石川さゆり 初上陸の石垣島で圧巻のステージ! ツアー完走まで残り3公演!
歌手の石川さゆりが10月31日、沖縄・石垣市民会館大ホールにて「石川さゆり プレミアム・アコースティック・ライブ」を開催した。
開演を知らせるブザーとともに、バンドメンバーに続き真っ黒なドレスに身を纏った石川が登場すると、会場からは大きな拍手が起きた。石垣島にずっと来てみたかったと語った石川は、マスクをつけた観客で埋まる客席を見渡し、「いつもは“さゆちゃーん、綺麗だよー”という歓声が聞こえてくるのだけど…」とファンからの歓声を真似ると、会場からは笑いが起き、一気に空気感が温まった。「まずはご挨拶にこの歌です。『ウイスキーが、お好きでしょ』」を合図に、バンドメンバーのメロウな演奏で前半が幕開けした。まるで行きつけのバーで美味しいお酒を飲んでいるかのような居心地の良さが会場中に広がり、続いて披露されたのは『能登半島』。前曲とは打って変わって力強い歌声が響き渡った。
前半では、石垣島出身のBEGINから提供された『昔美しゃ 今美しゃ』、新曲『獨(ひと)り酒』を含む全8曲を披露した。
今回のアコースティックライブでは、ピアノ・ベース・サックス(横笛)、ギター(三線)の4ピースで編成。A、Bの2チームのバンドで全国を回っており、今回石垣島のステージに立つチームを“おいちゃんバンド”と紹介。バンドメンバーの息の合ったズッコケ芸が炸裂し、「おいちゃんではなく、キャリア組です」とチームの仲の良さが垣間見える場面も。
感染対策のために20分設けられた換気・休憩時間では、「平成19年度第62回文化庁芸術祭賞大衆芸能部門大賞」を受賞したステージ「歌芝居〜飢餓海峡〜」を舞台スクリーンにて上映。ほんの数分前まで目の前で歌を披露していた石川が、スクリーンの中でお芝居をする姿に、多くの観客が釘付けになった。
前半の洋服・ポニーテールから一変し、後半は青と白を基調とした着物に緑の帯、まとめ髪という姿で登場した石川は「せっかくなので、沖縄の紅型染めの着物にしました」と着物を紹介すると、客席からは大きな拍手が起きた。
例えるなら、前半はジャズ歌手のコンサートから、後半は演歌歌手のコンサートというように、一気に雰囲気が変わって後半がスタート。『居酒屋「花いちもんめ」』では、女性が恋に落ちるがうまくいかずに流されるせりふ語りに、まるで映画を見ているかのようなストーリーにのめり込む感覚を覚えさせた。
観客とのコール&レスポンスが恒例の『男の祭り酒』『恋しゅうて』では、感染対策ゆえ声を出せない観客に代わり、舞台監督が舞台裏からエール。観客は声は出せずとも手拍子や手を振るなどして、石川との掛け合いに応えていた。
会場の熱が冷めぬうちに、沖縄では見られない雪をと、代表曲の『津軽海峡・冬景色 一期一会ver.』『天城越え』を披露。石川の優しく、切なく、力強い歌声が最後まで響き続けたプレミアム・アコースティック・ライブは全16曲をもって終了した。
来年でデビュー50周年を迎える石川さゆり。最南端の劇場で、人々に感動を届けた石川の次なる目的地は2日後の沖縄市民会館、そして奈良、青森へと続く。石川の「躍動」はまだまだ続く。
<写真・文> Chika Iwakura
セットリスト
M1 ウイスキーが、お好きでしょ
M2 能登半島
M3 転がる石
M4 夕焼けだんだん
M5 人間模様
M6 昔美しゃ 今美しゃ
M7 獨(ひと)り酒
M8 なでしこで、候う
<映像:歌芝居〜飢餓海峡〜>
M9 浜唄
M10 波止場しぐれ
M11 居酒屋「花いちもんめ」
M12 惚れたが悪いか
M13 男の祭り酒
M14 恋しゅうて
M15 津軽海峡・冬景色 一期一会ver.
M16 天城越え
石川さゆり プレミアム・アコースティック・ライブ
2021年11月3日(水・祝)沖縄・沖縄市民会館
2021年11月21日(日)奈良・なら100年会館
2021年11月23日(火・祝)青森・リンクステーションホール青森
お問い合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200-888
【MV】 石川さゆり『 獨(ひと)り酒』
石川さゆり『 獨(ひと)り酒』
発売中
品番:TECA-21040
価格:¥1,350
【収録曲】
1.獨(ひと)り酒(作詞:喜多條 忠・Kinuyo/作曲:浜 圭介/編曲:坂本昌之)
2.聖夜(作詞:山上路夫/作曲・編曲:羽毛田丈史)
3.獨(ひと)り酒(オリジナル・カラオケ)
4.聖夜(オリジナル・カラオケ)