辰巳ゆうとが東京・渋谷でデビュー5周年コンサート 全21曲、初挑戦の太鼓やミュージカル風、殺陣を織り交ぜた圧巻のステージを披露!
歌手の辰巳ゆうとが1日昼夜2回、東京・渋谷区文化総合センター大和田 さくらホールで「辰巳ゆうと デビュー5周年記念コンサート~ありがとうを届けたくて~」を開催した。
2018年『下町純情』でデビューした辰巳は、“演歌第7世代”の筆頭として活躍している。この度開催されたコンサートは、デビュー5周年を記念したスペシャルコンサートで、地元・大阪と東京の2カ所で開催された。大阪公演では、公演中に辰巳の地元・藤井寺市の「藤井寺アンバサダー」就任が発表され、同時に任命式が行われた。
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東京公演を迎えたこの日、第一部のチケットは完売し、会場には多くのファンが駆けつけた。ステージは、辰巳が初挑戦した太鼓を披露して幕を開けた。続く『情熱太鼓』でも、太鼓奏者の加藤拓哉、加藤飛和とともに力強いパフォーマンスを披露した。
辰巳は「今日はお忙しい中、ようこそお越しいただきました。本当にありがとうございます。今日はお越しくださった全員一人ひとりが『今日は来てよかった』と思っていただけるような、そんなコンサートに皆さんとできればと思っております」と観客に挨拶し、司会の西寄ひがしとともに、持ち前のユーモアを交えてトークを盛り上げた。
『花吹雪』『獅子になれ』を熱唱した後、『無法松の一生〜度胸千両入り〜』の間奏では巧みな太鼓さばきをソロで披露し、会場は大きな拍手に包まれた。
青いスーツの爽やかな装いで再登場した辰巳は、デビュー曲の『下町純情』から、これまでに発売したシングル『おとこの純情』『男のしぐれ』『センチメンタル・ハート』『誘われてエデン』『望郷』を熱唱。観客は拍手で合いの手を打ち、辰巳が織りなす世界観を堪能していた。
そして、辰巳は「今年はミュージカルのコンサートに出演させていただきました。ミュージカルとの出会いは、自分の音楽の捉え方を変えるような、衝撃的なものでした。ますます音楽が好きになるきっかけになりました」と語り、『星から降る 金(ミュージカル『モーツァルト!』より)』を披露した。
上下シルバーのスーツに赤いスパンコールを施したジレをまとった辰巳は、『逢いたかったよ』『人生横丁』をしっとりと歌唱。そして、辰巳がデビュー後に挑戦した、国内外で注目を集めるシティポップをの名曲を披露し、竹内まりやの『September』、松原みきの『真夜中のドア〜Stay With Me』を熱唱した。
そして、新衣装の若草色の紋付袴姿で再登場した辰巳は、『浪花の花形』『鶴が舞う』『なにわ月』を情感たっぷりに歌唱。そして、『長編歌謡浪曲「沖田総司」』では、一人で殺陣を披露する圧巻のパフォーマンスを披露し、会場は大きな拍手で辰巳を称えた。
アンコールでは辰巳が王子様衣装で登場すると、会場からは思わずわっと歓声があがった。そして、「皆さんに形のある思い出を残してほしい」という思いを込めて、写真撮影タイムが設けられた。
辰巳は「5周年という一つの節目を迎えることができたのも、皆さんお一人おひとりの応援のおかげですし、皆さんがいてくれたからこそ、今の自分がここにあります。また次の節目である10周年でも、またより大きい会場で、そして、よりたくさんの皆さんといろんな音楽を通じて、輪を広げていけたらと思います。それまで、1日1日皆さんに一曲一曲歌を通じて幸せをお届けできるように、これからも一生懸命頑張っていきたいと思いますので、これからもずっとそばにいてくれると嬉しいです!」と観客に感謝の気持ちを伝え、5周年記念曲『雪月花』を熱唱した。
最後に、デビュー曲『下町純情』を再び歌い始めると、辰巳は感情が込み上げた様子で、大粒の涙をこぼした。その軌跡を辿ったこの日のコンサートで、辰巳は全21曲を熱唱し、万雷の拍手の中ステージは幕を降ろした。
公演後、辰巳は取材に応え、この日のコンサートの感想を語った。
「5年間歌手活動をさせていただいて、いろんな思い出がありましたし、1日1日積み重ねてきたものがたくさんありました。その成果を出すのが今回のコンサートということで、皆さんには、5年間の辰巳ゆうとを見てきたけれども、今日が一番良かったなと思える日にしようと挑みました。皆さんの温かい拍手やペンライトでいただけた応援というのが、5周年を迎えるにあたって一番大きな愛を感じました。10周年も皆さんとこれからも一緒にいることができたらと思う気持ちが強くなりました」
アンコールで涙を流したことについて聞かれ、辰巳は「大阪公演でも泣いたので、東京公演では泣かないと思っていました。皆さんが歌を聴いてくれて、ペンライトを通じてそれぞれの気持ちが僕の心に語りかけてくださっている気がしました。その気持ちがすごく嬉しかったです。『下町純情』を歌うとデビュー前にストリートライブを行なっていた頃を思い出します。その頃に比べると、たくさんの方が集まってくださって、本当に自分は恵まれているし、幸せ者に感じてうるっときちゃいました」と話した。
この日、初挑戦した太鼓について「もともと太鼓は大好きで、いつか挑戦してみたいと思っていました。5周年という節目を迎えて、皆さんが想像していないようなことに挑戦して、いい意味で驚かせたいと思いついたのが太鼓でした。練習時間が限られた中でしたが、皆さんを驚かせるために、そしてより良いものをお見せできるようにという気持ちだけで挑みました」と明かした。
また、ミュージカルという演歌のジャンルを越えた挑戦については「ミュージカルは大好きな世界観で、どんどんいろんな曲に挑戦していきたいという思いがあります。演歌というジャンルが軸としてありますが、それだけに囚われることなく、いろんな音楽を自分の肌で感じて、いろんな経験をさせていただくと、それがまた演歌の表現力につながり、より良い歌につながると思います。おこがましいですけれども、正直ミュージカルにいつかステージに立たせていただけるように、もっともっと頑張っていきたいなと思いますし、僕の夢でもあります」と語る。
今回、5パターンの衣装を披露した辰巳は「(コンサートの終盤で披露した)王子様衣装が一番のお気に入りです。『美女と野獣』の野獣が着ているような、男らしさもあり王子様感もあって素敵だと思っていましたが、スタッフさんからはドナルドダックに見えると言われて、以来ドナルドの衣装と呼ばれています(笑)。この衣装を着ると僕の心の中にある本能的なものが開花しますし、かっこよく見ていただきたいなという気持ちが強くなるので、僕の心との相性がいいですね」と話した。
最後に辰巳は、「紅白歌合戦は歌手として最大の目標ですし、いつか日本レコード大賞で金賞をいただきたいという目標もあります。そのためには、自分自身が努力することはもちろん、目の前にお越しくださるファンお一人おひとりを笑顔にしていく積み重ねが、年末のステージにつながると思っています。年々歌っていて楽しいという気持ちが強くなって、今日またその気持ちが更新したような気がします。音楽の魅力や音楽の楽しさを皆さんに届けて、幸せになって帰ってもらうことが目標です」と抱負を語った。
辰巳は来年1月13日から、爆笑喜劇と歌謡ショーの2本立て公演「辰巳ゆうと一座 特別公演」を開催する。また、5月5日から開催される大阪・新歌舞伎座に松平健主演の「五月薫風特別公演」に出演することが決まっている。活動の場を広げ、さらに輝きが増していく辰巳ゆうとの、さらなる活躍に期待したい!
セットリスト
オープニング〜太鼓披露
M1 情熱太鼓
M2 花吹雪
M3 獅子になれ
M4 無法松の一生〜度胸千両入り〜(オリジナル歌唱:村田英雄)
M5 下町純情
M6 おとこの純情
M7 男のしぐれ
M8 センチメンタル・ハート
M9 誘われてエデン
M10 望郷
M11 星から降る 金(ミュージカル『モーツァルト!』より)
M12 逢いたかったよ
M13 人生横丁(ギターバージョン)
M14 September(オリジナル歌唱:竹内まりや)
M15 真夜中のドア〜Stay With Me(オリジナル歌唱:松原みき)
M16 浪花の花形
M17 鶴が舞う
M18 なにわ月
M19 長編歌謡浪曲「沖田総司」
M20 雪月花
M21 下町純情
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