坂本冬美、東京国際フォーラム ホールAで40周年記念リサイタルを開催! 二葉百合子が見守る前で『岸壁の母』を涙の熱唱

坂本冬美 撮影:田中聖太郎
撮影:田中聖太郎 2026.11.5

デビュー40周年の節目を迎えた演歌歌手・坂本冬美が11月4日、東京・千代田区の東京国際フォーラム ホールAで「40周年記念リサイタル 坂本冬美SPECIAL ~今日から明日へ~」を開催。演歌からポップスまで、40年の歩みを振り返るステージを展開し、さらに二葉百合子を目の前に『岸壁の母』を熱唱し、涙を見せた。

この日は赤のロングドレスに身を包み、満員の5000人からピンクのサイリウムで迎えられた坂本。中島みゆきの『糸』を歌唱しながらステージに登場した。

「本当に人との出会い、曲との出会いに恵まれた歌手人生だったと思います。そういった意味で、今の私の心境、今の思いが重なるということでオープニングにこの歌を歌わせていただきました」と選曲理由を説明、ファン一人ひとりとの出会いを重ね、絆を紡いできた40年の思いが込められた選曲だったようだ。

坂本冬美・撮影:田中聖太郎

撮影:田中聖太郎

前半はポップスを中心とした選曲で「この曲が私の歌手人生を大きく変えてくれた大切な1曲」と紹介したのがビリー・バンバンの『また君に恋している』。「いいちこ」のCMソングとして起用された楽曲で「この曲がきっかけで、ドレス姿を皆さまの前に出る機会が多くなりました」という。真っ赤な衣装には「実は同級生がみんな還暦なんです」と明かし、「私は早生まれなので、来年3月で60歳になるんです。ちょっと還暦先取りということで赤いドレスにしました」と笑みを見せた。

ポップスの世界を切り開いたからこそ生まれたのが、桑田佳祐が作曲・作詞した『ブッダのように私は死んだ』だ。悲しくも美しい愛に生き、愛に死にゆく女性を描いているが、白装束のダンサー6人に囲まれながら十字架の並ぶ墓場の映像をバックに幻想的な演出を展開。桑田からは、この歌のときには「火曜サスペンス劇場の主人公を演じてください」と言われたとのことで、ステージで見事に演じ切ってみせた。

坂本冬美・撮影:田中聖太郎

撮影:田中聖太郎

さらに、ちあきなおみの『黄昏のビギン』、『喝采』などをカバー曲として選曲し、「私が歌手を目指したきっかけの曲」という石川さゆりの『津軽海峡・冬景色』もカバー。

また、八代亜紀の名曲『舟唄』を歌唱する際には、「1年間、15周年を終えたとき休業していたんですね。で、復帰して八代亜紀さんと、番組で一緒になったとき、直筆の手紙をくださったんです。『冬美ちゃん、これからは一歩下がって歌えば気持ちが楽になるよ』。そんな風に書いてありました。その言葉を心がけています」と明かした。歌唱後には「こうやって歌い継ぐことによって八代さんにご恩返しできるかな」と語った。

坂本の40周年記念曲は、第1弾がシンガー・ソングライターの川村結花が作詞・作曲し、「もしもあの時、違う選択をしていたら」と“遠い昔の恋”に思いを寄せる『遠い昔の恋の歌』。第2弾がシンガー・ソングライターの石崎ひゅーいが作詞・作曲を手がけた『ひらり』だ。

この『ひらり』について坂本は「母が亡くなったときにチョウチョがひらりひらりと飛んできたんです。で、私、すぐに母だって思ったんです。そのことを石崎ひゅーいさんにお話ししましたら、本当にステキな曲を書いてくださいました」と話した。そして、大切な人が蝶々になって見守ってくれているという思いが込められた『ひらり』を、情感たっぷりに熱唱してみせた。

坂本冬美・撮影:田中聖太郎

撮影:田中聖太郎

後半は元大相撲力士・大至の相撲甚句で幕を開けた。「紀州育ちの根性花がヨー」で始まった相撲甚句から、大太鼓が力強く打ち鳴らされ、坂本のデビュー曲『あばれ太鼓』が始まった。

デビュー当時の坂本は、この『あばれ太鼓』に抵抗があったという。「歌詞が『♪どうせ死ぬときゃ 裸じゃないか』。19歳の私にはなかなか理解できませんでした。デビュー曲は一生ついて回りますから、猪俣公章先生に気持ちだけは伝えておかなければと思って、『先生、この歌は多分、流行らないと思います』。怒りましたね、先生。『流行るとか、流行らないとか新人が100年早い』って」。ただ、坂本は「この曲があったからこそ、40周年を迎えられたと思っております。改めて感謝申し上げます。猪俣先生もどこかで見てくれると思います」と語った。

坂本冬美・撮影:田中聖太郎

撮影:田中聖太郎

デビュー曲に続いて『男の情話』『能登はいらんかいね』『火の国の女』と猪俣作品を歌い上げた坂本。そして、猪俣が亡くなった翌年にリリースしたのが三木たかし作曲の『夜桜お七』だ。この楽曲は「あまりにも冒険しすぎ、斬新すぎると、反対が多かった」という。お蔵入りの可能性もあったというが、「それでも三木先生が、売れなかったら自分は頭を丸めて責任を取るから発売させてください」と懇願したという。いまでは坂本の代名詞とも言われる楽曲となり、NHK紅白歌合戦でも10回の歌唱を数える作品となった。

この40年間の中で、坂本は2002年に1年間、歌手活動を休業している。その時にテレビで見たのが二葉百合子の歌う『岸壁の母』だ。二葉の姿を見て、「また歌いたい」と思い直し、二葉の門を叩いた。イチから浪曲の指導を受けていた坂本は、二葉さんから「『岸壁の母』を歌い継いでほしい」との言葉をもらった。

この日は二葉が会場に駆け付け、見守る中で『岸壁の母』を熱唱した坂本。「二葉先生の門をたたいて、こうやって復帰させていただきまして、いまでは、もう東京のおっかさんです」と感謝の意を示し、この日のリサイタルも天候を心配するなど、「本当に母親のような気持ちで励ましてくださいまして、今日の日を迎えさせていただくことができました。本当ありがとうございます」と涙ぐんだ。

坂本冬美・撮影:田中聖太郎

撮影:田中聖太郎

締めに坂本は「こんな華やかな40周年を迎えさせていただいて、もう感激しております。猪俣先生もきっと驚いていらっしゃると思います。そして、一番、驚いているのが私です」と笑みを見せ、「欲張って50周年を目指したいと思います」と新たな目標に向け、さらなる一歩を踏み出した。

アンコールでは『風に立つ』、『男の火祭り』を披露。全国の祭りの模様が映し出されたスクリーンを前に、10人のダンサーと共に、ステージで“祭り”を演出した。「あっぱれ あっぱれ あっぱれ、ソレ!」と会場に詰めかけたファンと共に大合唱し、24曲のステージを締めくくった。

坂本冬美・撮影:田中聖太郎

撮影:田中聖太郎

坂本冬美40周年記念コンサート

2027年1月11日(月・祝)愛知
Home&nikoホール
(江南市民文化会館)
14:30 開演

2027年1月14日(木)福井
フェニックス・プラザ
エルピス大ホール
14:00 開演

2027年1月15日(金)大阪
東京建物 Brillia HALL 箕面
(箕面市立文化芸能劇場)
大ホール
14:00 開演

2027年1月18日(月)長崎
べネックス長崎ブリックホール
大ホール
14:30 開演

2027年1月19日(火)佐賀
ミズ ウェルビー ホール
大ホール
14:30 開演

「坂本冬美歌手生活40周年記念公演~今日から明日へ~」

日程:
2027年2月12日(金)
~28 日(日)

会場:
東京・明治座

出演:
坂本冬美
一路真輝、有沙瞳、竹内將人、相島一之、中村梅雀

料金(税込):
S席(1階席・2階席正面・車いすスペース)¥14,000
A席(3階席)¥7,500

お問い合わせ:
明治座チケットセンター
03-3666-6666
(10:00~17:00)

坂本冬美『ひらり』

発売中

坂本冬美「ひらり」限定盤

限定盤(CD+グッズ)

品番:UPCY-90265
価格:¥2,000(税込)
特典グッズ:ピンバッジ

坂本冬美「ひらり」通常盤

通常盤(CD)

品番:UPCY-5131
価格:¥1,500(税込)

【収録曲】

1.ひらり(作詞・作曲:石崎ひゅーい/編曲 : 宮野幸子)
2.ほたる火(作詞・作曲:石崎ひゅーい/編曲:佐々木博史)
3.ひらり(instrumental)
4.ほたる火(instrumental)

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