新譜!にっぽんのうた~ノーカット編~工藤夕貴『父さん見てますか』 ※本人コメント動画

2024.1.12

工藤夕貴さんの新譜『父さん見てますか』について、ご本人にお話を伺いました。

チャンネル銀河での本放送では入りきらなかったインタビューの模様をうたびと限定でお届け!

工藤さんに、五木ひろしさんが作曲を手がけた新曲『父さん見てますか』の制作秘話をはじめ、父・井沢八郎さんの『あゝ上野駅』をカバーして初めて体験した驚くような出来事、さらに今後の目標など、たっぷりと語ってもらいました。

ノーカットのインタビュー動画はこちら。
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――新曲『父さん見てますか』のPRをお願いします。

新曲『父さん見てますか』は、父・井沢八郎の『あゝ上野駅』のアンサーソングのような曲です。『あゝ上野駅』を聴いてくださって、父と私の関係を少しでも聞いたことや見たことがある方には、実際の人生のドラマとして、父と私の人生の交錯するいろんなものが全部現れているような、自分に重なる曲です。人が書いた曲とは全然思えないです(笑)。

――楽曲の第一印象はどうでしたか?

詞を読んでいるだけで泣けてきて、「あぁ、これが歌になった時に自分で歌えるのかな」と思ったぐらいに心に刺さる詞でした。この詞にどんな曲がつくんだろうと、詞が自分の心に響いてきたからこそ、曲がついてくるのが怖かったです。

もちろん、五木ひろしさんが曲を書いてくださるということで、「きっといい曲が出来上がってくるだろう」というふうに期待は持っていましたが、逆に五木ひろしさんが作曲をしてくださるだけに、「もし自分が好きになれなかったらどうしたらいいんだろう?」と、違う意味でプレッシャーを感じました。「もし嫌いだったらどうすればいいんだろう?」とか、「それでも歌わなければいけないんだろうな」とか、そんなつまらないことを考えてしまいました。でも、曲がのってきたら、さらに号泣しました(笑)。

――父・井沢八郎さんとは、どのような思い出がありますか?

父とは12歳ごろからたまに会うくらいになり、親子の思い出が残念ながらありません。父が上野駅に降り立った時のことや、どんなに苦労してデビューしたかということをずっと聞いてきました。

『父さん見てますか』の「♪あの日ここから 始まった」という最初のところから、最後の「人という字は 支え合い」に結びつくまで、2番の「♪こうと決めたら 最後まで とことんやらなきゃ 答えは出ない」という部分は、父もそういう気持ちで生きていたんだろうなという思いで歌いながら、歌詞を噛み締めていました。

自分と父の間で交わせなかった会話や、父から本当は伝えたかったけど直接伝わってこなかったものが、作詞を手がけた合田道人さんの力を借りて、私に届いているかのような、そんな不思議な気持ちで歌っています。

――どのようなきっかけで、五木ひろしさんとのご縁が生まれたのでしょうか?

五木ひろしさんがまだ旧芸名の松山まさるさんだった頃に、デビューは『新宿駅から』という歌でスタートされたそうです。五木さんも上京した頃に「『あゝ上野駅』に励まされた」と言ってくださいました。

たまたま日本歌手協会のお仕事で、合田さんが企画したコーナーの中で、私が五木さんの前で『あゝ上野駅』を歌うことになりました。私の『あゝ上野駅』を聴いた五木さんが感動してくださり、「やっぱり娘さんが歌い継いでいくのが一番いいよ」と声をかけていただきました。

五木さんに「応援するから頑張りなさい」と、私に託していただけた喜びで、「よし、頑張ろう!」と思いました。

――レコーディング時の裏話を教えてください。

合田さんの奥さんがおむすびや、ザンギを揚げてきてくださいました。以前持っていった私が作ったお米で、海苔がパリパリな状態で食べられるようにおむすびを作っていただいて、もらった瞬間にうれしくて泣けてきちゃいました。わざわざレコーディングに入る自分のためにおむすびを作ってくれるなんて、その気持ちがうれしくて、人に支えられて自分はやれているんだなということがすごくうれしかったです。

レコーディングに入るまでに、演歌を歌ったことがない私のために、五木ひろしさんが仮歌をわざわざ私が歌っているふうに入れてくださいました。なかなか噛み砕けなくて自分のものにできない私のために、合田さんが時間をとって、一文字一文字分かりやすいように「こうやって歌うと人に言葉が届く」ということを考えてくれて、あんちょこを作って当日持って行きました。やっぱり演歌って難しいんだなと思いました。

――カラオケのポイントを教えてください。

この曲はある意味、メッセージみたいな歌なので、いろんな人を思って歌うのがいいと思います。例えば父でなくても、「母さん見てますか」でも全然おかしくないし、先立たれた先輩でもおかしくありません。

人間として生きる中で、必ず出会いと別れというのは誰しも経験するものだと思います。その人に向けて、自分の気持ちを届けるつもりで歌ってもらえたらいいなと思います。勝手にせりふを変えていただいて構わないので、自分のメッセージソングにしていただいて、フレーズをどう歌い切るとかではなく、自分のメッセージをお空に行ってしまったあの人に届けたいという気持ちで歌っていただけたらと思います。

私は(人は)亡くなってもそのエネルギーがずっと残り続けると感じるタイプなので、お空に行ってしまったあの人に想いを届ける気持ちで歌っていただけたらと思います。でも、3番の「♪辛いという文字に 一本たせば 幸せなんだと 教えてくれた」という歌詞は私が一番大好きなフレーズなので、みんなに伝わるように、はっきりときれいに歌ってくれるとうれしいなと思います。

――カラオケではどんな歌を歌いますか?

ジャンルは問わず、あらゆる歌を歌います。でも古いもの縛りです(笑)。新しい曲はいまいち入ってこなくて、昭和歌謡から平成中盤までの歌を歌います。私はカラオケに行くとたかが外れて人格が変わると言われるタイプで、カラオケは大好きでお金をもらわなくても喜んで歌います。マイクを離さないのが玉にきずです(笑)。

――『あゝ上野駅』をカバーしてみていかがですか?

『あゝ上野駅』は本当に大好きな曲でした。レコードの即売会などで歌わせていただく機会があって、『あゝ上野駅』を歌った時に初めてお客さまが泣いてくださったという貴重な経験をさせていただきました。お客さまなのに私に逆に力をくれました。自分の曲で誰かが泣いてくれるなんて、そんな経験を今までしたことがありませんでした。

『あゝ上野駅』という父の曲には、その力があるんだと思いました。たくさんの人の心を動かすだけのエネルギーがあると身近に感じることができて、そんな歌を自分が歌えるようになったのは、父に感謝しかありません。これは、父が私に残してくれた最高の遺産なんだと思いながら、大切に歌っていこうと思います。

――工藤さんは一時、活動の場を海外に移したことがありましたね。

日本でアイドルだった時にすごく苦しかったのは、お芝居の仕事をどれだけ真剣にやっても、アイドルという見方からどうしても外れることができず、自分の立ち位置が分からなくて悩んでいた時期がありました。

日本は比較的売れてしまうと、オーディションで自分の役を取るということができないのですが、外国の仕事はアカデミー主演女優賞を取るような俳優でもオーディション無しには決まらないという話を聞いて、だったらオーディションで自分がもう一回勝負できるアメリカを目指そうと思ったのが、活動の場を移すきっかけでした。必死に独学で英語を勉強して、外国の映画に出ようという志を持ちました。

――今後の目標を教えてください。

父の歌を覚えてくれている人がたくさんいるうちに、いろんなところをまわってせっかく頂いた素晴らしい楽曲や、『あゝ上野駅』を一人でも多くの方に聴いていただけたらと思います。父の思い出をシェアできる人たちが元気でいてくれるうちに会いに行けたらと思います。

――最後にファンの方へメッセージをお願いします。

『父さん見てますか』は、どんな人にとってもきっと経験したことのある別れと、別れた人に対しての思いが随所に流れている名曲だと思っています。『父さん見てますか』を覚えていただいて、カラオケで歌っていただけたらうれしいです。ぜひ皆さんの『父さん見てますか』にしていただけたらと思います。ぜひとも応援してください。よろしくお願いいたします。

放送情報

放送チャンネル:CS放送チャンネル銀河

放送日時などの詳細は⇒
https://www.ch-ginga.jp/detail/nipponnouta_gingaselection/episode.html?id=23558

工藤夕貴『父さん見てますか』ミュージックビデオ

工藤夕貴『父さん見てますか』

工藤夕貴『父さん見てますか』YOUKICD-009

発売中

品番:YOUKICD-009
価格:¥1,500(税込)

【収録曲】

1.父さん見てますか(作詞:合田道人/作曲:五木ひろし/編曲:佐藤和豊)
2.あゝ上野駅
3.父さん見てますか(オリジナル・カラオケ)
4.あゝ上野駅(オリジナル・カラオケ)

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