瀬口侑希が2年半ぶりに東京でコンサート 「やはり皆さんの前で歌うのが一番」

2021.9.28

歌手の瀬口侑希が2021年9月26日、東京・北区の北とぴあ つつじホールで「瀬口侑希コンサート2021~希望の明日へ~」を開催した。

2021年8月には歌手の大川栄策が作曲を手がけた新曲『片恋しぐれ』を発売し、オリコン演歌・歌謡シングルランキング(9月6日付)で初登場2位を獲得した瀬口。同曲では、別れた人を偲んでひとり酒場で盃を重ねる女性の心情を見事に歌い上げている。

今回のコンサートは新型コロナウイルス感染症対策を万全にして開催され、ファン200名がペンライトを片手に来場した。東京では2年半ぶりとなる同コンサートには、石原裕次郎『わが人生に悔いなし』など多数のヒット曲を手がける作曲家の若草恵(ピアノ)、ミュージシャンの西村真吾(キーボード)がゲスト出演。

イベントの中止が惜しくも相次いでいた中で、瀬口が満を持して臨んだ同コンサート。オープニングでは『おけさ恋歌』を披露、トキをあしらった着物をまとって登場した瀬口は「2年半振り、この日を夢見た東京でのコンサート、今日を迎えられて感謝しています。皆様といい時間を過ごしたいと思います」と挨拶。『津軽の春』、そして『雪舞い岬』から『須磨の雨』『海峡』『放浪記』へと続くメドレーを情味豊かに歌唱した。

続く『千年の恋歌』では、同じ事務所所属の後輩演歌歌手、六本木ヒロシが女形の姿で登場し、舞踊を披露。事前に出演の告知がされていなかったため、ファンからは拍手が上がった。歌い終わると、若草恵西村真吾、コーラスのナオが登場。若草は「みなさんずっと瀬口さんのコンサートを待っていたのでしょうね。お越しくださりありがとうございます」と挨拶。若草が着用していた瀬口のグッズのマスクについて触れられると「すごく良いマスクなので、みなさんも買ってみてください」と明るく答え、会場を盛り上げた。

豪華なバックバンドを従えながら、瀬口は童謡の『月の砂漠』石川さゆりの『風の盆恋歌』、2016年に発売したヒット曲『八尾しぐれ』、井上陽水の『少年時代』を次々と披露。

瀬口が衣装を着替えている間、女形の姿をした六本木が再び壇上に登場、「六本木ヒロシと申します。男ですよ!(笑)今日は1日、みなさんと楽しく過ごさせていただきたいと思います」と明るく挨拶。若草、西村、ナオの紹介をしながら軽妙なトークを連発し、会場は陽気な雰囲気に包まれた。

続いて赤い艶美なドレスに着替えて登場した瀬口は、コンサートで折に触れて挑戦しているという洋楽メドレーを披露。ザ・カスケーズ『悲しき雨音』カーペンターズ『スーパースター』ダスティ・スプリングフィールド『この胸のときめきを』を歌い上げた。

後半では、映画「君の名は」で話題となった、真知子巻きをした女性に扮した瀬口が登場。六本木との小芝居を披露し、映画主題歌である織井茂子『君の名は』を歌唱した。小芝居では六本木が予定と異なる財布を小道具として使用するハプニングも。瀬口は「小芝居の途中はアドリブでした」と明かし、観客の反応が良かったことから安堵した様子を見せていた。その後、水原弘『黄昏のビギン』『イビョル』岸洋子『夜明けの歌』を優雅に歌唱した。

続いて、この日MCとして会場を盛り上げていた六本木が歌手としてステージに登場、自身の楽曲『何があってもあきらめない』矢吹健のカバー『あなたのブルース』、自身の『親不孝』の3曲を歌唱した。

終盤で水色の着物に着替えて登場した瀬口は、『不如帰』『冬の恋歌』、最新シングルの『片恋しぐれ』を歌い切り、デビュー曲『ねぶた』で賑やかにコンサートの最後を締めくくり、終始笑顔に溢れたコンサートとなった。

公演終了後の取材で六本木との共演の経緯を聞かれた瀬口は「六本木さんには女形をお願いして、小芝居も無茶振りでしたがお願いしました。『本番でスベるのだけは嫌だね』とリハーサルでは話していました。先生方も協力してくださり、『ヒロシです』を挟んだらいいんじゃない、といった助言をいただきました」と話した。

『片恋しぐれ』で大川栄策とのコラボレーションが実現した経緯について「巨匠と仰がれる大川さんとは、レコード会社が違うこともあり共演はなかなかありませんでした。これまでに大川さんが女性アーティストに楽曲を提供されたことはなかったそうです。ディレクターさんに相談したところ、コロナ禍だから新しいことに挑戦しようということで実現しました。」と明かした。

小芝居で異なった財布の小道具を使ってしまったことについて六本木は「全部計算でやらせていただきました」と笑いを誘い、「今日は瀬口さんに私を手取り足取りご指導くださいました。ありがとうございました」と続けた。瀬口が「面白かったです。ありがとうございます」と話すと「また雇ってください。1人分のギャラで3人分(女形、司会、歌)できますので」と息のあった掛け合いを見せ、再び笑いを誘っていた。

瀬口はファンに向けて「今日は一つの区切りになったように思えますが、まだまだこういう状況は続きます。オンラインでも発信できるようになり、ファンと会える機会が2倍になったと前向きに捉えることもできますが、やはり皆さんの前で歌うのが一番だと改めて思いました。またファンの方々が安心できるようなコンサートを開催したいと思っています。応援よろしくお願いいたします」と語った。

次のステージとして、9月30日(木)には神奈川・大和のやまと芸術文化ホール シリウス・メインホールで開催される「大和歌まつり」に出演する瀬口。今後の活躍に注目したい!

<あわせて読みたい>
新譜!にっぽんのうた~ノーカット編~瀬口侑希『片恋しぐれ』 ※本人コメント動画

セットリスト

M1 おけさ恋歌
M2 津軽の春
M3 雪舞い岬
須磨の雨
海峡
放浪記
M4 千年の恋歌
M5 月の砂漠(童謡)
M6 風の盆恋歌(石川さゆり)
M7 八尾しぐれ
M8 少年時代(井上陽水)
M9 悲しき雨音(ザ・カスケーズ)
M10 スーパースター(カーペンターズ)
M11 この胸のときめきを(ダスティ・スプリングフィールド)
M12 君の名は(織井茂子)
M13 黄昏のビギン(水原弘)
M14 イビョル
M15 夜明けのうた(岸洋子)

六本木ヒロシ
M16 何があってもあきらめない
M17 あなたのブルース
M18 親不孝

M19 不如帰
M20 冬の恋歌
M21 片恋しぐれ
M22 ねぶた

瀬口侑希『片恋しぐれ』

発売中

品番:CRCN-8423
価格:¥1,350

【収録曲】

1.片恋しぐれ
2.音更の雪
3.片恋しぐれ(オリジナル・カラオケ)
4.音更の雪(オリジナル・カラオケ)
5.片恋しぐれ(一般用カラオケ・半音下げ)
6.音更の雪(一般用カラオケ・半音下げ)

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