【岩佐美咲 人気の理由】AKB48のアイドルから転身した演歌歌手の魅力に迫る

2021.11.22

若手歌手が新たな風を吹かせている演歌界では、異色の経歴の持ち主も増えています。アイドルグループ・AKB48を卒業し、演歌歌手として歩んでいる岩佐美咲もそんな歌手の1人。2021年は岩佐にとって、ソロデビューしてから10年という節目にあたります。10月6日には総合プロデューサー・秋元康氏による作詞書き下ろしの新曲『アキラ』も発売し、ますます輝き続ける岩佐。今回は、演歌歌手・岩佐美咲の経歴や魅力について迫ります。

AKB48としての活躍

もともとはAKB48のアイドルだった岩佐。芸能界に入った経緯と、アイドル時代の活躍を振り返ります。

歌手に憧れた幼少期

岩佐は小学校低学年まで気が強くやんちゃな性格で、その後も児童会長を務めたり中学校の入学式で新入生代表の挨拶を担当したりと人前に出ることが好きでした。物心がついたころから歌手に憧れており、幼稚園のころには近所の人を集めてリサイタルを開いたこともあったといいます。
当時好きだったのは、モーニング娘。や浜崎あゆみ。しかし、アイドルになりたいと考えていたわけではなく、小学校1年生のころからダンスを習っていたこともあり、歌って踊れる人になりたいと思っていたそうです。

オーディションに合格して芸能界に

中学生のとき、たまたま雑誌でAKB48のオーディションを知ります。広告に書いてあった「劇場で毎日歌って踊る、夢のショーケース」という文言にひかれ、歌手・女優・声優・モデルといろんな夢を持った子が入っていることを知り、オーディションへの挑戦を決意。2008年の「AKB48第四回研究生(7期生)オーディション」に見事合格し、研究生としてハードな日々を送りました。なお、岩佐の公式ニックネームは「わさみん」で、正式メンバー昇格後の同期には菊地あやか、小森美果、佐藤すみれ、鈴木まりや、前田亜美、松井咲子らがいます。

「∞・Infinity」「渡り廊下走り隊7」に参加

その後、ニューヨークで開催されたAKB48初の日本国外単独コンサートに研究生として参加。さらに初舞台としてAKB歌劇団「∞・Infinity」にも出演しました。2010年にはチームAメンバーに正式昇格しますが、昇格発表からチームAの初回公演まで1年ほどかかったことで研究生時代より暇になったため、「何かしないといけないが何をして良いのか分からない」と苦悩する日々を過ごしたといいます。

それでも、チームIMAGINE特別公演『らめらめ』では小原春香、仁藤萌乃とともに舞台初主演を務め、多田愛佳、仲川遥香、渡辺麻友、平嶋夏海、菊地あやか、小森美果らとともにラジオ番組『渡り廊下走り隊7』発のユニット「渡り廊下走り隊7」に参加するなど活動の幅を広げていきました。

「AKB48 東京秋祭り」カラオケ大会が転機に!

そんな岩佐に転機が訪れたのは、2010年10月に開催された「AKB48 東京秋祭り」でのカラオケ大会でした。1人で歌う機会がほぼなかった岩佐はこのチャンスを活かすべく、祖父母の影響で子どものころから親しんでいた演歌を選択。ほかのメンバーがポップスを歌うなか、『津軽海峡・冬景色』を本気で歌った岩佐は優勝を勝ち取り、大きな反響を呼びました。
この出来事がきっかけの一つとなり、2011年、演歌歌手を目指すために氷川きよしや水森かおりらが所属する長良プロダクションへと移籍します。同事務所に所属する初のAKB48メンバーとなり、前事務所・プロダクション尾木時代からの活動と並行しての活動がスタートしました。

演歌歌手としての歩み

AKB48として活躍するなかで新しい道筋を見つけた岩佐は、その後、本格的に演歌歌手として歩み始めます。

『無人駅』でソロデビュー

ソロデビュー当時の岩佐

2012年、徳間ジャパンコミュニケーションズから『無人駅』でソロデビューを果たした岩佐は、第45回日本有線大賞新人賞、ロングリクエスト賞を受賞します。AKB48メンバーのソロデビューは板野友美、前田敦子についで3人目で、グループ内で初の演歌歌手デビューとなりました。その後は『NHK歌謡コンサート』に出演したほか、TBSラジオ『ミュージックナビ〜昨日と今日との交差点〜』のアーティストコーナーで初のソロレギュラー番組「こんばんわさみん」が始まるなどメディアでも活躍。また、アイドルとしても『AKB48 27thシングル 選抜総選挙』で33位、ネクストガールズに選出されるなど注目されました。

『鞆の浦慕情』で初登場1位を記録

活躍の幅を広げていった岩佐は、2014年に発売した3枚目のソロシングル『鞆の浦慕情』で、ついにオリコン週間シングルチャート初登場1位を記録します。これは、演歌歌手としては氷川きよしの『ときめきのルンバ』以来約4年5か月ぶりで、10代の演歌歌手では城之内早苗の『あじさい橋』以来約27年7か月ぶりの快挙となりました。
AKB48としてはチームKに異動し、プロ野球の広島東洋カープ対中日ドラゴンズ第4回戦において国歌独唱と始球式も担当しています。

AKB卒業、本格的な演歌歌手へ

チームBへの異動を経て、2016年には初のソロコンサート『岩佐美咲ファーストコンサート〜無人駅から 新たなる出発の刻(とき)〜』を開催。ここでAKB48卒業が発表され、卒業公演によりAKB48メンバーとしての活動を終了します。その後は演歌歌手1本で活動し、2021年には演歌歌手として5年目、ソロデビューから10年目を迎えました。

岩佐美咲の魅力とは?

演歌歌手としてキャリアを積み重ねてきた岩佐。そんな彼女の魅力とは、どのようなものなのでしょうか?

令和時代の「エンドル」

「演歌アイドル」は「エンドル」とも呼ばれ、今までにも長山洋子、城之内早苗らが人気を博しました。エンドルはアイドル的なルックスと高い歌唱力が特徴とされています。幼いころから歌い続け、AKB48でアイドルとして活躍してきた岩佐もまた、令和のエンドルといえるでしょう。岩佐の歌う演歌は若い世代にとって「新しい音楽」として受け入れられ、アイドルファンのみならず演歌ファンや若者の心をとらえています。

岩佐ならではの振り幅

岩佐はCDのカップリング曲としてAKB48の『フライングゲット』や『ヘビーローテーション』の演歌バージョンも歌いこなしています。一度聞いたら忘れられないインパクト大の演歌バージョンには、岩佐自身もびっくりしたのだとか。アイドル曲を演歌で歌いこなすそのギャップは、岩佐ならではの振り幅であり個性といえるでしょう。

SNSでの距離感も大きな魅力!

演歌界でも欠かせなくなってきているSNSですが、岩佐はオフィシャルブログのほか、ツイッター、インスタグラム、TikTok、SHOWROOMなどさまざまな方法で発信しています。また、YouTubeでの生配信ミニライブや、インターネットサイン会なども開催。SNSで見せる自然体や距離感の近さも彼女の大きな魅力といえます。

夢や希望を与える歌手を目指して


幼いころから演歌に親しみ、歌手を目指していたという岩佐。AKB48のアイドルとしての活動と並行しながら演歌デビューを果たし、今では本格的な演歌歌手として飛躍しています。そんな彼女が目指すのは、夢や希望を与えられるような歌手。2021年でソロデビュー10年目を迎えた岩佐ですが、今後もますます飛躍していくでしょう。

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