クミコ、大反響を呼んだ詩「七日間」と書籍から誕生した純愛のうた「妻が願った最期の『七日間』」を披露 原作者と対面も

2019.6.6

銀巴里が生んだ最後の歌姫として5年ぶりにリリースしたシャンソンフルアルバム「私の好きなシャンソン~ニューベスト~」(昨年9月26日発売)がロングセラー中の歌手・クミコ(64)が、ニュー・シングル「妻が願った最期の『七日間』」(詞・覚和歌子、曲・KEN for 2SOUL MUSIC,Inc.、Philip Woo、JUNE)を日本コロムビアから6月5日に発売したのを記念して6日、東京・銀座のシャンソニエ「蛙たち」でソロライブを開いた。

 

「蛙たち」は、現存する最古のシャンソニエ(シャンソンを聴かせるライブハウス)で、美輪明宏ら多くのシャンソン歌手を輩出。クミコもデビュー当時、頻繁に出演していた彼女の原点ともいえる思い出深いシャンソニエで同新曲をお披露目することになったもの。

 

新曲は、新聞の投稿欄に掲載後、ネット上で約19万人がシェアしたという大反響の詩「七日間」=2018年1月19日に〝がん〟で他界した宮本容子さん(享年70)が遺した一編の詩「七日間」=と、愛をつむぎ続けた夫婦の感動物語を綴った書籍「妻が願った最期の『七日間』」(著者・宮本英司)から誕生した純愛のうた。

 

その本の著者で、容子さんの夫・宮本英司さん(72)=神奈川県川崎市在住=が、妻の最期の想いを歌として残したいと願い、クミコに手紙と書籍を送ったことから実現し、伝説のプロデューサー・酒井政利さんのプロデュースによって制作された。

新曲『妻が願った最期の「七日間」』などを熱唱するクミコ

そんな話題曲を引っ提げてのライブに約80人の熱烈なファンが詰めかけ、著者の宮本英司さんも駆けつける中、前作シングル「最後だとわかっていたなら」をはじめ、ヒット曲「わが麗しき恋物語」、シャンソンの名曲「愛の讃歌」、そして新曲「妻が願った最期の『七日間』」など全18曲を熱唱。

 

その新曲をクミコは「朝日新聞の投稿欄に、長年連れ添った奥さまが亡くなってしまわれて、そのあとにノートが残っていて、そこには一日目には何がしたい、二日目には何がしたい…七日間、神様がくれたらこれだけのことがしたいということが書いてあって、容子、ありがとうという言葉で締めくられていたのですが、それは私にとって衝撃的な投稿でした。こんなことが本当にあるんだとびっくりしました」と言って披露。その目の前で聴いていた宮本さんは「大変すてきな詩とメロディー、そしてクミコさんの歌声が素晴らしかったです」と感激していた。

 

「七日間」という詩は、約2年半にわたって闘病生活を送ってきた宮本容子さんが、他界する1カ月ぐらい前に書いたもので、その詩と同著を原案にして出来上がったCDを聴いた宮本英司さんは「クミコさんの歌をCDやテレビで聴いていて、その心にしみる歌声に魅せられ、ぜひクミコさんにこの『七日間』を歌っていただけないかなと思ってお願いしました。まさか実現するとは思ってもいませんでしたし、CDを聴かせていただいて心から感動しました。なかでも『七日間の自由を 私にください 神さま~』というフレーズのところにぐっとくるものがありました」と話していた。

 

7月6日には、東京・EXシアター六本木で「わが麗しき歌物語 Vol.2~岩谷時子とクミコの歌たち~」と題したコンサートを開催。

原作者の宮本英司さん(右)とクミコ

(提供/サンニュース)

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