町あかりのプレイリスト~歌手人生に影響を与えた10曲~

2020.10.28

“うたびと”達が、様々なテーマに沿ってジャンルレスに選曲して、その選曲理由や楽曲にまつわるエピソードを通じて、“うたびと”としてのルーツに迫る連載企画。

今回は、異能のシンガーソングライターとして活躍中の町あかりが「歌手人生に影響を与えた10曲」というテーマで選曲。彼女の歌手人生に影響を与えた楽曲とは。歌謡曲のエッセンスを取り入れた楽曲で、音楽リスナーからミュージシャンまで数多くのファンを獲得する、町あかりの原点を垣間見る。


選曲理由

1. サザンオールスターズ『君こそスターだ』

実はそれまで音楽にまったく興味のない子どもだったのですが、中1の夏にこの曲を演奏するサザンをテレビで見て、突然目覚めました。中高生の頃、よくギターでサザンの弾き語りをして遊びましたね。今思うと、J-POPの中で、私の好きな「歌謡曲」に一番近かったのだと思います。

 

2. キャンディーズ『ハートのエースが出てこない』

サザンのデビューが1978年だったので、その時代の曲を聞いてみたくなって、中3の時に自分で調べました。ネットか何かで3人の姿を知って、そのあまりの可愛らしさにメロメロに! 彼女たちの音楽性の高さや、コントもこなすオチャメな姿を知り、さらにどハマりしました。

 

3. 岩崎宏美『未来』

高校生の時、中古レコードを買うという行為に憧れて(笑)、初めて買ったのがこのシングルでした。自分のお葬式でジャンジャカ流しまくりたいほど大好きです。なぜって、「あなたの未来は私と同じ」という歌詞が、「みんな死ぬんだよ」と聞こえちゃう(笑)。ディスコ歌謡が大好きなので、私にとってナンバー1の“好きソング”です。

 

4. 沢田研二『あなたに今夜はワインをふりかけ』

同じく高校生の頃、ジュリーにハマって特にお気に入りだった曲です。当時、『半田健人のオールナイトニッポン』でリクエストしたらこの曲をかけてくださって、めちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。自分以外に歌謡曲が好きな若い人をあまり知らなかったので、半田さんの存在が心強かったです。

 

5. いしだあゆみ『私自身』

ティン・パン・アレーが演奏した、いしだあゆみさんの名盤アルバム『アワー・コネクション』を大学1年生の頃に知って、片道2時間以上かかる通学中にこればかりずっと聞いていました。「大人の女性ってこういう感じなんだ」と憧れましたね。いわゆる「シティ・ポップ」だけど、そんなジャンルも知らないまま、シティ・ポップとその周辺の音楽を探して聞いていました。大学までの通学時間は、いろいろな曲が聴けた貴重な時間でした。

 

6. 渋谷哲平『朝日に向かって』(※Spotify内に楽曲無し)

高校生の頃に中古レコード店を巡っていて、おそらく沢田研二さんやサザンのレコードが見たくて「サ行」の棚を掘っていたところ、このシングルに出会って渋谷哲平さんの大ファンになりました。プロフィール欄に「憧れの歌手:沢田研二」と書かれていたのが印象的でした。ヤフオクで「渋谷哲平全セット」を3000円でゲットしたのもこの頃です。

 

7. サーカス『愛で殺したい』

これも高校生の頃、大ヒット曲「Mr.サマータイム」を聞き、もっとたくさん聞きたいと思って、またまたヤフオクで「サーカスLP5枚セット」を発見して落札。しばらくサーカスばかり聞いていました。サーカスは存在自体がかっこいいですよね。私は70年代後半、特に78年とか79年の雰囲気が大好き。今と違って、大人が大人っぽいことが新鮮です。

 

8. 石野真子『狼なんか怖くない』

これまた高校生の頃、あるレコード会社のオーディションでこの曲をカバーしたことを、今突然思い出しました。なぜかオーバーオールを着て、ちゃんと振り付けもしました。何がしたかったのか自分でもわからない(笑)。石野真子さんは歌も上手くてすごいと思います。

 

9. 南沙織『純潔』

歌手のギャランティーク和恵さんに、ファンレターと一緒にデモテープを送ったことがありました。その時カバーしたのがこの曲です。送ったのは高校生の頃ですが、この世界に入って初めて和恵さんとお会いした時に、私のことを覚えていてくださって、とても嬉しかったです。ファンレターは本名で送ったのですが、私の曲『もぐらたたきのような人』を聞いて、声で認識してくださったみたいです。

 

10. 渥美清『男はつらいよ』

キャンディーズを好きになったことがきっかけで、当時BSで放送されていた、蘭ちゃんがマドンナの映画『男はつらいよ 寅次郎かもめ歌』を見ました。それ以来、『男はつらいよ』の大ファンになって、この曲も大好きです。映画は全作品を何度も見て、今や自分の生活になくてはならない存在です。自分が成長するに従って感想が変わってくるので、全然飽きない。母は私に付き合って一緒に見てくれます(笑)。

町あかり『それゆけ!電撃流行歌』

CD&配信リリース:2020年10月21日
COCP-41255  ¥2,500(税込)

1. 青い山脈
2. 丘を越えて
3. 憧れのハワイ航路
4. 風は海から
5. 青空~アラビアの唄
6. 東京チカチカ
7. 上海帰りのリル
8. サーカスの唄
9. 花言葉の唄(duet with 山田参助)
10. とんがり帽子
11. 東京シューシャインボーイ
12. アイレ可愛や
13. 白い花の咲く頃
14. 胸の振子
15. 港が見える丘

町あかり『別冊!電撃流行歌』

配信限定リリース:2020年10月28日
COKM-42967

1. 上海帰りのリル(別冊 ver.)
2. 憧れのハワイ航路(別冊 ver.)
3. サーカスの唄(別冊 ver.)
4. 港が見える丘(別冊 ver.)

7インチアナログ盤

2020年10月21日
「A1. 港の見える丘/B1. 上海帰りのリル(別冊ver.)」
WRG702/¥1,980(税込)
仕様:国内プレス、4Pジャケ付、45回転、ドーナツ盤、生産数限定盤

関連キーワード

この特集の別の記事を読む