな時代になったからこそ、配信コンテンツももっと工夫していきたいですね。直接浅草に足を運んでもらうことが難しい全国の人たち、もしかしたら世界の人たちにも見てもらえるかもしれないし、僕は全然ネガティヴにはとらえていません。

 

渡邉:僕はいつかは紅白にも出たいです! 有名な観光地だからこそ、このコロナ禍で浅草はニュースでもなにかと取り上げられがちで、ちょっと悔しい思いもしました。でも浅草の風景は、そして僕らの心は死んじゃいないんだということを伝えていきたいです。

豪華無料配信ライブ開催決定! 三丘翔太 / 伊達悠太 / 青山 新 / 東京力車 ~伊達男7人衆~ 【伊達男達から贈るクリスマスプレゼント】

伊達男達が送るインターネット生配信クリスマス ミニライブキャンペーンの開催が決定!インターネットのYouTubeを通じて誰でも無料で参加可能、期間限定でアーカイブもあり。
更に、対象商品を購入するとクリスマスカード(対象商品毎に絵柄違い)にサインを入れてプレゼント。

日時:2020年12月23日(水)14:00~16:30

視聴方法音のヨーロー堂 演歌・歌謡チャンネル
※アーカイブは、12月27日(日)17:00までとなります。
※回線状況によってスタート時間が前後する場合がございますのでご了承ください。
※当日は指定のお時間でのライブ配信となります。また、ご購入されない方もご自由にご視聴できます。

詳細http://www.teichiku.co.jp/artist/tokyo-rickshaw/

東京力車 『天下御免の伊達男 / 絆~仲間へ~』

2020年11月18日発売

【特別限定盤】

TECA-20062 / ¥1,364+税 / シングルCD+エムカード1枚封入
*特別限定盤には、「天下御免の伊達男」のミュージックビデオがご覧いただけるエムカードが封入(当たり機能当選者にはさらに特典映像も) ・絵柄は全10種のうち1枚がランダム封入

【通常盤】

TECA-20063 / 定価: ¥1,091+税 / シングルCD

-収録楽曲-

1. 天下御免の伊達男 作詞:NOBE / 作曲・編曲:ミヤジマユースケ
2. 絆~仲間へ~ 作詞:Yuki.H / 作曲:宮崎まゆ / 編曲:高橋修平
3. 天下御免の伊達男(オリジナルカラオケ)
4. 絆~仲間へ~ (オリジナルカラオケ)

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