歌手生活32年目を迎える田川寿美が、新曲『下田の椿』をリリース「運動は苦手ですが、この先も歌い続けるためにランニングを始めました」

田川寿美
2023.5.29

2022年に充実の30周年イヤーを満了した歌手・田川寿美が、5月31日に新曲『下田の椿』を発売。オリコン演歌・歌謡シングルランキング1位を獲得した前作『白秋』に続く作詞・作曲・編曲の強力な布陣を迎えて、新たな“女の港演歌”が完成した。カップリングにはステージで人気のシングル『女の舟唄』を再レコーディングして収録。プライベートでは洋楽を中心に幅広いジャンルの音楽を楽しむ彼女が、歌い手としては一貫して演歌・歌謡曲にこだわる理由をはじめ、この先も歌い続けるために始めたランニングの話などたっぷり語ってもらった。


田川寿美

──新曲『下田の椿』は田川さんの真骨頂である“女の港演歌”。どんな作品に仕上がりましたか?

前作『白秋』が歌謡テイストだったので、久しぶりに哀愁を感じていただける本格的な演歌を作ろうと、再び3人の先生が揃ってくださいました。ノスタルジックなメロディに乗せて、作詞のさいとう大三先生は竹久夢二の描く女性をイメージされたそうです。一途に港で待っている健気な女性という、いわば男性にとっての理想像でしょうね。2番の歌い出しなど、言葉一つひとつが可愛らしくていじらしくて。なので、私も柔らかく包み込むようなイメージで歌いました。

──カラオケのアドバイスをいただけますか?

歌の主人公になりきるというよりも、どこか客観的に物語を語るように歌うと、この歌は引き立つと思います。気持ちを高揚させるのはサビに向かうフレーズだけで、あとは情景を描写して語りかけるように。“さみしい女”という歌詞も出てきますが、あまり寂しくなりすぎないほうが、この歌の世界にはふさわしいように思います。

──哀愁ただようメロディながら、アレンジはどこか希望に満ちた余韻を感じさせます。

私もアレンジを聞いて、鳥肌が立つほど感動してうれしかったんです。本格的な演歌に新しさが加わった、こんな曲が歌いたかったんだと思いました。この歌は待つ身の女性が自分自身のことを歌っているというよりも、聞いてくださる方に『あなたを待っている人がいる』ということを伝えているような気がします。今は誰もが生きづらい時代と言われますが、誰かが待っていてくれるだけで、明日を生きる希望になる。そんなメッセージを込められたのではないかと思います。

田川寿美

──『下田の椿』のカップリングには、2015年のシングル『女の舟唄』を再録。ステージで長く愛されている楽曲です。

歌はやはり生き物で、いただいたばかりのときは結果を出さなければとか、どうしても背伸びしたり、頑張ったりしてしまうものです。長く歌い続ける中でそうした野心のようなものの角が取れて、歌の深みが増していく。ファンのみなさんと一緒に大切に育ててきたこの歌に、改めて向き合う機会をいただけたことをとても感謝しています

──充実の30周年イヤーを経て、最近はプライベートでどんなことを楽しまれていますか?

『運動脳』という本を読みまして、今年に入ってからランニングを始めました。もともと運動はまるでダメですけど、走っていると気持ちが“無”になれるんです。数年前から瞑想にもハマっているんですが、それに近い感覚がありますね。たぶん今は情報が多すぎて、頭が混乱したまま生きているような気がします。だけど、歌い手は常に自分の中にエネルギーを貯めておいて、いざお客様に聴いていただくときに、すべてを放出するのが仕事。そのためにも常日頃から頭をクリアにしておくことが大事だと感じています。

──プライベートも結局はお仕事に繋がっていくんですね。

10代からそのように生きてきたので、どうしてもそうなりますね。歌い手はやはり、体力勝負。この先、10年、20年と歌い続けるためにも、『運動は苦手』なんて言っていられないと、自分を鼓舞しています。

田川寿美

──完全にお仕事と切り離した楽しみはありますか?

それで言うと、最近はよくカミラ・カベロさんという女性ラテンシンガーの方の曲を聴きながら、家で踊っています(笑)。ラテンはテンションが上がりますね! ちょっとしたことも『まあ、いいや!』って気持ちになれます(笑)

──もともと洋楽がお好きだそうですね。

プライベートで聞くのはもっぱら洋楽ですね。日本語の歌だと、どうしても歌詞や歌い方を分析してしまったりして、純粋に楽しめないところがあります。

田川寿美

──YouTubeでは自作曲をはじめ、懐かしの歌謡曲から最近のJ-POPまで、ギターの弾き語りを披露されています。お仕事で演歌・歌謡曲以外のジャンルを歌いたいというお気持ちはありますか?

それはないですね。たしかに若い頃はシングル曲で新たな境地を開いてみたいと、葛藤したこともありました。だけど、演歌ファンのみなさんに支えられてきた30年を振り返って、やっぱりここが私の居場所であり、役割であるという思いを強くしています。

──田川さんは、今の時代の演歌・歌謡曲の魅力はどこにあると思いますか?

男が男らしくあるとか、待つ女のいじらしさとか、今の時代はジェンダー的にちょっと……と言われるかもしれないけれど、そうした美学のようなものって時代が変わっても確実に存在するし、人を惹きつけると思います。それをフィクションとして描き、表現できるのが演歌・歌謡曲というジャンルの価値ではないでしょうか。

──たしかに、現代女性は待っていられないかもしれないですね。

すぐに答えが求められる時代ですしね。また、聴けば聴くほどジワリジワリと心に沁みるのも演歌・歌謡曲の魅力だと思います。今は“バズる”という言葉に象徴されるように流行のサイクルが早くて、人の興味の継続期間が短くなっていますよね。もちろんその瞬発力が時代を力強く動かしているのでしょうが、演歌・歌謡曲に“バズ”は必要ないかなと勝手に思っていて。そのほうがみなさんに長く愛していただけるような気がしているんです。

──では最後に『下田の椿』を聴いてくださる方にメッセージをお願いします。

港で待つ女性の姿を通して、人を思う気持ちの美しさを歌いました。みなさん忙しい日々に疲れてしまうときもあると思いますが、この歌で“癒し”をお届けできたらと願っています。下田は椿がとてもきれいだと聞きますので、いつか下田に行って港で歌えたらうれしいですね。

田川寿美

新曲『下田の椿』予約キャンペーン(関東エリア)

5月17日(水)浅草ヨーロー堂(配信ライブ&リアルイベント) 12:00〜 (問)浅草ヨーロー堂 03-3841-4610
5月17日(水)ミュージックショップ ダン(東十条駅) 15:00〜  (問)ミュージックショップ ダン 03-3913-6371
5月18日(木)鈴木楽器店(町田駅)12:00〜 (問)鈴木楽器店 042-816-5005
5月27日(土)音曲堂(小岩駅)12:00〜 (問)音曲堂 03-3659-3131
5月27日(土)ミヤコ蕨店(蕨駅)15:00 (問)ミヤコ蕨店 048-432-5705

新曲『下田の椿』発売キャンペーン

5月30日(火) セキネ楽器店(錦糸町駅) 12:00~  (問)セキネ楽器店 03-3631-8586
5月30日(火) 赤羽美声堂(赤羽) 15:00~  (問)赤羽美声堂 03-3901-5512
5月31日(水) 小田原ダイナシティ ウエスト1Fキャニオンステージ 12:30~/15:00~ (問)新星堂小田原ダイナシティ店 0465-49-8153
6月1日(木) 岩崎電気(茨城県坂東市) 13:00~  (問)岩崎電気 0297-35-4514
6月1日(木) エコス境店2F(茨城県境町) 15:30~  (問)楽園堂 0280-86-6503
6月2日(金) JOYSOUND金山2F パーティールーム(名古屋市金山) 18:30~  (問)濃尾商会 052-683-7890
6月3日(土) サウンドイン松岡(三重県桑名) 11:00~  (問)サウンドイン松岡 0594-22-6380
6月3日(土) 鈴鹿ハンター(三重県鈴鹿) 15:00~  (問)みどり楽器 059-382-2630
6月4日(日) 犬山キャスタ 1Fセントラルコート(愛知県犬山) 12:00~ (問)ミュージックブース文化堂 0568-26-0746
6月4日(日) ヨシヅヤ Yストア西春4階 特設会場 16:00~  (問)ミュージックブース文化堂 0568-26-0746

田川寿美『下田の椿』

田川寿美「下田の椿」 COCA-18129

2023年5月31日(水)発売

品番:COCA-18129
価格:¥1,350(税込)

【収録曲】

1.下田の椿(作詩:さいとう大三/作曲:幸 耕平/編曲:坂本昌之)
2.女の舟唄(2023バージョン)(作詞:石原信一/作曲:幸 耕平/編曲:竜崎孝路)
3.下田の椿(オリジナル・カラオケ)
4.女の舟唄(オリジナル・カラオケ)
5.下田の椿(半音下げオリジナル・カラオケ)
6.下田の椿(半音下げオリジナル・カラオケ・ガイドメロ入り)
7.女の舟唄(2023バージョン)(半音下げオリジナル・カラオケ)
8.下田の椿(2コーラス・オリジナル・カラオケ)
9.下田の椿(半音下げ・2コーラス・オリジナル・カラオケ)

 

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