朝花美穂 新曲『しゃくなげ峠』で“恋の歌”に初チャレンジ! 歌手生活5年目は「YouTubeに挑戦してみたい」

2022.3.30

今年の5月でデビュー4周年を迎える朝花美穂。これまで“股旅演歌”や親子の情愛を歌ってきた朝花が、歌手生活5年目のスタートに選んだ歌は、若い男女の純愛物語。歌舞伎や人形浄瑠璃のような懐かしい世界観が、聴く人を物語の世界へと誘ってくれる。今年24歳になる彼女のプライベートな一面もちょっぴりご紹介!

 

――『しゃくなげ峠』を聞かせていただきました。物語性があって、その世界にひたれる歌ですね。この曲を最初に聞いたときの印象を教えてください。

この曲は歌詞を先にいただいたのですが、初めて読んだとき、「なんて奥が深い詞だろう」と思いました。舞台はおそらく明治時代。掟破りをして恋の成就に命をかける若い男女の物語で、現代に生きる私としては「もう、すごい!」の一言でした。私の師匠の宮下健治先生も「とにかくすごい歌詞だ」とおっしゃって、2人で感動したことを覚えています。

 

――作詞家にもず唱平先生をお迎えしたのも初めてですね。

はい、初めて歌詞を書いていただきました。先生はレコーディングのときに大阪から駆けつけてくださって、この曲の世界観を直々に教えてくださいました。「しゃくなげ峠」という場所は本当にあるのかとお聞きしたら、先生がお考えになった地名だそうです。しゃくなげという花は、花の世界では「女王様」と呼ばれることもあるほど品格の高い花ですが、その格の高さと、この曲の主人公である貧しい男女を対比させて1つの作品にしたとお聞きして、ますます奥深さを感じました。私は今まで股旅演歌や親子の情愛を歌った曲が多く、男女の恋を歌うのはこれが初めて。デビュー5年目にして初の世界観にチャレンジさせていただきました。

 

――「厳しい環境に置かれた若い男女の純愛物語」ではありますが、曲調は明るいですよね。

曲自体はのどかな雰囲気もあって、歌詞の世界観との対比が面白いです。女性の家庭が貧しくて、遊女になって稼がなくてはいけない……そんな彼女の境遇や2人の出会いなど、歌詞を読んでいろいろなことを考えました。

 

――この曲をカラオケで上手に歌うためには、どこに気をつけたらいいでしょう?

宮下先生から、「切ない歌だけど、歌っているときは泣いちゃだめだよ」とご指導いただきました。私は歌詞に気持ちが入り過ぎて、歌っているうちに泣きそうになってしまうことがあるんです。この曲は切ない反面、2人の心は強い。泣いてばかりの歌じゃないんですね。曲の出だしは滑らかに、遥かな故郷を思い出しながら。サビの部分は盛り上がって、ラストは気持ちよくのびのびと歌っていただけたらと思います。

 

――カップリングの『海峡酒場』の舞台はガラリと変わって現代です。こちらは失恋を歌った曲ですね。

私より少し年上の女性をイメージした失恋の歌です。海峡の小さな酒場でお酒を飲むやつれた様子の女性。ふと窓の外を見ると鳥がつがいで飛んでいて、そんな鳥さえも羨ましく感じる……歌詞を読んだだけで情景が浮かび上がって、女性の寂しさがしみじみ伝わってきました。髪の乱れた女性がカウンターで飲んでいる姿が目に見えるようで、「初めて歌う世界観だなあ」とドキドキしました。実際の私より、ちょっぴり背伸びして歌っています。悲しさじゃなくて、切なさを歌で表現するのってすごく難しいですが、自分が主人公になったような気持ちで歌いました。曲調はワルツなのでリズムに乗って歌うのがコツですが、一番大事にしていただきたいのは、自分が主人公になって歌うことだと思います。

 

――ところで、5月9日でデビュー4周年ですね。長かったですか? 短かったですか?

短かったですね。4年のうち2年がコロナ禍だったので、当初は貴重な時間を棒に振ってしまったと残念に感じていましたが、この期間に人への感謝の気持ちや、日常の生活がどれだけありがたいかということを学べたので、その点は良かったと思います。もう2度と経験できないような特別な期間だと、今は前向きに考えています。

 

――4月6日の新曲のリリースと共に、インターネットサイン会や歌唱キャンペーンもスタートします。お客様の前で歌えることが少しずつ増えてきましたね。

はい! まだ即売会も握手会もできませんが、皆さんがうちわや横断幕、幟などを作ってくださって、大きな拍手と共に応援していただくと涙が出ます。「お客さまがいるから頑張れる」とつくづく思います。

 

――5月13日から22日まで、明治座で開催される『五木ひろし劇場』に初出演が決まりました。

今までは客席から見ていた夢のステージに立つことができるなんて、とても楽しみです! まだ詳細は決まっていませんが、10日間、歌で出演させていただく予定です。こんな貴重な機会をいただけて本当に感謝しています。

 

――5年目に入って、これからはどんなことしたいですか?

今なら、YouTubeでいろいろなことに挑戦してみたいですね。先輩方のYouTubeを見ると、本当にいろんなことにチャレンジされていてすごいと思います。特に小林幸子さんや美川憲一さんのYouTubeチャンネルがすごい! 激辛に挑戦したり(笑)、いろいろなことをされています。やっぱり先輩方は、おうち時間を過ごしているファンのことを考えていらっしゃるのだと思います。人を楽しませる、笑顔を届けることって大事だなと思いました。歌をアップするなら、演歌以外の曲を若々しさ全開で歌ってみたいです。

 

――どんな曲を歌いたいですか?

私が歌ってみたいのはゆずの『栄光の架橋』。この曲が大好きで、以前プライベートでカラオケに行ったときはよく歌いました。スターダストレビューの『木蘭の涙』も好きだし、「鬼滅の刃」の『炎』も歌ってみたいですね。まだ先になるかもしれませんが、その時々の流行の歌を、いち早く歌うことにもチャレンジしてみたいです。

 

――大衆演劇がお好きなことはファンの間で有名ですが、その“大衆演劇活動”は、コロナ禍でどうされていますか?

しょっちゅうインターネットを見ています。今、この劇団はこんな公演をして、あの劇団はあんな活動をしてと、ほぼ全ての情報を把握していますね(笑)。ツイッターやブログを見て、役者さんがどんな格好をして踊って、どんな曲を歌っているかなど、いろいろと調べます。大衆演劇もだんだん変わってきて、昔は和のイメージだったのですが、今は役者さんも金髪だったり、パーカーで踊ったりと、かなり変わってきました。若いファンも増えてきて、今は中高生がキャーキャー言っていますよ。

 

――朝花さんの一番の推しは?

ここ3〜4年追いかけているのは「里見劇団進明座」という、関西を中心に活動している劇団です。役者さんは皆さん好きですが、総座長さんの芸が一番すごいですね。総座長さんがとにかくエンターテイナーで、いつも新しいことを考えて、人とは違うことを生み出そうとしている姿勢が勉強になります。

 

――初めての恋の歌、初めての明治座出演と初めてが続きますが、プライベートで最近初めて体験したことはありますか?

えーと、ちょうど昨日、初めて体験したのは、今バズり中の桃のパック()です。顔に塗って15分すると固まって、面白いようにつるんと剥がれます。ネットで見つけてやってみたら、メッチャ肌が白くなったような気がします! 時間があるときは、韓国コスメとか激辛とか、流行をチェックするのが好きですね。私、辛い食べ物が意外と好きなんです。今は喉のために我慢していますが(笑)。

「ももぷり フレッシュピールオフパック」(BCL)

 

――今年もきっと、初めてのことがたくさん待ち構えていますね。

はい! 今年もたくさん挑戦させていただきたいです。

 

――では最後に「うたびと」を見ている皆さんにメッセージをお願いします。

まずは、いつも応援していただいて感謝の気持ちでいっぱいです。今回は初めての同年代の男女の曲で、恋のために命がけで生きていく2人の純愛を歌いました。私にとって初の世界観ですが、皆さまの心に少しでもお届けできるように頑張っていきますので、これからもぜひ応援してください!

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朝花美穂『しゃくなげ峠』MV

朝花美穂『しゃくなげ峠』

品番:TKCA-91415
価格:¥1.227 + 税

【収録曲】

1.しゃくなげ峠
作詩:もず唱平 作曲:宮下健治 編曲:伊戸のりお
2.海峡酒場
作詩:もず唱平 作曲:宮下健治 編曲:伊戸のりお
3.しゃくなげ峠 (オリジナル・カラオケ)
4.海峡酒場 (オリジナル・カラオケ)

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