西田あいカバーアルバム発売記念ライブ開催 デビュー10周年の新たな門出にふさわしい音を楽しむ空間に

2020.2.20

今年デビュー10周年を迎える歌手・西田あいが昨年末に発売した自身2枚目のカバーアルバム『アイランド・ソングス〜私の好きな 愛の唄〜』のリリースを記念したワンマンライブを19日、渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて開催した。

 

ライブはアルバムに収録された楽曲を披露するだけでなく、アルバム収録曲のうち5曲のプロデュースを手掛けたSoulJaとのトークコーナーや、盟友・城南海とのデュエット、レコーディングに参加したミュージシャンとのセッションやMV(ミュージックビデオ)に参加したダンサーとともにダンスを披露するなどアルバムの魅力が全て詰まった空間となった。

 

そのほか、先日うたびとでも伝えた通り(西田あい 2/19カバーアルバム発売記念ライブに向けた新曲フリ付け&タップダンス練習に密着!)タップダンスの披露や3/4(水)に発売する新曲『My Story』のMV初解禁&フリ付きでの歌唱を初披露するなど盛りだくさんの内容で、まさに音を存分に楽しめる時間となったこのライブの様子を写真とともにお届けする。

いつも通りはじける笑顔で登場すると、『L-O-V-E』、『黄昏のビギン』とアルバム収録順に披露。『黄昏のビギン』とこの後披露する『ルージュの伝言』についてはYouTuberとしての活動内でも有名なささやき声での歌唱。ライブ前の囲み取材で「遠くの人に届けたり訴えるのが歌だとしたらささやき声は耳元でその人だけのために歌っているようなもの。そこにEDMサウンドがガツンと重低音になっているのでそれを楽しんでもらえたら」と語っていた通り、重低音がライブハウスの音響と空間にバッチリとハマり、そんな中はっきりと聞こえてくるささやき声は、まるで隣同士で話しているような感覚になり、早速ファン達の心はがっしりと掴まれた。

前半はアルバム同様「♡LOVE SIDE」と銘打ったSouljaによってアレンジされたEDM調の楽曲が披露されていく。

そんなSouljaがトークゲストで登場。実は、『ルージュの伝言』にささやき声を曲に取り入れようと提案したのはSouljaだったそう。情念に溢れた歌詞の世界観に合うのではと考えたそうだ。話はレコーディング時に遡ると、西田は「Souljaさんが明るい空間にしてくれていつもレコーディングに行くのが楽しみだった。時には2人だけに分かるように英語で声をかけてくれてとてもリラックスできた」と話し、歌う側も経験しているSouljaならではの気遣いに感謝した。

Souljaは「(いつもと違う雰囲気の楽曲になったことについて)こんな感じになったけど俺の事恨んでない??」と会場に問うと、「そんなことない!」と言わんばかりの拍手で包まれる。また一緒に曲を作ることをお互いに願いながら、ステージは再び歌唱コーナーへ。

バックのスクリーンでは、各曲のMVが流される。アルバム収録全10曲のミュージックビデオを作成しており、その世界感もこのライブでは表現していく。

『買い物ブギ』のMVでは笠置シズ子がこの曲を発表した1950年の頃の主婦の恰好をイメージして歌詞の世界を表現したもので、このライブの3日前に公開されたばかり。映画「カメラを止めるな!」の影響もあり、1カットで撮影され、3テイク目くらいで完成したものだそう。

そんなMVと同じ衣装で登場し、客席に降りていって、会場を盛り上げる。
途中、自身のデビュー曲含むオリジナル曲メドレーを挟みながら、前半最後は可愛い振り付けが話題の『コーヒー・ルンバ』。

視聴者から募った踊ってみた動画をつなぎ合わせて作られたこのMVに出演した方々がここで登場。さらに、故郷も同じで公私ともに親交のある歌手・城南海も登場し、華やかなステージで前半は終了。

後半はアルバム内の「☆LAND SIDE」にあたる『真夏の出来事』などの楽曲を披露。レコーディングに参加したミュージシャンが登場し、アルバムの雰囲気のままセッションを繰り広げる。

今日しか出せないグルーヴを紡いでいきましょう

ピアノ・リクオ、ギター・渡辺裕太、サックス・池村真理野とともにこの言葉を体現していく。『イエスタデイ・ワンス・モア』ではルーパー(1音ずつ録音/再生して音を重ねていくもの)を使って即興でメロディを作って演奏し、観客は手拍子で参加。まさに会場全体でのセッションであり、あたたかいグルーブが生み出された。

ちなみにこの衣装と、前半の黒いレースの衣装は本人私物だそう。ありのままの自分の姿を表現するために着飾ることはしない。これはアイドルのライブではなく歌手による音楽ライブなのだ。

途中アルバム収録曲以外に『LOVEマシーン』(モーニング娘。)と『さよならの向こう側』(山口百恵)を披露。

『LOVEマシーン』は芸能界、歌手に憧れたキッカケがモーニング娘。だったこと、『さよならの向こう側』は山口百恵の楽曲を聴いて衝撃を受けて歌謡曲の世界に魅了されたことを挙げ、自己紹介の意味も兼ねて披露すると、会場は大盛り上がり。

コンサートもいよいよ終盤。再び、城南海が登場し、『時の流れに身をまかせ』 (鹿児島弁ver)を2人で美しいハーモニーを奏でながら披露すると、会場は一気に鹿児島ムード満載に。

城について「悩みの種は違うが、悩むタイミングがいつも一緒で、歌手仲間としてもアラサー女子仲間としても一緒にいてくれてよかった」と話す。そんな隋一の友人は「10周年おめでとう」と祝福の言葉を残し、ステージを後に。

そして、再び『コーヒー・ルンバ』になると、靴をタップシューズに履き替えてタップダンスを披露。このタップダンスが最後にあるため、緊張がずっとほぐれないと話していたが、見事、踊り切り、タップ音でミュージシャンの一人として楽曲に参加して、コンサート後半の幕を閉じた。

やまないアンコールの声にこたえて、ここで新曲『My Story』のMVが初公開。続いて本人が再登場し、フリ付きで『My Story』の歌唱を披露。最後は、もう一度『L-O-V-E』を観客全員とともにフリ付きで披露し、大盛況のうちワンマンライブの幕を閉じた。

 

新曲『My Story』は人生の転機を迎える人たちの背中を押してくれるような応援ソング。西田にとってもデビュー10周年の今年は転機の年。「今までは色々なところに行った10年。これからは1本軸を置いてまっすぐ進んでいきたい」と話すように、着飾らず等身大の自分で表現する道を選んだ。

今回のライブはまさにそんな門出にふさわしく、西田あいの”いま”が全て詰まったものとなった。

 

新たなフィールドに飛び出していく西田あいの背中を押すのは我々含むファン達の役目だろう。

 

「アイランド・ソングス~私の好きな 愛の唄~」リリース記念パーティ@duo MUSIC EXCHANGE セットリスト

M1.『L-O-V-E』

M2.『黄昏のビギン』

M3.『ルージュの伝言』

M4.『神様の宝石でできた島』

M5.『買い物ブギ』

M6.『ゆれて遠花火』

M7.『雨おんな』

M8.『ひとりにさせないで』

M9.『最後の頁』

M10.『薩摩めぐり』

M11.『コーヒー・ルンバ』

M12.『真夏の出来事』

M13.『港が見える丘』

M14.『イエスタデイ・ワンス・モア』

M15.『LOVEマシーン』

M16.『さよならの向こう側』

M17.『時の流れに身をまかせ』

M18.『コーヒー・ルンバ』

M19.『My Story』

M20.『L-O-V-E』

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