伍代夏子が芸能活動40周年を飾る新曲 『歌謡劇 雪中相合傘-科白編-』を発売! ミュージックビデオの制作にも深く関わる

2021.8.24

芸能活動40周年を迎える伍代夏子が、2020年1月に発売されたシングル『雪中相合傘』を劇化した新曲『歌謡劇  雪中相合傘-科白編-』を発売した。
新型コロナウイルスによるキャンペーンの中止や、病気による歌手活動休止など、さまざまな要因からファンに披露する機会が不十分だった『雪中相合傘』をもっと世の中に届けたいという思いから、自身のイメージを投影した10分を超える長編ミュージックビデオ(MV)も公開され、話題を集めている。
MV制作にも深く関わったという大作への思いを聞いた。

――『歌謡劇  雪中相合傘-科白編-』は、雪の中の男女の道行きを描いたストーリー仕立ての長編作品。
シングル『雪中相合傘』をベースにしながら壮大なアレンジ、MVは実写と水彩風アニメーションの融合など、さまざまな試みがなされていて、お芝居を1本見終わったような満足感がありました。

本当に好きなことをやらせてもらいました。しかもMVは11分38秒!(笑) 細部まで凝って作りましたので、みなさんにじっくり見ていただきたいです。
今回は“純愛”がテーマです。最近はコロナ禍の影響もあるのか……毎日がつまらないと感じている方が多いのかもしれません。
この
MVをご覧になるときは、子どもの頃の無垢な魂に戻って、純愛なんてダサいと思わずに、ピュアな心で見ていただけたら嬉しいです。

 

――このMVを制作したいきさつを教えてください。

昨年のはじめにシングル『雪中相合傘』を発売したのですが、すぐにコロナ禍に見舞われ、コンサートやイベント、キャンペーンなどが中止になってしまいました。
また、私自身、喉のジストニアという病気を抱え、3月には歌手活動の休止を発表しました。
今年は芸能活動40周年の年。新しい曲を作ろうかとも考えましたが、自信作なのにみなさんにお披露目する機会が不十分だった『雪中相合傘』を今一度お届けしたい。そこで、劇化して
MVを制作することを思い立ちました。

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――今まで制作に関わったことは?

私たち演歌歌手は、作家の先生たちから“思い”をいただいて歌で表現します。なので、今までは自分の希望を伝えても、最後はスタッフに委ねてきました。
でも今回は、ほとんど自分の思いを通させてもらいました。特にビジュアルに関しては、ずいぶんスタッフに要望を聞いてもらいましたね。

 

――ご自分のイメージをスタッフにプレゼンなさったとか。

針葉樹林が広がる一面の雪景色をカメラが俯瞰で写して……雪を踏みしめながら、男女が一歩ずつ歩いて行く風景が具体的にイメージとして浮かびました。自分のイメージを絵に描いたり、描けないところは映画『八甲田山』の雪山の写真を貼ったりして、絵コンテを作ってスタッフに説明しました。
「このイメージならカナダですね。でも、コロナ禍なので海外撮影は無理ですよ」とスタッフに言われたので、写真を合成できないかとも思いましたが、いったん実写で撮影しないと合成するのは難しいんですね。そこで、スタッフから写真とアニメーションが融合した制作方法を提案してもらって、「これはいい!」と気に入りました。

――実写と水彩風のアニメーションが新鮮で、自然と物語の中に引き込まれます。音響もゴージャスですが、どんなところにこだわりましたか?

今回は作曲の先生とは別の方がアレンジをしてくださいました。イントロもまったく違います。作曲家の先生と作詞家の先生が「この曲をそんなに気に入ってくれていたんだね」と喜んでくださったのも、嬉しかったです。
音響でこだわったのは、やっぱり雪の音。吹雪が吹きすさぶ音や、ザクザクと雪を踏みしめて歩く音を緻密に作りました。道行きの男女は歩くのが困難な雪山を、行き先もないのに歩き続けます。どうしてなのかと言ったら、2人は一緒にいるのが幸せだからなんです。歩き続ける他に一緒にいられる方法がない……そんな切ない思いを込めて雪の音を作りました。

 

――2人が歩くたびに、その足跡に赤い花が現れます。映像がきれいで、ロマンチックな演出が素敵でした。

あの花についても、スタッフと話し合いました。バラがいいか、椿がいいかと相談して、結局、抽象的な花にしました。頭をひねっていろいろ考えましたが、楽しかったです。
制作をしている最中は思いっきり作品を俯瞰で見て、歌い手の自分とは違う、第三者の目で作りました。今回は病気のこともあって、喉の調子をみながら時間をかけてレコーディングをしましたが、すごく楽しい作品作りができました。

 

――今回、制作に手応えを感じられたということは、制作者としての次回作があるでしょうか?

もともと新人のプロデュースをやってみたいと思っていました。若い歌手を見ると「こうすれば伸びるのでは?」というアイデアが浮かんでくることがあります。
なぜかというと……私は遅咲きでした。4回名前を変えて、伍代夏子の名前で新人賞もいただいたけれど、自分では迷うところがありました。市川昭介先生にお会いして「売れるためには歌唱力だけではない“売れるレベル”が必要。それがわからないまま練習してもダメだ」と言われたのが転機でした。
それから2年くらいかかりましたが、先生がおっしゃったことがだんだんわかってきました。あれを“脱皮”というのかもしれません。だから、「何をやってもうまくいかない。どこに原因があるのだろう」と悩んでいる若い歌手たちに、何かしらのヒントになることが言えるのではないかと思います。おせっかいかもしれないけれど(笑)。

――ご病気のほうはいかがですか?

ジストニアは、なかなか治らない病気です。だから、病気でいることに飽きちゃった!(笑)
「田舎に引っ越して、自然の中で暮らしたら治ります」と言われたこともありますが、3日で治る人もいれば、10年かかる人もいます。
2~3年仕事を休もうかとも思ったけれど、また同じスタッフを集めるのは難しい。だから私、「解決するならファイトしかない!」と思うようになりました。病気から逃げることをやめたんです。
みなさんに生声をお届けする自信はまだないですが、時間をかけて作品を作ることはできるので、作り手としての思いはこの1~2年ですごく強くなりました。
「本当だったらもっと声が出るのに!」という歌手としての悔しさはありますが、作り手としての楽しさが自分の中に湧いてきました。いつか声が治ったら、歌って、制作もしてという、二重の楽しさを味わいたいと思います。

 

――ご主人の杉良太郎さんは何とおっしゃっていますか?

彼はあまり何も言わないけれど、だまって私を見ていてくれます。夕食の餃子が焦げちゃっても、「これはこれでおいしいよ」と言ってくれます(笑)。
私がこの病気になったから、彼なりに気を遣ってくれているんです。その気遣いがわかるから心苦しいけれど、彼の支えがあるからこそ頑張れるのかなと思います。

 

――最後に「うたびと」を見てくれる方にメッセージをお願いします。

とにかく私は子どもの頃から歌が大好き。歌って人を勇気づけたり、癒やしたりするものだと思います。今はみなさんカラオケで歌う時代ですよね。声を出すとストレスの解消になるし、歌うと楽しい。歌って最高ですよね! みなさんに歌を好きでいてほしいし、歌ってご自分を解放して、人生を楽しんでいただきたいです。

伍代夏子 『歌謡劇 雪中相合傘―科白編―』

発売中

CD
品番:MHCL-2910
価格:¥1,300(税込)
M1 歌謡劇 雪中相合傘―科白編―
原作:池田充男、脚本:杉崎智介、音楽:飯田俊明、主演:伍代夏子
劇中歌『雪中相合傘』 作詞:池田充男 作曲:弦 哲也 編曲:飯田俊明 歌:伍代夏子
M2 雪中相合傘
M3 歌謡劇 雪中相合傘―科白編―(インストゥルメンタル)
M4 雪中相合傘(オリジナル・カラオケ)

カセット
品番:MHSL-43
価格:¥1,300(税込)
A-1 歌謡劇 雪中相合傘―科白編―
A-2 雪中相合傘
B-1 歌謡劇 雪中相合傘―科白編―(インストゥルメンタル)
B-2 雪中相合傘(オリジナル・カラオケ)

『歌謡劇 雪中相合傘―科白編―』ダウンロードはこちら
https://smdr.lnk.to/vl9pqX

 

伍代夏子 初の写真展開催決定!

期間:10月1日(金)~ 17日(日)
会場:東京アーツギャラリー(港区麻布十番3-7-4)

最新情報は伍代夏子公式サイトをチェック⇒http://www.voicemusic.co.jp/schedule/

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