新譜!にっぽんのうた~ノーカット編~石原詢子『風花岬』 ※本人コメント動画

2024.9.12

石原詢子さんの新譜『風花岬』について、ご本人にお話を伺いました。

チャンネル銀河での本放送では入りきらなかったインタビューの模様をうたびと限定でお届け!

石原さんが作詞作曲を手がけた新曲『風花岬』の制作秘話やカラオケのポイント、さらに前作『五島椿』をきっかけに、五島市の「ふるさと大使」に任命された石原さんにとっての五島列島の魅力など、たっぷりと語ってもらいました。

ノーカットのインタビュー動画はこちら。
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――新曲『風花岬』のPRをお願いします。

私は「風花」という言葉がとても好きです。「風花」と言うのは、晴天の日に雪雲がないのにちらほらと雪が降ってくるさまを表現していて、山の方から雪が風に乗って降りてきますが、その雪が手の平に乗る頃には太陽の光で溶けてしまう、そのはかなさと人の気持ちのはかなさを重ね合わせた歌になっています。

――今作の作詞作曲も石原さんが手がけていますね。

前作の『五島椿』という作詞作曲した曲に続いて、「作詞をやってみますか?」と言われ、「やらせていただけるんだったら、ぜひ書いてみたいです」と答えたのが始まりです。当初、先生に曲を書いていただくという話もありましたが、「自分の中で曲はこんな感じというのができているなら、曲も書いてみますか?」とご提案いただき、二つ返事で「はい」と言いました。

「書いてみますか?」と言われたのが昨年末で、詞を書き上げたのが2月ぐらいです。その後に曲を書いてレコーディングまでが1カ月ぐらいで、制作期間はだいたい3カ月ですね。作詞作曲の活動はすごく楽しくて、自分本位になりがちになってしまいますが、そうなった時には違う先生にちゃんと石原詢子のことを見ていただきながら書いていただくこともあるかと思いますが、多分続けていくと思います。

――他の歌手に楽曲提供をする予定はありますか?

楽曲提供はしないと思います(笑)。多分私に頼む人はいないと思います。

誰かのために、誰かのことをイメージしながら作るとなったらすごく楽しいと思います。自分自身が歌う曲となると、自由で縛りがありませんが、誰かにお願いされて作るとなった場合は縛りもある分、自分にない部分がもっと引き出せるんじゃないかなというのはありますね。…書く気あるんじゃん(笑)!

――今作を作るにあたっての想いを聞かせてください。

前作の『五島椿』はしあわせ演歌でした。石原詢子といえばしあわせ演歌とよく言われますが、10年近くしあわせ演歌や明るい歌を歌っていませんでした。でもファンの方々から「そろそろ詢ちゃんの明るい曲が聴きたいな」というたくさんのリクエストを頂いて、『五島椿』が出来上がりました。

今回もしあわせ演歌になってしまうと、また元の木阿弥になってしまいそうな感じだったのと、『五島椿』の流れを汲みながら、全然違うタイプの曲を作りたいということで、今回はしっとりとしたマイナー調の歌を作ろうと決めて作りました。

――風花岬は実在しますか?

よく聞かれますが、風花岬は実在しないと思います。インターネットで調べてみましたがなさそうです。あるなし関係なく、私はその「風花」をテーマにして、それが海峡であったり、波止場であったり、何でも良かったんだと思いますが、ただその「風花」が舞ってきた時にたたずんでいる1人の女性を背景に、どんな場所がいいかと考えた時に、やはり寂しく切ない場所は岬なのかなという、そのようなイメージで作りました。

――「風花」という言葉を使った理由を教えてください。

故郷の岐阜県には池田山という山があって、さらに向こう側に伊吹山という山があります。その伊吹山から「伊吹おろし」という、すごく冷たい風が降りてきます。それと一緒に雪がちらちら降ってきて、私は雪が降っていると思っていましたが、どこにも雲が見えなくて何だろうと思ったことがありました。後になって「あれは『風花』って言うんだよ」と教えてもらった時に、私の故郷でも風花を見たというのが最初のきっかけでした。

去年、その現象が私に振りかかってきて、「あ、これは風花だ」と思った時に「絶対、何かの時に使おう」と思ったのが、今回「風花」という言葉を使ったきっかけです。

――今作の特に聴いてほしいポイントを教えてください。

同じ言葉の繰り返しが詞の中にあります。特に出だしは「風花」というところの「風」と「花」、そして「雪」を使っていますが、1番は「♪風に 風に… 風に」と3つつながったり、「♪雪が 雪が… 雪が」と、リフレインのように繰り返しがあります。その他にも「♪あなた あなただけが」、「♪ひとり ひとりの」という繰り返しを多く使っています。これはあえて2つ3つ繰り返しを入れてみました。私自身が先輩の曲をお聴きしていて、繰り返しがある歌がとても好きなので、「自分が作って歌うんだったら、繰り返しの多い曲にしよう」と思い、今回は繰り返しをたくさん入れています。

歌っていただく時も、例えば「♪あなた あなただけが」だったらどちらかを弱く、どちらかを強く歌って、最初の「♪風に 風に… 風に」は弱く強く弱くというような感じで、自分自身で考えてこんな感じがいいかな、と歌ってみていただけるとうれしいです。

――レコーディング時の裏話を教えてください。

いつもだったら作詞作曲の先生がいらっしゃるので、歌い終わった時にその先生から「ここはこうしたらいいんじゃないかな」とアドバイスを頂きますが、今回は自分が作っているので、「これでいいのかな」と結構考えちゃいました。

ピッチや音が外れている時は、ディレクターさんが「ここはちょっと速いよ」「音が外れてるよ」と指摘してくださいますが、表現の部分については、私自身が書いたものなので、もし先生がここにいらっしゃったらここはこう言うだろうという体で、私の中で解釈しながらレコーディングに臨みました。先生がいらっしゃらないというのは非常に心細いです。

――初めてトラックダウンに立ち会ったそうですね。

今回、人生で初めてトラックダウンに立ち会いました。いつもお任せしちゃうんです。自分がタッチするところじゃないと思っていたので、今まで立ち会ったことがありませんでした。

今回は編曲家の若草恵先生にお願いしました。今までコンダクター譜を何回も目にしていましたが、音符を見ても分からないですし、楽器のことも全然分からないので、まともに見たことがありませんでした。なんとなくそのコンダクター譜を見て、「これは何の音?」と聞いて、全部教えてもらい、その音を聴いた時に「えっ、こうなってるんだ」という、ちょっとした感動がありました。

少しだけ譜面が読めるので、コンダクター譜を見ながら「この音はもうちょっと出してほしい」「この音ちょっとうるさいな」というふうに思ったので、「トラックダウンも一緒に参加していいですか?」と言ったら、「それが普通なんですよ」と言われました(笑)。30数年間ずっといい加減なことをやっていました(笑)。

――ミュージックビデオについて教えてください。

前作の『五島椿』は、実際に五島列島に行って、洋服でミュージックビデオを撮りました。「今回もまた洋服でミュージックビデオを撮ろう」というふうに言われ、私は頑として「着物がいい」と言いました。「じゃあ着物と洋服の両方で撮りましょう」という話になったので、2パターンを楽しんでいただけると思います。

――カラオケのポイントを教えてください。

出だしの「♪風に 風に… 風に」と、この3つのパターンをうまく料理していただきたいと思います。繰り返しの最後に「♪ひらり」「♪ちらり」「♪ふわり」という言葉が入ってきますが、その言葉は感情を込めて表現をうまく出していただきたいと思います。

Aメロの最初の2行は語るような感じで、Bメロの2行はサビに行く準備です。最後の「♪あなた あなただけが いないのよ」というところの「♪あなた あなた」と畳み込むように、繰り返しがあるところをしっかりと表現して歌っていただきたいです。

最後がタイトルの「♪風花岬」という歌詞で締めになっているので、ここは岬だというイメージで大きく歌っていただけると、最高に上手になると思います。チャレンジしてみてください。

――ジャケット写真の題字は、石原さんの直筆だそうですね。

今回の『風花岬』の題字は私が書かせていただきました。何十種類も書きました(笑)。最初はマジックでサインを書いて、宛名も書かせていただきましたが、途中からサインの形が変わり、筆で書くようになってから、その筆で美しく綺麗に書けるような努力はちょっとだけしました。うちの父が書をかくのも絵を描くのも大好きな人だったので、その影響もあるかと思います。

――前作『五島椿』をきっかけに、五島列島に対する愛が止まらないそうですね。

この1年で5回も行っているぐらいで、一晩では五島列島の魅力を語り切れません。どこを見ても景色がすごく素敵で、人の手が加わっていない昔のままの景色がそのまま残っているというのが、地元の人からすると最高の贅沢だそうです。ご夫人たちが井戸端会議をしている時に釣り竿を垂らしておくだけで黒鯛が釣れてしまうぐらい、釣り人にとったら「宝庫」と言われているぐらい、とにかく新鮮なお魚が食べることができます。皆さん人柄がすごく温かくて、『五島椿』を歌ったことで島の人たちとの輪が広がり、行くのが楽しみで仕方がないですね。

五島市のふるさと大使、それから新上五島町観光物産大使に任命され、私のブログでも『五島椿』便りというのを毎日のようにアップさせていただいて、五島のいいところを紹介させていただいています。『五島椿』の歌詞に「縁結花(むすびばな)」というのが出てきますが、いろんなところでご縁ができた方々をご紹介させたりさせていただいたりしています。

――石原さんは「美魔女艶歌卓球部」の一員ですが、卓球は上達しましたか?

「美魔女艶歌卓球部」と自分で言うのは恥ずかしいんですよ(笑)。“美魔女”という名前は、伍代夏子さんがつけました。最近、卓球のルールを覚えましたが、確実に上達はしています。月1、2回、伍代卓球場に練習に行っています。

どなたか「美魔女艶歌卓球部」と試合をしてくださる方がいらっしゃったら、ぜひ相手になってください。お願いします。

――オフの日の過ごし方を教えてください。

一日オフだったりすると、だいたい洗濯、掃除、料理をして過ごしますが、天気のいい日はゴルフに行ったり、2日間のお休みがあると温泉に行ったり、3日以上お休みがあると、岐阜に帰ったりして出かけています。とにかく出かけるのが好きなので、「せっかく体を休めるためにオフを作ったのに」と、よく事務所の人たちに叱られます(笑)。

――同級生と韓国に旅行されたそうですね!

韓国は楽しかったです。1日4、5食食べました。私は食べることが好きなので、「韓国に行ったらあれも食べたい、これも食べたい」と言っていました。一緒に韓国に行った同級生が、「どんな胃をしてるの?」というぐらいによく食べるんです(笑)。飛行機に乗る前に食べて、機内でも食べて、着いたらすぐにタッカンマリを食べに行きました。夜は焼肉を食べて、それでもまだ「お腹空いた」と言っていて、その後にドーナツも食べていました。韓国ではいっぱい食べましたね。

あとは、京都や浅草で浴衣を着ている人たちを見ると「大変なのによくやるなぁ」と思っていましたが、「韓服を借りよう」と言われて私はやだなぁと思いつつも、朝鮮王朝が舞台の韓流ドラマが大好きなので、ちょっと着てみたいなぁと思ってヤンバンという格好をして歩いていたら、浅草や京都で浴衣を着ている人の気持ちがよく分かりました(笑)。よくやるなぁと思っていましたが、着てみると楽しいですよ。

――今ハマっていることを教えてください。

今は体幹トレーニングですね。あとは、ベランダでプランター栽培している野菜を毎日見るのが楽しいです。

――今後挑戦したいことはありますか?

やりたいことはたくさんありますが、今は三味線を習っていて、津軽三味線もやってみたいというのはあります。自分自身が三味線を弾きながら、和楽器だけのバンドを組んでライブをやりたいです。自分の歌や演歌をかっこよくアレンジしてやりたいというのが今の私の夢で、36年目ですのでデビュー40周年までには実現させたいです。

――最後にファンの方へメッセージをお願いします。

コロナ禍もありまして、当たり前のように歌っていた毎日がそうでないとなった時に、私たちも心の打撃がありましたけれども、歌えるということがどれほど幸せかというのを今噛みしめています。今回の『風花岬』はしっとりとした歌ですので、ぜひご覧の皆さま、覚えて歌って広めていただきたいと思っております。

健康が何よりも大事だとつくづく思う今日この頃ですけれども、ご覧の皆さまも体調管理をしっかりしてくださいね。私もこれからまだまだ歌の道を頑張っていきますので応援してください。

放送情報

放送チャンネル:CS放送チャンネル銀河

放送日時などの詳細は⇒
https://www.ch-ginga.jp/detail/nipponnouta_gingaselection/episode.html?id=24160

石原詢子『風花岬』ミュージックビデオ

石原詢子『風花岬』

石原詢子「風花岬」

発売中

品番:MHCL-3094
価格:¥1,500(税込)

【収録曲】

1.風花岬(作詞・作曲:いとう冨士子/編曲:若草恵)
2.母春秋(作詞:菅麻貴子/作曲:杉本眞人/編曲:佐藤和豊)
3.風花岬(オリジナル・カラオケ)
4.母春秋(オリジナル・カラオケ)

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