大沢桃子 ゲストに走裕介を迎えて忘年ディナーショー開催 手作りのドレスも披露

2020.12.16

演歌系シンガーソングライターの大沢桃子が8日、浅草ビューホテル 飛翔の間にて「エレキDE演歌 どんどはれ 忘年ディナーショー」と銘打ったディナーショーを開催した。

 

選ばれたファンによる生オケコーナーや大沢桃子の歌唱コーナー、さらにゲストの走裕介とのデュエットなど、みどころたっぷりだったこのショーの様子をお届けする。

 

毎度おなじみ風呂わく三の進行のもとショーはスタート。
第一部は生オケコーナー。今年発売した『どんどはれ』の購入特典として大沢と同じようにスーパーピンクパンサーの演奏のもとステージで歌唱できるというもの。応募212名の中かから選ばれた11名の「最優秀歌唱者」が『どんどはれ』とカップリング曲『神戸しのび恋』を披露した。

男女問わず、遠くは岡山県や山口県など各地から駆け付けた熱烈なファン達がそれぞれ練習の成果を披露した。
そんな様子を舞台袖で終始笑顔でリズムに合わせて手をたたく大沢。
生オケコーナー終了後、大沢は「本当に感謝です。改めて、みなさんが練習して、今日こうして歌声を聴かせて下さり、いい曲だな~と思いました(笑)。背中を押してもらったような気持ちです」とコメント。自身20枚目の楽曲『どんどはれ』(c/w『神戸しのび恋』)の魅力も再確認できたようだ。

 

その後、「最優秀歌唱者」達に賞状が贈られた後、ディナータイム。

ディナータイム中は両サイドのスクリーンにてYouTubeにて隔週土曜に公開している「大沢桃子チャンネル」が投影される。
これもコロナ対策の一環で、食事中に会話を極力避けてもらうためのものだ。実は会場に並べられたテーブルも通常円卓で複数人が料理を囲むところ、全て前向きの長テーブルに2名ずつ横並びで着席するかたちがとられた。このように検温、消毒以外にも感染症対策を徹底して今回のショーは行われた。

 

そして、いよいよお待ちかねのショータイムのスタートだ。
会場が暗転し、スーパーピンクパンサーによる演奏が始まる。
そこに鮮やかな着物に身を包んだ大沢が登場した。

エレキの唸りと共に『竹田の子守唄』、そして大沢が歌手デビュー前に師事しており今でも師匠と仰ぐ「エレキの神様」こと寺内タケシの民謡シリーズより『ノーエ節』『ソーラン節』『花笠音頭』を続けて披露した。

どこかの会社の研修会に来たみたいですね(笑)

と昨年開催した同ステージでのディナーショーと違う景色を揶揄して笑いを誘う。
昨今の状況下で会場に駆けつけてくれたファン達に感謝を述べつつ、続いて自身の楽曲を披露していく。

普段は「桃ちゃーん!」の掛け声が入る『ハマギクの花』も感染対策のため、大きく手を掲げることでエールの代わりを担う。
続けて、上京したての19歳の時に故郷を思いながら書いた詞に「なかむら椿」の名義で曲をつけたデビュー3年目の自身作詞作曲の楽曲『南部恋唄』、2019年に近くて遠い故郷について綴った『懐郷』を披露。昨今の状況に重ね合わせながら、自身の故郷・岩手県大船渡市に想いを馳せた。

そして、今年緊急事態宣言まっただ中の5月20日にリリースした通算20枚目のシングル『どんどはれ』を披露し、一旦舞台を後にした。
この楽曲はオリコン演歌・歌謡ランキングで初登場2位を獲得するなど好評を博している。「どんどはれ」とは、岩手県遠野地方の言葉で、昔話を語る際に最後に使う「めでたし、めでたし」の意味。「♪思い出してね私のことを」という歌詞には「皆さんにひとりじゃないよって思っていただきたい。寂しい、辛い時はよかったら私のことを思い出してくださいね」という思いが込められている。

大沢が衣装を着替えている間はスーパーピンクパンサーが時期に合わせてクリスマスソングを演奏し、ステージに華を添える。

着替えを終えて、スパンコールの輝きが美しいドレスに身を包んで再び登場した大沢。今年9月に放送された朝の情報番組『グッとラック!』(TBS系)でMCの立川志らくが大絶賛したことでも話題になった『恋する銀座』を披露。本人に会ったことがなかったという大沢は先日、立川志らく主催の落語会に手紙と岩手の定番お土産「かもめの玉子」を持って御礼を伝えにいったという小話も。

ここでサプライズゲストの登場。歌手仲間の走裕介が駆け付けたのだ。登場するなり、ちょうどこの日の前日に47歳の誕生日を迎えた走に大沢から岩手県・葛巻町の名産・くずまきワインをプレゼント。

実は、この2人が作詞作曲したデュエット楽曲があるということが明かされた。以前、名古屋でディナーショーで共演した際に来場者に喜んでもらうべく、大沢が作詞、走が作曲したのだそう。そんなまだ音源化もされていない貴重な楽曲『二人で乾杯』をデュエットで披露した。

その後、走は最新曲『流氷列車』を披露し、ステージを後にした。

ショーはいよいよ終盤。
新たな衣装は紫をベースにところどころ花柄があしらわれたドレスで登場。なんと、このドレスは大沢の自作だそう。なかなかキャンペーンやコンサートが開催できず家にいる時間が増えた中で作ったそうだが、とても素人が作ったとは思えない美しい仕立てに、大沢の器用さ多才さが窺える。そんな衣装に身を包んで『イギリス海岸』を披露。

その後、『神戸しのび恋』、葛巻高原の風に吹かれながらかいた楽曲『風の丘』をコンサートバージョンで、最後はキラキラした女心を描いた『夢ごよみ』を披露してショーの幕を閉じた。

 

終始、笑顔でもはや親族と呼ぶファン達のまえで歌える喜びを噛みしめるように一曲一曲丁寧に歌い上げた大沢桃子。
彼女の踊りの師匠・浅香光代氏はこのショーの数日後に逝去した。
大沢の名づけ親でもある師匠にこの晴れ姿をみせたかったに違いない。しかし、彼女にはこんな時期にも晴れ舞台をみるために全国各地から駆け付けてくれる大勢のファン、いや、親族がいる。

 

なにより、立川志らく師匠のエピソードトークの際に話してた通り、誰がどこでみているか分からないのだ。
そう、”誰が”、”どこから”みているか分からないのだ。

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