“歌怪獣”島津亜矢が、カバーアルバム『SINGER 6』の発売に合わせて東京オペラシティで3度目のコンサート開催 「私は演歌歌手です」

2019.9.27

2018年の暮れ、『輝く!日本レコード大賞』で宇多田ヒカルの『First Love』を、『NHK紅白歌合戦』では中島みゆきの『時代』を歌い、その歌唱力の高さで大きな反響を呼んだ島津亜矢。特に『紅白歌合戦』放送直後には本人の公式ホームページにアクセスが殺到、一時、繋がりにくい事態になったほどで、彼女の歌が、ファンはもちろんそれまで演歌とは縁遠かった人々にも届いた証明でもあった。

 

そんな島津がフォークソングから洋楽まで全16曲をカバーしたCDアルバム『SINGER 6』を発売した。

タイトルにもあるとおり、カバーアルバム『SINGER』としては6枚目。『Shallow』(Lady Gaga/Bradley Cooper)、『瑠璃色の地球』(松田聖子)、『駅』(竹内まりや)、『行かないで』(玉置浩二)、『BEN』(MICHAEL JACKSON)、『15の夜』(尾崎豊)、そして紅白で話題になった『時代』(中島みゆき)などなど、どんなジャンルの歌も自分のものにしてしまう表現の豊かさと力強い歌声で、聴く者を圧倒する見事な仕上がりとなった。

 

(収録されている曲は)どれもいい曲ばかりですが、個人的には玉置浩二さんの『行かないで』が好きですね。玉置さんが心ひとつで歌っていらっしゃる感じが、大好きなんです。そんな素敵な曲が詰まった『SINGER 6』は歌手としての幅を広げる意味で始めたものですが、演歌歌手でありながら、いろんなことに挑める環境にあるのは、幸せなことだと思っています

また、アルバム発売の翌日、9月26日には東京オペラシティコンサートホールで、「SINGER in 東京オペラシティコンサート」も開かれた。CDに収録された16曲のうちの12曲に、シャンソンの『枯葉』、ナポリ民謡の『帰れソレントへ』、映画音楽の『ある愛の詩』など、新たなジャンルの名曲を加えた全17曲(+アンコール1曲)を披露。

歌えない曲はないのではと思わせるレパートリーの広さに、コンサートの前に行われた取材で、「島津さんの今の肩書を言うとすると何?」と問いかけられると、「私は演歌歌手です」ときっぱり。

土台に演歌があるからこそ、こういう試みもできるんです。私の中では、演歌は身体の奥まで染み込んでいる音楽、ポップスや洋楽は歌手としてのチャレンジという位置づけです」とあくまで演歌が一丁目一番地と話しつつも、「カバー曲を歌うのは本当に楽しいです。これからもずっと続けていきたい。いつもと違う場所で、いつもと違う島津亜矢を見てほしい」と“SINGER島津亜矢子”への意気込みも見せた。

演歌、歌謡曲の歌手にとっては、なかなか立つ機会のない東京オペラシティのステージで、3年連続3回目の“SINGERコンサート”を開いた島津亜矢。最後に、「このような歴史の重みを感じるステージに毎回立たせていただいて本当に幸せです。いつも、お客様一人ひとりと、心と心が触れ合えるようなコンサートになったらいいなと思いながら歌っています。とにかく楽しんで帰っていただけたら、これに勝る幸せはありません」とコンサートへの意気込みを語ってくれた。

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