3月4日放送NHK「うたコン」拡大版の公開収録をレポート! 市川由紀乃が活動復帰後初のテレビ出演&氷川きよしが2年4カ月ぶり「うたコン」登場

うたコン
2025.3.6

演歌・歌謡からポップスまで幅広い音楽を生放送で届ける人気番組として知られる NHK「うたコン」。今回うたびとが、2025年3月4日(火)放送分の公開収録に潜入! 演歌・歌謡曲を中心にその見どころをお届けする。

今回は夜7時30分スタートの拡大版。「春!放送100年を彩る名曲スペシャル」と題して、放送100年の節目に、テレビやラジオを彩ってきた名曲を届ける。

出演者は、Aqua Timez生田絵梨花石川ひとみ石丸幹二市川由紀乃イルカ斉藤由貴佐藤弘道茂森あゆみはいだしょうこ速水けんたろう氷川きよし南野陽子森口博子薬師丸ひろ子由紀さおり安田祥子横山だいすけ(五十音順)が名を連ね、春スペシャルにふさわしい豪華歌手陣が揃った。

時代を彩った名曲&春に聴きたい歌をフィーチャー

今回の「うたコン」は、歌にトークに見どころ盛りだくさん。番組のオープニングは、昨年末の紅白歌合戦に32年ぶりの出演を果たしたイルカが、深夜ラジオから流行した代表曲『なごり雪』を披露。石丸幹二が60年代のバラエティ番組「夢であいましょう」から生まれた『遠くへ行きたい』をカバーし、生田絵梨花「みんなのうた」の人気曲『切手のないおくりもの』を明るく朗らかに歌い上げた。

「うたコン」といえば、オーケストラの迫力あふれる生演奏と感動を誘う粋な演出が魅力。「みんなのうた」の数々の楽曲を歌唱してきた由紀さおり・安田祥子姉妹は、子ども合唱団と共に春にぴったりの名曲メドレーを歌い上げ、会場は温かい雰囲気に包まれた。

そして若者が夢中になったNHKの音楽番組「レッツゴーヤング」の司会を務めた石川ひとみ「ポップジャム」の司会だった森口博子が登場し、当時の貴重なエピソードを明かす場面も。

石川ひとみが紅白初出場曲『まちぶせ』を伸びやかに歌唱すると、斉藤由貴は時代を彩ったヒット曲『卒業』を、南野陽子『吐息でネット』を表情豊かに披露。薬師丸ひろ子がVTR出演で、「あまちゃん」の挿入歌『潮騒のメモリー』をフルオーケストラと共演する豪華スペシャルステージを見せた。

昨年12月に亡くなった中山美穂の特集コーナーでは、NHKに残る貴重な映像を交えながら、同期だった森口博子が中山とのエピソードを語り、大ヒット曲『世界中の誰よりきっと』を情感たっぷりに披露。

番組終盤には、教育エンターテインメント番組「おかあさんといっしょ」から、子どもたちを楽しませてきた、歴代の歌のお兄さんとお姉さんが登場。その中には、脊髄梗塞から奇跡の回復を見せた佐藤弘道の姿も。勇気と希望に満ちた『にじのむこうに』『ぼよよん行進曲』をエネルギッシュに披露した。

また、生田絵梨花がピアノの弾き語りで自身が作詞・作曲を手がけた新曲『上出来』を歌い上げ、デビュー20周年を迎えたAqua Timezはスペシャルメドレー『虹~深呼吸の理由』をパワフルに披露した。

市川由紀乃が復帰後TV初出演! 『人生一路』を披露

今回の「うたコン」は春スペシャルとあって、この日復帰するアーティストの姿も。会場から特に注目を浴びたのは、昨年6月から病気療養のため歌手活動を休止し、復活が待たれていた演歌歌手の市川由紀乃。闘病生活を経て、NHKホールの舞台に姿を見せた市川は、ショートカットのウィッグをつけて出演した。

番組途中から登場した市川は「ただいま戻りました。すごく幸せです」とあいさつ。
トークコーナーでは、病を発見するきっかけを与えてくれた先輩歌手の由紀さおりと共演。「由紀先輩は病気を治すきっかけを作ってくださった恩人。絶望しかけそうになった私の心を優しく、時には厳しく、背中を押してくださった大先輩です」と感謝の思いを伝えると、由紀は「大変なことが波のように押し寄せてきたと思いますが、1回だけ弱音を吐いていたことがあって。“これからまた歌うために今を乗り越えようとしてるんでしょう”と活を入れました。うれしい、戻ってきてくれて。よく頑張ってくれました。おかえりなさい!」と温かい言葉をかけた。

市川由紀乃

市川の歌唱曲は、闘病中に励まされたという美空ひばりの名曲『人生一路』。2017年紅白歌合戦出場の際にも歌った市川にとって思い入れのある曲だ。その時と同じ衣装に身を包んだ。

一度は歌手の道を諦めかけた瞬間もあったというが、ひばりの子息から譲り受けたという帯もきっと門出を祝ってくれたのであろう、笑顔の奥に芯の強さを感じる熱唱だった。

病気を経験した今だからこそ歌える歌があると言った市川の言葉がずしんと染みた。会場から大きな拍手が起こると、市川が感極まって涙を流す場面も。歌い切るまでは泣かないように徹していた市川を前に、涙をこぼす観客の姿が多く見られ、NHKホールは感動の嵐に包まれた。

市川由紀乃

氷川きよしが2年4カ月ぶりに「うたコン」で熱唱

この日、氷川きよし「うたコン」のステージに2年4カ月ぶりにカムバック。2022年末から歌手活動を休養していた氷川は、昨年8月に東京ガーデンシアターで公演を行い、約1年8カ月ぶりに復帰。昨年末のNHK紅白歌合戦では、袴姿で『白雲の城』を熱唱し、息をのむような圧巻のパフォーマンスを見せた。

MCの谷原章介「おかえりなさい!」と迎えられると、氷川は「ただいま! 本当にうれしくて、皆さんのおかげです。心から感謝しています」とにこやかにあいさつ。

1曲目に披露したのは、過去に紅白の大トリで歌唱した『きよしのズンドコ節』。客席を歩きながら歌唱するという特別ステージに、イントロから観客の手拍子が巻き起こった。出だしのサビで客席から全力の「きよし」コールが上がると、会場に一体感が生まれていく。客席からステージに上がり、出演者に囲まれながら迫力あふれる熱唱を披露し、歌い終えた後に笑顔で決めポーズ! 紙吹雪が舞うステージで、「うたコン」の舞台に再び立てた喜びを噛み締めるかのような至福の表情を浮かべていた。

また、氷川は、昨年12月に亡くなった歌手で俳優の中山美穂の特集コーナーで、「小学生の頃から憧れで、あんなふうになりたいと思える存在でした」と追悼。そして中山のヒット曲『ただ泣きたくなるの』を情感豊かに歌いあげ、渾身のステージを見せた。

放送終了後、氷川がはじける笑顔で「また出させてもらえるように頑張ります! どうもありがとうございました。皆さんお元気で!」と観客に手を振り、会場から万雷の拍手が送られていた。

今回の放送回「春!放送100年を彩る名曲スペシャル」は、3月11日(火)までNHKプラスで見逃し配信中。市川由紀乃の復帰後初のテレビ出演と氷川きよしの復活ステージ、さらには、出会いと別れ、そして再会がある春に聴きたい名曲・名シーンも満載。心揺さぶる感動的な放送回をぜひお見逃しなく!

「うたコン」 拡大版「春!放送100年を彩る名曲スペシャル」

放送日時:
2025年3月4日(火)
後7:30~8:42(全国放送)

司会:
谷原章介、赤木野々花アナウンサー

出演:
Aqua Timez、生田絵梨花、石川ひとみ、石丸幹二、市川由紀乃、イルカ、斉藤由貴、佐藤弘道、茂森あゆみ、はいだしょうこ、速水けんたろう、氷川きよし、南野陽子、森口博子、薬師丸ひろ子、由紀さおり・安田祥子、横山だいすけ

セットリスト:
『なごり雪』 イルカ
『きよしのズンドコ節』 氷川きよし
『遠くへ行きたい』 石丸幹二 原曲:ジェリー藤尾
『切手のないおくりもの』 生田絵梨花 原曲:財津和夫
『花~おもいでのアルバム』 由紀さおり・安田祥子
『まちぶせ』 石川ひとみ
『卒業』 斉藤由貴
『吐息でネット』 南野陽子
『ただ泣きたくなるの』 氷川きよし 原曲:中山美穂
『世界中の誰よりきっと』 森口博子 原曲:中山美穂&WANDS
『潮騒のメモリー』 薬師丸ひろ子 東京フィルハーモニー交響楽団
『人生一路』 市川由紀乃 原曲:美空ひばり
『にじのむこうに』 速水けんたろう・茂森あゆみ・佐藤弘道・はいだしょうこ・横山だいすけ
『ぼよよん行進曲』 速水けんたろう・茂森あゆみ・佐藤弘道・はいだしょうこ・横山だいすけ
『上出来』 生田絵梨花
『虹~深呼吸の理由』 Aqua Timez

※NHKプラスでインターネットでの見逃し番組配信(放送後1週間)があります。

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