吉永加世子ニューイヤーライブ 豪華ゲスト出演の数々にサプライズ演出と、にぎやかに開催!

2021.1.15

2020年に、吉幾三プロデュースの新曲『燃えつきて』、実兄・ゆうたろうとのデュエット曲『明日にワインを』の両A面シングルをリリースして話題の吉永加世子が、1月9日、東京・六本木のライブハウス「バードランド」で、新年のスタートを飾るニューイヤーライブを開催。なかなか収まりを見せないコロナ禍でのライブとあって、客席もごく少数に限り、消毒はもちろん、ステージと客席の間、客席同士の間にアクリル板を立てるなど、厳重なコロナ対策を行った上でのステージとなった。またこの日は、なかなかライブに足を運べないファンのために、生配信も行われた。

ライブ冒頭、ステージ上にするするとスクリーンが下ろされ、吉永の師匠・吉幾三、弟弟子で、昨年の暮れ「レコード大賞最優秀新人賞」に輝いた真田ナオキ、そして吉永が映し出される。事前収録されたビデオが流され、ファンへの新年のあいさつと共に今年の抱負が語られた。吉から励ましの言葉をかけられて決意を新たにした様子の吉永と真田は、今年のさらなる飛躍をファンに誓った。

そしていよいよニューイヤーライブがスタート。この日のライブのテーマは「和との共演」。
ステージ上には三味線の矢吹和之と朝倉盛企が登場し、ふたりが奏でる津軽三味線で幕開け。そして軽快に響く津軽三味線の演奏を引き継いで登場した吉永が1曲目に披露したのが、『Tokyo 見返り美人』。1986年に阿木耀子、宇崎竜童のヒットコンビが研ナオコに書き下ろしたアップテンポなロック歌謡。吉永の2021年初ステージは、彼女らしい元気いっぱいな曲で始まった。

皆さん、明けましておめでとうございます。今日は配信でご覧いただいている方もたくさんいらっしゃると思います。“手を振るからね”って言ってくださるファンの方も全国にいらっしゃって、本当にうれしく思っています。新春ライブ、どうぞ楽しんでいってください」とファンへの感謝の言葉を述べた後、2曲目、3曲目はメドレーで。ファンからのリクエストで、昨年10月に亡くなった歌謡界の巨匠・筒美京平さんの代表曲のひとつ、岩崎宏美の『ロマンス』、続いて、もう一度聴きたいというファンの声が最も多かったという杏里の『オリビアを聴きながら』を披露した。

4曲目はファン待望の『燃えつきて』。配信で楽しんでいるファンからの「楽しく見ています!」「久々のライブ、楽しんで」などタブレット上での様々な声援を受けて、情熱的な振り付けとともに迫力満点に歌い上げた。

ここでステージに登場したのは、青森県民謡グランプリで第49代の青森県民謡王座を獲得するなど、数々の民謡大会での受賞歴を誇る民謡歌手の福士あきみ。黒の着物にシルバーの飾りが付いたブーツ姿の福士が、吉永とどんな曲を披露してくれるのか楽しみに待っていると、ふたりで歌ったのはなんと、渡辺美里の大ヒット曲『My Rvolution』

曲の冒頭、アカペラで歌い出した吉永が感極まって涙を流すハプニングもあったが、ふたりのよく伸びる声で、会場の、そして配信カメラの向こうのファンに“コロナに負けず、元気よ届け”とばかりに熱唱した。

続いて、三味線の二人も加わって、かつて福士が民謡の各賞を総なめにした『南部俵積み唄』を、バックバンドのK.Y-BANDのアレンジで披露。ドラムの激しいリズムにエレキギターと三味線や横笛の“和テイスト”が心地よくからみ、思わず体が動き出す。

今日は加世子さんのライブに津軽三味線のふたりとともにお招きいただきました。加世子さんとは、何年か前の西尾夕紀さんの忘年会でご紹介いただいて、それ以来、公私共にお世話になっています。今日は、加世子さんから何かやりたいことがあればどうぞって言っていただいたので、せっかくならバンドの皆さんとコラボして民謡をやりたいと思って、今日のステージが実現しました」と挨拶した福士。いつもとは違う新しいアレンジの『南部俵積み唄』を満喫したようだった。

 

そのまま次の曲へ――と思いきや、ここでサプライズ!当日、誕生日を迎えた吉永のために、ゲストがケーキと一緒に登壇。

お誕生日おめでとう!やっと同じ年になれたね」と挨拶した演歌歌手の西尾夕紀と青森放送でOA中のラジオ番組『松永ひとみと吉永加世子の今夜も「永」ばなし』で共演しているパーソナリティの松永ひとみがお祝いに駆け付けた。さらに、スクリーンに吉永の父親と母親が映し出され、「頑張れとしか言いようがないです。とにかく頑張って」と誕生日を迎えた吉永を激励した。

ライブ後半は、吉永のオリジナル曲を中心に展開。まずは「この曲はカラオケには入っていないんですが、今もたくさんの方がYouTubeなど歌ってくださっています。今年もいっぱい歌ってください」と紹介した、『燃えつきて』のカップリング曲『すべてがパリ』。赤のロングドレスで妖艶に歌い上げた。

続いて兄・ゆうたろうとのデュエット曲『明日にワインを』を、この日は、歌手でモノマネ芸人としても人気の栗田けんじが、ゆうたろうに代わって熱唱。栗田のパートでは得意の山本譲二や森進一などのモノマネを入れて、楽しませてくれた。オリジナル曲の最後は、「吉先生のステージに出演した時なども、いつも歌ってきた」というバラード曲、『永遠に愛して』をしっとりと女らしい表現で聴かせてくれた。

ライブの最後は、先日2月から放送が始まる2021年度の大河ドラマ『青天を衝け』で、徳川家慶を演じることが発表され話題の吉幾三の名曲、『酔歌(ソーラン節入り)』。衣装を変えてスーツ姿で現れた矢吹と朝倉の三味線も参加した。ロックテイストで盛り上がる曲の中盤、エレキ音の中に津軽三味線がいいアクセントになって聴いていると自然に心が踊る。途中に挟まるソーラン節の「どっこいしょ」の掛け声に思わず一緒に歌い出したくなるほどだ。「2021年、皆様にとって少しでも笑顔が増える年になりますように。そんな祝い酒を」と曲中での“口上”も入って、新年を飾るライブにふさわしいエンディングだった。

 

アンコールは、福士もコーラスで参加して、この日のテーマ通り、和のテイストの『燃えつきて』を披露。ファンの皆に少しでも元気になってもらおうという吉永の心意気が伝わる全11曲だった。

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