新譜!にっぽんのうた~ノーカット編~西城なつ美『花筐』 ※本人コメント動画
西城なつ美さんの新譜『花筐』について、ご本人にお話を伺いました。
チャンネル銀河での本放送では入りきらなかったインタビューの模様をうたびと限定でお届け!
西城さんに、藤あや子さんが作詩を手がけた新曲『花筐』の制作秘話やレコーディング時の裏話、さらに、日本語の歌や歌謡曲をもう一度歌おうと元の芸名に戻したきっかけなど、たっぷりと語ってもらいました。
ノーカットのインタビュー動画はこちら。
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――新曲『花筐』のPRをお願いします。
新曲『花筐』は、亡くなった大切な人に捧げる、切なくて美しいメロディーの歌です。
――作詩を手がけた小野彩(このさい)との関係を教えてください。
小野彩さんは、歌手の藤あや子さんのペンネームです。実は私がデビューの頃からヘアメイクをやっていただいた方が、昨年亡くなられました。このヘアメイクのお弟子さんが藤さんのヘアメイクをやっていらっしゃる関係で、藤さんもすごくショックを受けていらっしゃいました。
私にとってはデビュー当時からお世話になっていたヘアメイクさんだったので、亡くなられた時はショックで立ち上がれないくらいでした。藤さんが「やっぱりなつ美ちゃん、歌わないとダメよ。私がその方の思いを詩に書いたからぜひ歌って」という話になり、今回『花筐』というタイトルで作っていただきました。
――自身の体験が歌になりましたが、歌っていて辛くなったことはありますか?
最初に「この詩でどう?」と渡された時に、言葉が出ないくらいに涙しました。藤さんにも「この歌を歌えるかな」と不安を伝えました。そしたら「実際の話だけども、このような思いをしてる人は世の中にたくさんいるから、なつ美ちゃんがその代弁者としてメッセージとして歌ってほしい」ということで詩をいただきました。
大事な人を亡くしたということを、歌いながら思い出します。涙が出るくらい辛いですが、私だけではなくて、生きていれば必ずそういった経験はされるということを、私は代弁者として、多くの方にメッセージとして伝えていきたいと思って歌っています。
――詩をいただいた時の感想を教えてください。
ちょうどNHKのスタジオで「なつ美ちゃん、今来てくれる?」と藤さんから声がかかり、「はい、すぐ行きます」と向かったら、「(詩を)書いた。これ読んで」とおっしゃいました。藤さんはすごく達筆で、その字の達筆さとその詩の内容で私は絶句しました。正直言葉にならなかったので、藤さんに「どうなの?」と聞かれても答えることができませんでした。今でも思い出すと涙が出ますが、私の気持ちを捉えていただいたことに感動と共に、藤さんに「ありがとうございました」という思いでいっぱいです。
この詩にどんな曲がつけられるのかなと思い、すぐに島野聡さんに「こういう詩です」とお渡ししたら、「頑張るからちょっと待ってて」というふうに言っていただき、ようやくできたのが『花筐』という歌です。
――タイトルの『花筐』に込められた想いを教えてください。
秋田県出身の藤さんが学生の頃に通っていた喫茶店の名前が『花筐』という名前だったそうです。その店主の方に「『花筐』という名前をどうしておつけになったんですか?」と聞いたら、店主の方が「両親を亡くして、形見としてこのお店を続けているんです」とお答えになったそうです。「どうして形見が『筐』という漢字なんですか?」と聞いたら、「花かごにたくさんの思いと思い出を詰め込む」という意味があるからだそうです。
――作詩を手がけた藤あや子からのアドバイスはありましたか?
藤さんは「この歌はメッセージだから歌ってはだめよ。語りかけるように歌ってね」とおっしゃっていました。最初に私が仮歌を歌い、その仮歌のデモを藤さんに聴かせたら「これじゃだめよ。私がもう1回スタジオに行くから歌い直して」とおっしゃって、その時に指導を受けました。「私が前にいるから、私に語りかけるように言って」と言われ、そのような歌い方を指導されました。
――レコーディング時の裏話を教えてください。
藤さんはスタジオのボーカルブースの中に入って来られて、私がヘッドホンをして歌っている姿をずっと横から見ていました。私が緊張してうまくいかず、OKが出なかったので「藤さん、申し訳ないんですけど、出てもらえますか?」と言ったら、「じゃあ出るわね」と、藤さんがブースを出て行った後にようやくOKをもらうことができました。本当にプレッシャーでした(笑)。
――作曲を手がけた島野聡との関係を教えてください。
島野聡さんは、私と同じく熊本県八代市の出身です。ご存知な方はたくさんいらっしゃいますが、MISIAさんのデビュー曲『つつみ込むように…』の作詞作曲、そしてアレンジもされている方です。『花筐』は、藤さんと話し合って作っていただきました。島野さんに曲を頂いた時は、どんなふうに歌おうかなと、その日は一晩考えて寝られなかったことを今でも覚えています。
――特に聴いてほしいポイントはありますか?
最後の「♪この心あなたが宿っているから」という部分が一番のポイントだと思います。
――ミュージックビデオについて教えてください。
ちょっと疲れが出ていたのか分かりませんが、撮影当日は目がちゃんと開かなかったんですね。でも監督さんが「ちょうどいいよ。悲しいんだから、目を開けなくていいよ。ちょうど良かったよ」とおっしゃっていて、逆に目が開かなくて良かったと思えるような撮影をさせていただきました。
――カラオケのポイントを教えてください。
この歌は難しいといえば多分難しいかと思いますが、難しく考えないでください。語るように歌っていただければ大丈夫だと思います。私も歌いすぎないで語るように歌っていますので、ぜひ皆さんもそういう気持ちで歌って、自分の大切な人に送るメッセージとして歌ってみてください。
――西城さんも作詞作曲をされていますが、どんな時に作品が出来上がりますか?
最近は作っていませんが、実は故郷・熊本県八代市のテーマソングも作っています。八代市から依頼があって作らせていただきましたが、やっぱり故郷のことを思うとすぐに曲が出来上がりました。自分が育った景色や友達、私が小さい頃に通っていた田んぼや川、そういう自然をイメージしながら書いた記憶があります。
――毎年7月23日に行われる723(ナツミ)ライブについて教えてください。
7月23日は毎年恒例の「723(ナツミ)の日」として、30年近くライブをやっています。バンドのメンバーも最初のメンバーと変わりなくやっていて、バンドマスターも私のサポートをしてくれて本当に助かっています。
元々私は、デビュー当時は歌謡曲を歌っていましたが、1988年にデビューして5年ぐらい経ってから、NATSUMIという名前に改名しました。改名のきっかけはアメリカに行くようになってからアメリカで勉強したいという思いがあって、ボイストレーニングを受けながら、ライブでもほとんど洋楽を歌うような活動をずっとしてきました。
2018年に小野彩さんと島野聡さんが手がけた『優しい時間の中で』という曲を出しましたが、その時に藤さんが「デビューした時の西城なつ美の芸名に戻しなさい」というふうにおっしゃいました。私がずっと洋楽や英語の曲ばかり歌ってきたので「もっと日本語の歌を歌いなさい」ということで、私も年齢的にそろそろ日本語の歌も歌った方がいいのかなと思いました。
当時、美空ひばりさんやちあきなおみさん、江利チエミさん、八代亜紀さん、青江三奈さんなどの歌を聴いたら、アメリカのジャズのような歌い方をされていると思い、「こんな歌い手さんが日本にいらっしゃったんだ」とすごく感動しました。日本語という素晴らしい言葉で、洋楽のような歌い方をされる歌手が日本にいらっしゃると気づいて、私ももう一度日本語で歌わなきゃいけないと思い、西城なつ美に芸名を戻して『優しい時間の中で』を歌っていました。今は日本語の歌でライブ活動もやっています。
――今ハマっていることを教えてください。
健康でないと歌は歌えないと思いますので、健康体を維持しなければいけないということで、ジム通いを始めました。そのジムのトレーナーが22、3歳と若いので、若い人のエネルギーをもらうためにもジム通いは必要だなと思って、時間があれば行くようにしています。
――今後の夢はありますか?
あまり考えてきませんでしたが、日本語の歌を歌うようになってから、ここ5、6年で「紅白っていいな」と思えるようになりました。夢は紅白歌合戦に出ることです。
――最後にファンの方へメッセージをお願いします。
7月2日に『花筐』という曲をリリースしました。この曲をたくさんの方に聴いて覚えていただいて、自分の大切な人へ捧げる気持ちで歌っていただけたらうれしいと思います。私も『花筐』は命をかけて歌っていきたいと思いますので、ぜひ皆さん応援よろしくお願いします。
放送情報
放送チャンネル:CS放送チャンネル銀河
放送日時などの詳細は⇒
https://www.ch-ginga.jp/detail/nipponnouta_gingaselection/episode.html?id=24224
西城なつ美『花筐』ミュージックビデオ
西城なつ美『花筐』
発売中
品番:CRCN-8672
価格:¥1,500(税込)
【収録曲】
1.花筐(作詞:小野 彩/作曲・編曲:島野 聡)
2.恋はDAN DAN(作詞:小野 彩/作曲・編曲:島野 聡)
3.花筐(オリジナル・カラオケ)
4.恋はDAN DAN(オリジナル・カラオケ)
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