神野美伽 コットンクラブにてASA-CHANGとのコラボライブ開催 全13曲、魂と共に声を響かす

2020.11.5

歌手・神野美伽が11月4日、東京・丸の内のライブレストラン「コットンクラブ」で、パーカッショニストのASA-CHANGとコラボしたライブを行った。近年は、アメリカ・テキサス州オースティンでの音楽イベント「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)」や、国内の野外フェス「ARABAKI ROCK FEST.」「オハラブレイク」に出演するなど、ジャンルの垣根を超え、演歌にとどまらない活躍を見せている神野。コットンクラブには昨年9月に引き続き2回目の登場となった。

 

本来はこの秋、同会場を含む東名阪3都市でライブハウスツアーを予定していたが、コロナ禍により中止に。依然として東京で感染者が減らない中、今日の開催も危ぶまれたが、入場客を半数にしぼり、感染防止対策に万全を期して開催にこぎつけた。

神野はオープニングで客席に投げキッスをしながら登場。久々の聴衆との再会を喜びながら、「皆さんそれぞれ、いろんな思いを持って今日この場所に集ってくださったことに、心から感謝しています。できることなら皆さんお一人お一人にハグをしたいほどです(笑)」と挨拶。
今回のライブは、ASA-CHANG(パーカッション、ドラムス)、ハタヤテツヤ(ピアノ)、田中邦和(サックス)というミュージシャンを迎え、『カモナマイハウス』をはじめ、『君恋し』を大胆なスカアレンジで、演歌の名曲から『舟唄』、『暗いはしけ』『難船』といった重厚なファド、『星屑の街』『私の青空』『色彩のブルース』『SWEET MEMORIES』『愛の讃歌』『たよりにしてまっせ』など、幅広いジャンルから全13曲を披露した。

9月に発売した新曲『泣き上手』も、しっとりとピアノ伴奏にのせて披露。同曲は大人の恋心を歌ったバラードで、作詞・松井五郎、作曲・都志見隆という豪華作家陣を迎えての作品。「泣くのは上手さ 泣くのは平気さ」という何度も繰り返す歌詞が印象的な、哀愁と温かみにあふれたラブバラードだ。松井五郎といえば安全地帯やBOOWY、郷ひろみ、田原俊彦など、そして都志見孝も、松井との共作楽曲に加え中森明菜やTOKIOなど、名だたるアーティストたちのヒット曲を多数生んできたゴールデン・コンビの二人。

今年3月には、頸椎化膿性脊椎炎で首にメスを入れる大手術を受け、やむなく活動休止。さらに追い打ちをかけるようにコロナ禍でライブが開催できなくなった神野。しばらくは茫然として気力もなかったが、知人から「自分の歌を聴いてみたら?」とアドバイスされ、あらためて自分の歌を聴いた時に、歌う気力が湧いてきたという。
自分自身の声に、癒やされるなんて経験は初めてでした。私もYouTubeで歌を配信していますが、やっぱり生のライブで、魂と共に、声を響かせたい」と、歌への思いをあらたにしたそうで、手術からの完全復活を遂げたといえそうだ。

ラストは笠置シヅ子の「ヘイヘイブギー」。この歌が発表された戦後の日本と、現在のコロナ禍の日本に通じるものがあるとし、「皆さんに元気を与えたい」と思いを込め、賑やかに締めくくった。
ストップしたままのもの、なくしてしまったものも多いけれど、新しく発見したこと、新しく始まっていることもあります。だから決して諦めず、立ち尽くさないように、この状況を乗り切っていきます。今日の私の歌で何かを感じてくださって、明日からまた前向きな気持ちで過ごしてもらえたらいいなと思います」と感謝を述べた。

 

(提供:キングレコード)

関連キーワード