デビュー35周年を迎えた城之内早苗が新曲に選んだのは“ワルツ”。「ワルツの優しいメロディと私の声で、皆さんのストレスを和らげることができたら」

2022.1.25

━━キャリアを重ねられて、声が歌手としての自分の武器だということを発見されたということですか?

若い時は、自分は何なんだろうとか、どこに行くんだろうとか、どれくらい歌がちゃんと歌えているんだろうとか、自分を探している部分があったし、こうしたいああしたいという希望もすごく持っていたんですけれども、なんとなく、50歳を過ぎたら、自分ってこうなんだなってわかってしまって(笑)。
テクニック的には普通、センス的には歌手の中では普通、こぶしをきかせられる方ではないですし、ビブラートを効果的にかけられる方でもないですし、じゃあ、人が真似できないものは何かと考えると声なのかなって。だとしたらこの声を伸ばしてくれる歌に出会えたらいいなと思っています。

━━まさに今回の2曲は、それが叶った歌なのですね。2021年は歌手デビュー35周年を迎えられましたが、今の心境は?

35年が長いのか短いのか(笑)。だって北島三郎さんは60周年。瀬川瑛子さんは55周年! だからまだまだ私は修行の日々が続きます(笑)。歌を歌っているだけではステージは成り立たない、人間力で当たっていかないといけないんだなっていうことを諸先輩方のステージを見て感じています。私は人間という意味でもまだ半分だなって感じがしますしね。

━━おニャン子クラブ時代からのファンも、早苗さんの歌が心に沁みる年齢になったのではないでしょうか。

20代の頃は、高校時代からのファンも大切にしたいのに、演歌はなかなか聞いていただけないというジレンマもありましたけれど、ようやく、そういう方々も私の歌を聞いていただける年齢になったのかなと期待しています(笑)。

━━早苗さんが大事にされている、お客様と触れ合えるライブやイベントが、コロナ禍以前のように早く開けるようになるといいですね。

こんなにブランクがあって、お客様のところにちゃんと歌いに行けるだろうかって怖いですけど、待っていてくださればありがたいと思いますし、早く地方に行って、お互いの生存確認がしたいです(笑)。
コロナ禍、歌番組も減ってなかなか露出もままならないので、1人でも2人でもいいから私が生きていることを確認してもらえたらと思って、SNSで発信したりしているんです。ファンの方もコメントを返してくださることで、こちらも生存確認できますしね(笑)。

━━最後に、長引くコロナ禍、早苗さんが心がけていることを教えてください。

健康ですね。昔のようには頑張れないけれど、まだやれる余地はあるので、10年先にも元気でいられるように、今、メンテナンスしておくことを心がけています。
あと、コロナ禍、マスク生活をしていてわかったんですけれど、ちゃんと喋らないし、歌も歌わないでいると、口の筋肉が落ちて、歌えなくなるし、口角も下がってしまうんです。私自身、マスクをしていない顔を鏡で見て、ビックリしちゃいました。で、素晴らしいことを聞いたんですけれど、口角を下げて眉間に眉を寄せると、顔が×になる。でも口角を上げて、眉毛を下げると〇になる。すごいでしょ! なので、今は、顔に丸を作ることを心がけています。皆さんもやってみてくださいね。

城之内早苗『しあわせワルツ』

2022年1月26日発売
12CDS / TKCA-91387 / \1350(税抜\1227)

01. しあわせワルツ
02. こころの手紙
03. しあわせワルツ (オリジナル・カラオケ)
04. こころの手紙 (オリジナル・カラオケ)
05. しあわせワルツ (半音下げカラオケ)
06. こころの手紙 (半音下げカラオケ)

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