【「うたびと」オープン記念】中澤卓也独占インタビュー

2019.3.25

――2017年に『青いダイヤモンド』でデビューし、第50回日本有線大賞有線奨励賞、第59回日本レコード大賞新人賞、第32回日本ゴールドディスク大賞ベスト・演歌/歌謡曲ニューアーティスト賞など、数々の賞を受賞した中澤卓也さん。デビュー3年目となる今年は、2月27日に4枚目のシングル『茜色の恋』を発売した。

「3年目は色々な意味で勝負の年だと思っているので、新しいことに挑戦していきたいです。今回、A面の『茜色の恋』は演歌ですが、2タイプあるCDのカップリング曲はどちらもポップスのバラードなんです。デビューした頃からずっと、“音楽のジャンルを超えていい歌を届けていきたい”というのが僕のテーマなので、今回1つのCDに演歌とポップスを入れられたことを、とても嬉しく思っています」

 

――もともと演歌・歌謡曲を歌ったことのなかった中澤さんに、様々なジャンルの歌の魅力を教えたのは、師匠で作曲家の田尾将実氏だそう。

「田尾先生のご自宅でレッスンをしているのですが、僕が歌っている間、先生はずっと違う部屋にいて、家事をしたりテレビを見ていらっしゃるんです。最初の頃はそれがすごく不思議だったんですよね。でも先生が、本当に人の心を打つ歌は何をしていても、聴く人の胸に響くものだとおっしゃったんです。“人の手を止める歌い手になれ”と言われたことは、今でも大事に胸に刻んでいます。教えてもらうのではなく、自分自身で考えて引き出しを作らなければならないレッスンをして頂けるので、とても勉強になっています」

 

――演歌・歌謡曲の魅力について、「日本人の心の奥深くを表現する独特の哀愁感」と語る中澤さん。その世界観を表現することが楽しいと笑顔を見せる。

「作詞家の先生、作曲家の先生、歌い手という3人の表現者が合わさって生まれる化学反応も、演歌・歌謡曲のおもしろさの1つだと思います。歌い手として、作詞家の先生と作曲家の先生のエネルギーをどう表現するかを考えるのが、すごく楽しいんですよね」

 

――そんな中澤さんの日課は、毎日仕事に出かける前にピアノに触ること。

「10分程の短い時間ですが、必ずピアノに触れるようにしています。何かを弾くわけではなく、楽器のチューニングと一緒で、自分の体に絶対音を合わせる作業なんです。ピアノの音に合わせて発声して、自分の声を絶対音に近づけていく。地道な作業ですが、歌う前に欠かせない時間ですね」

 

――田尾氏も「低音と中音の響きがいい」と評した中澤さんの声は、「ミラクルボイス」と称され数多くのファンを魅了。若干23歳にして、着実に夢への階段を駆け上がっている。

「歌手3年目にして4枚のCDを出させて頂いていることは僕自身も驚いていて、応援してくださるファンの皆さんと、スタッフさんの熱い思いのおかげだと思っています。僕だけではここまでこられなかったので、本当に感謝の思いでいっぱいですね。応援して頂いている皆さんと一緒に、今年は『茜色の恋』でレコード大賞や紅白歌合戦など大きな夢に向かって努力していきたいと思っています」

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