クラウンミュージック所属歌手が一堂に会して演歌フェス開催 鳥羽一郎「一生思い出に残るステージに」

2020.10.26

10月24日、クラウンミュージック所属の歌手が一堂に集い、東京・浅草公会堂で「クラウンミュージック演歌フェスティバル」を開催した。

出演したのは、同事務所の中心的存在で8月に新作『戻れないんだよ』をリリースした鳥羽一郎、『おけさ恋歌』をカップリングを変えて9月にリニューアルリリースしたばかりの瀬口侑希、及川眠子が初めて作詞で参加した『満ち潮』が好調の川野夏美、10月にリリースしたカップリング違いの新装盤『嫁入り峠』で活動を再開した津吹みゆ、より硬派で骨太になった4枚目のシングル『いのちの花』の発売を11月に控える一条貫太、北島三郎プロデュース、北海道ゆかりの作家の書下ろし、そして歌の舞台も北海道と、北海道ずくしの最新作『海峡わかれ宿』で勝負をかける、自身も北海道出身の島あきのの6人。

 

公演前の囲み取材では、おのおの久しぶりの観客を入れてのステージに、「久しぶりで声が出るか心配でしたが、リハーサルをやった限り大丈夫そうなので頑張ってやります」とユーモアを交えて答えた鳥羽を皮切りに、「こういう大きな会場で歌わせていただくのは半年ぶりくらいです。今日はお客様がいらっしゃっるので、いつも以上に自分の心にも燃えるものがあります」(瀬口)、「マスクの下の顔が笑顔になってくださるように精一杯、心をこめて歌います」(川野)、「お客様の前で歌えるのはとてもうれしい、一生懸命歌います」()など、それぞれが決意を語った。

 

また、コロナ禍のステイホーム期間中の過ごし方を聞かれると「何か新しいことをやりくて、ユーチューブを始めました」と話す津吹に負けずと鳥羽も、「ひたすら日焼けしてました。自宅の庭ですっぽんぽんで。でも医者からは免疫力が落ちるからやめとほうがいいって忠告されました」と笑わせた。さらに「昔買った本がたくさん出てきたんで、ほとんど読み直した」と読書にはまったことも告白していた。

公演は6人による『三百六十五歩のマーチ』で幕開け。前半は「クラウン名曲メドレー」と銘打ってオールドファンには懐かしいクラウンのヒット曲をメドレーで披露、デュエットコーナーでは『さそり座の女』を津吹、『風雪ながれ旅』を鳥羽一条、『命くれない』を川野瀬口がそれぞれ熱唱、大きな拍手をもらっていた。

後半は「オリジナル・新曲コーナー」でスタート。各々が最新曲を含む持ち歌2曲と楽しいトークでファンを魅了した。エンディングは鳥羽のヒット曲『兄弟船』を6人全員で歌唱。この日会場に来れたファンは、コロナの影響で会場のキャパシティの半分の500人だったが、それでも会場は大いに盛り上がった。公演前に「やっぱり歌い手の我々は、お客さんがいて、声援に乗せられて歌える」とライブの重要性を語っていた鳥羽は、ステージで「生の歌を皆さんの前で披露できることは歌い手として幸せを感じます。今日は一生思い出に残るステージになりました」と感激の面持ちで挨拶。囲み取材時に事務所の大先輩である鳥羽について聞かれ「本当に心が温かい方で尊敬している」と評していた一条の言葉どおり、何気ないひと言ではあるが、鳥羽の人柄が現れた温かい言葉はきっとファンの心にとどいたに違いない。

初めてクラウンミュージック専属の歌手6人全員でコンサートを行った今回。少しずつではあるがエンタメ界も活動を再開しつつある。一刻も早くマスクをとって、大きな声援がアーティストに届く日がくることを祈らずにはいられない。

「クラウンミュージック演歌フェスティバル」セットリスト

M1 「三百六十五歩のマーチ」(全員)
<クラウン名曲コーナー>
M2 「星のフラメンコ」(一条貫太)
M3 「なごり雪」(津吹みゆ)
M4 「涙を抱いた渡り鳥」(島あきの)
M5 「神田川」(川野夏美)
M6 「昔の名前で出ています」(瀬口侑希)
M7 「骨まで愛して」(鳥羽一郎)
M8 「ラブユー東京」(川野夏美・瀬口侑希・津吹みゆ・島あきの)
M9 「さそり座の女」(津吹みゆ・島あきの)
M10 「風雪ながれ旅」(鳥羽一郎・一条貫太)
M11 「命くれない」(川野夏美・瀬口侑希)
M12 「まつり」(全員)
<オリジナル・新曲コーナー>
M13 「ハマナス海峡(島あきの)
M14 「海峡わかれ宿」(島あきの)
M15 「北海の篝火」(一条貫太)
M16 「いのちの花」(一条貫太)
M17 「らっせら吹雪」(津吹みゆ)
M18 「嫁入り峠」(津吹みゆ)
M19 「津軽の春」(瀬口侑希)
M20 「おけさ恋歌」(瀬口侑希)
M21 「非別」(川野夏美)
M22 「満ち潮」(川野夏美)
M23 「男の港」(鳥羽一郎)
M24 「戻れないんだよ」(鳥羽一郎)
M25 「兄弟船」(全員)

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