木村徹二『雪唄』特別盤発売! 亡くなった祖父がモチーフの『湯吞み酒』と、父・鳥羽一郎の『鯱』 のカバーがカップリング。特別盤にちなみ木村徹二にとっての特別な〇〇を聞いた!

デビューから3年目、今年の曲も兄の木村竜蔵が作った『雪唄』が大好評で家族でのコンサートも増えた木村徹二。ご家族との関係性、特に楽曲を提供してくれている兄・木村竜蔵との間柄についても聞いた。
――『雪唄』が発売されてから4か月あまりが経ちました。『雪唄』はポップスを演歌よりにギリギリ攻めた曲と伺いましたが、反響はいかがでしょうか。
狙った通りの反応だと思います。「ド演歌が聞きたい」と言う人もいれば、「こういうのが聞きたかった」という人もいたので、そこは想像通りだと思いました。
何かを変えていかないといけない業界だとは思いますので、その狙いとしては非常に良かったと思っています。
楽曲を作ってくれている兄の木村竜蔵も演歌界を変えたいという同じ気持ちでやっているので、僕という歌い手を通して少しでも伝わればいいなとは思っています。
木村家、特に兄の竜蔵さんとの関係性は
――カップリングの『湯呑み酒』はおじい様の思い出がモチーフになっている曲ですね。
はい。僕もすごく記憶に残っています。会話をしたり、どこかへ一緒に出かけたりした思い出はあまりないんですが…。共通の思い出のある兄が作った曲ですと、歌っている自分も想像しやすいですし歌いやすいです。
――徹二さんからは歌いたい曲などを竜蔵さんにリクエストしたりすることはないんですか?
まだまだ自分の手数、武器みたいなものが少ないので、それを増やす意味でも、自分からは言わないです。難しいと思った曲やこれまで自分が歌ってこなかったタイプの曲を頂いた時、それを乗り越える過程に学びや成長があって、伸びしろがあると思うので、今の段階では曲は提供されたものを歌っています。
――竜蔵さんから歌い方の指導、アドバイスなどはあるんでしょうか?
いわゆる演歌の作曲家と歌手の関係性にあるような指導はないです。細かいニュアンス、短くした方がいいとか、伸ばした方がいいとかくらいですね。表現に関しては全く何も言われないですね。
自分で気が付ないといけないので、仮にダメだったとしても言わないでしょうし、愛のある放置という感じでしょうか。
――カップリングの『鯱』については?
『鯱』は元々好きな曲で、僕からカバーしたいと言ってカップリングにしてもらいました。お客さんからリクエストされる曲の中でも『鯱』は人気があるんです。男っぽい路線を父が切り開いてくれたと思っていて、それを継承する曲のひとつだと思います。
予定調和が嫌い。誰がどこを歌うか決めずに臨むコンサート
――最近ご家族でコンサートをする機会が増えていますがいかがですか?
楽しいですね。家族で旅行に行っているようなもので、一緒にいて落ち着きますし、4人で協力しあってやっているのでMCも歌も負担がその分少ないですし、やりやすいですね。
基本のMCのベースは父と叔父のコンサートなんです。そこから兄とどう膨らますかを考えてバランスをみながら、突っ込んだり引いたり、その場の空気感でやっています。
歌もそうです。一曲の曲を複数人で歌う時、本番まで誰がどこを歌うか決めないでやっているんです。父や叔父の目線を見て、次は誰が歌うのか、自分が歌うのかどうするのかをその瞬間、瞬間で判断して歌うんです。だからリハーサルとは全く違います。予定調和が嫌いなので、その方が緊張感もあって楽しいんです。(笑)
――竜蔵さんとは兄弟であったり、作家と歌手の関係だったり、竜徹日記の相方だったりと色々ありますがスイッチを切り替えたりするんですか。
ないですね。いつもありのまま、普段のままです。仲がいいのでしゃべろうと思えばいくらでもしゃべれるんですが、普段はあまり話さないですね。その方がステージなどで一緒に話す際に爆発できるので、あえてお互いそうしています。
一緒に住んでもいますが、それぞれ仕事もスケジュールも違うので、家事は基本それぞれですね。性格はおおよそ似ていると思うのでストレスなく暮らせているんだと思います。何かあった時に意見が合いますし。
兄には全面的に支えてもらっていると思っています。歌やMVも作ってもらって、僕が活動しやすいように環境も整えてくれてプロデュースもしてくれて、本当に感謝しています。
木村徹二にとっての特別なものとは
――『雪唄』特別盤発売ということで徹二さんにとっての5つの特別な〇〇について教えてください。まず、特別な食べものは?
モロヘイヤです。香りや味が好きです。おふくろの味なんです。
――次に特別な時間は?
無になる時間です。好きな仕事とは言え、考えることは色々あって、そういうのを持込みすぎず、家の中で好きなTVや動画を見るのが活動の維持に必要な時間ですね。
――3つ目は、特別な場所
実家ですかね。実家が近いのでよく帰るんですが、リセットの場所ですね。自分の家とはまた違う。おふくろやおやじや妹もいて犬もいて。
――4つ目は特別な人
兄は仕事面で全てを支えてくれていますが、この人間性を育ててくれたのはおふくろなので、やっぱりおふくろですかね。おやじは家にそんなにいなかったこともあって、そこまで関与してこなかったですし。
――最後は特別な歌を教えてください。
『二代目』ですかね。歌手としてスタートするきっかけになりましたしね。この曲で出ていなければ多分こうなっていなかったですし、そもそもこの曲が出来ていなければ演歌のデビューも出来ていたか怪しいですし。タイミングよくこの曲が出来てそのタイミングに合わせたかのようにデビューの話が来たので、転機になった曲ですね。
木村徹二にとっての“特別”は、高価なものでも刺激的なものでもなく、日常で大切にしているものだった。今回の特別盤は彼自身が好きだった父親の『鯱』のカバーと、兄・竜蔵が祖父の思い出をモチーフに作った『湯呑み酒』だ。父や祖父への想いも彼にとっての大切なもの<特別>だろう。そしてまた彼自身の飾らない人柄も唯一無二の特別であると感じた。
木村徹二『雪唄』特別盤
2025年7月9日発売
品番:CRCN-8760
定価:¥1,500 (税抜価格 ¥1,364)
1. 雪唄 作詩:木村 竜蔵/作曲:木村 竜蔵/編曲:遠山 敦
2. 湯呑ゆのみ酒ざけ 作詩:木村 竜蔵/作曲:木村 竜蔵/編曲:遠山 敦
3. 鯱しゃち 作詩:新本 創子/作曲:三原 綱木/編曲:丸山 雅仁
4. 雪唄 (オリジナル・カラオケ)
5. 湯呑み酒 (オリジナル・カラオケ)
<あわせて読みたい>
新譜!にっぽんのうた~ノーカット編~木村徹二『雪唄』※本人コメント動画
演歌最強ファミリー“木村家”次男・木村徹二の3rdシングル『雪唄』が大好評! 「演歌とポップスの境界線を“攻めた”新曲が好感触」
演歌界最強ファミリー“木村家”鳥羽一郎・山川豊・木村竜蔵・木村徹二が都内で開催のコンサート&取材会をレポート! 「4人で紅白のステージに立ちたい