花園直道が主宰するJPN dance協会のお披露目公演に、ゲストの花見桜こうきや日本舞踏家・ダンサーら15人が集結!「一人でも多くの方に日本の伝統文化に親しんでもらえたら」

2021.12.22

日本舞踊とボーカルを融合させるパフォーマー&アクター・花園直道が、12月17日、自身が主宰する協会のお披露目公演「JPN dance祭(フェス)2021~立ち上がれニッポン」を、渋谷伝承ホールにて開催した。


2020年9月、第一線で活躍する日本舞踊家やダンサーで構成されるJPN dance協会を設立した花園。そのお披露目公演は、当初2021年8月に予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で延期に。
この日、ようやく念願の公演を迎えた花園は、「やっと生で、目の前のお客さんにJPN danceのステージをお届けできます。待ちに待った日なので、持っているものはすべて出し切るという思いで務めていきたいと思っています。(メンバーは)本当に引き出しの多い方ばかりで、それぞれの持ち味を生かした演目をお届けします。みんなで頑張ります!」と並々ならぬ思いでステージに臨んでいた。

 

ステージの幕が上がると、「ど~も!」と元気な声で、テンションMAXの花園が登場。
「このJPN dance協会、本日初めての公演でございます。8月の予定が延期となりましたが、出演者の皆さま、スタッフ、そして何より本日お集まりのお客様、お一人お一人のお陰で開催することができました。ありがとうございま~す!」と挨拶すると、客席から大きな拍手が湧き起こる。

「自分も普段は1パフォーマーとして和のエンターテイメントショーをいろんな劇場でやらせていただいておりますが、今回は会場を借りたり、チケットを作ったり、主宰者としてもいろんなことをやりました。今幕が上がりまして、本当に感無量でございます。
残念ながら(観客は)声を出せませんけれども、温かい拍手に思いを込めて応援していただければと思います。今日はたっぷりと楽しんでいただきたいです。フェスです、祭りです!本当は夏にやる予定でしたが、冬でも祭りです。もう宴会だと思ってね、楽しんで帰っていただければと思います。よろしくお願い申し上げます」と盛り上げた。

第1部は「豪華絢爛! 踊るお家騒動」と題されたコメディタッチの舞踊劇。
舞台は江戸時代、面白いことやエンターテインメントが大好きな殿様が、ひょんなことから2021年の日本にタイムスリップ。令和のダンサーたちと出会って意気投合した殿様は、彼らを連れて江戸時代に戻ってくる……という奇想天外なストーリーだ。

講談師・神田蘭の講談に合わせて、JPN danceのメンバーが身体の動きや表情で表現することでストーリーが展開。その合間には、歌やダンスがふんだんに盛り込まれる。楽しい「マイムミュージカル」の形式で、観客を喜ばせた。

第2部は「JPN danceオールスターパレード」
JPN danceのメンバーやゲストがそれぞれ持ち味を活かしたナンバーで、歌やダンスのパフォーマンスを披露していく。花園によると「第1部は挑戦、第2部は皆さんの本領発揮。どちらもエンタメ感たっぷりの内容となっております」

 

その第2部の先陣を切ったのは、主宰者の花園だ。日本舞踊と洋風ダンスを融合させた、まさにJPN danceのコンセプトを体現するかのような鮮やかなパフォーマンスで観客を魅了した。
さらに曲の途中、衣装の背中に書かれた「花」の文字が電飾で光り輝く演出もあり、ステージにより一層の華やかさを加えた。

続いて、ゲスト・NANOIのソロダンス、JPN danceメンバーによる『サンバじゃねーよねぶただよ』など、いずれも和と洋をうまく融合させたパフォーマンスが披露されていく。

 

ここで、和の日本舞踊家チームと洋のダンサーチームで対決する「紅白歌踊り合戦」のコーナーも。和のリーダー・江河愛司、洋のリーダー・花見桜こうきが中心となって、歌やダンスのパフォーマンスを披露。
「江河さん、こうきくんとも、プライベートで親しくさせていただいています」という花園は、MCとして彼らと絡み、楽しいトークを展開。コーナーの最後は全員で『東京音頭』を歌い、大いに盛り上がった。

その後もJPN danceメンバーの個性あふれるパフォーマンスが続き、ステージ終盤になって花園が登場。
格闘技界の大御所で、JPN dance協会のスペシャルサポーターでもある角田信朗とコラボレーションした最新曲『希望の詩~立ち上がれニッポン~』を披露することに。

「皆さまのお陰でステージに立たせていただいています。御礼申し上げます。ありがとうございます。お名残り惜しいですけど、ラストの曲になりました。『希望の詩~立ち上がれニッポン~』です。コロナ禍がまだ続いている中、エンターテイメントの世界もまだまだ苦しく、長い長いトンネルです。すごく苦しい思いをしているメンバーもたくさんおります。その中でJPN dance協会を設立させていただき、一人でも多くの方に日本の文化に親しんでいただきたいという思いで、これからも精進していきたいと思います。まさに”立ち上がれニッポン”の思いを込めて、最後に聴いてください。本日はありがとうございました」

 

そんな万感の思いを込めて『希望の詩~立ち上がれニッポン~』を歌い上げる花園。曲調に合わせた力強く勇ましいダンスもバッチリ決め、気合いがビンビンと伝わってくる。サビの部分で花園がタオルを回すと、それに合わせて観客も一斉にタオルを回し、会場は一体となった。

そしてラストはオールキャストで『syummusou』を披露。一旦、舞台袖に引っ込んだ花園は、青とピンクの色の着流し姿になって登場。モダンなリズムに盆踊り風のダンスが合わさり、まさに花園が言っていた”お祭(フェス)”気分全開となった。

 

花園が「JPN dance、応援していただけますか?」と呼びかけると、大きな拍手が湧き起こる。「ありがとうございました!」と出演者全員が客席に向かって深々と頭を下げ、「また会いましょう! お元気で!」の言葉とともにステージの幕は下りた。

 

幕が下りてしばらくした後、再び幕が上がり、「せっかくなので写真(撮影)OKにします。SNSにアップしてくださいね」と花園。ここで数分間、写真撮影の大サービスも。

 

この日のステージ前、花園はJPN danceへの熱い思いを語っていた。

「協会はまだ始まったばかりで、JPN danceも確立されたものではありません。これからメンバー一同、私を筆頭に新しいジャンルを生み出すために日々お稽古していきます。これから長い年月をかけて、JPN danceを新しいジャンルとして確立させ、海外の方にも親しんでいただきたい。もちろん『日本舞踊を観たことがない』という日本の若い世代の方たちにもJPN danceダンスを通じて『日本の文化っていいな』と身近に感じていただきたいという思いが強いです。今日を機会に本当の意味でのスタートが切れるなと感じています」

 

この言葉通り、JPN danceのスタートを飾るにふさわしい、熱いステージとなった。今後も、花園やJPN dance協会の動向から目が離せない。

★セットリスト(第2部)

ラウンドテーブル             
NANOIソロ・オルゴール 
サンバじゃねーよねぶただよ
(紅白歌踊り合戦)   
・忘れ傘
・木遣りくずし
・ピンチャン行進曲
・KIRIGIRISU
・東京音頭
NANOIソロ寿司 
獣ゆく細道    
MASAMUNE  
深川マンボ  
ブッダのように私は死んだ
希望の詩~立ち上がれニッポン~ 
syummusou        
カーテンコール

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