平均身長185cmのヴォーカルユニット・風輪(ふうりん)がセカンドシングル『人生TENKI』をリリース 「僕たちの想いと歌声が風にのり、一体感という大きな輪を作りたい」
今年3月、『女神-MEGAMI-』でメジャーデビューを果たし、オリコン演歌チャート初登場1位を記録した平均身長185㎝の男性ヴォーカルユニット風輪。林業経験11年の拓也と、プロ野球選手を目指していた翔司という異色の経歴でも注目を集める2人が、10月16日、セカンドシングル『人生TENKI』を発売する。実はふたりともこれが3度目のメジャーデビュー。「異色の経歴を持つふたりの想いと歌声が風にのり、一体感という大きな輪を作ること」をモットーに風輪を結成した2人に、これまでの歩みとこの先の目標などを語ってもらった。
━━メジャーデビューから約半年でセカンドシングルのリリースとなりました。デビュー曲『女神-MEGAMI-』は頑張っている女性への応援歌でしたが、今作の『人生TENKI』はすべての人たちの背中を押すような曲ですね。
拓也 風輪を結成して3年になりますが、その間、20曲近くオリジナル楽曲を作ってきて、その中から今回、『人生TENKI』をセカンドシングルに選びました。僕たちは2人ともそれぞれ10年以上音楽活動を続けてきて、雨の日や晴れの日をたくさん経験し、いろいろな転機も乗り越えてきました。この曲はそんな僕たちの過去を回想するような歌詞なので、すごく気持ちが入るし、自分たちの背中を押す歌でもありました。人生にはいい時も悪い時もある。この歌が皆様にとっても“好天気”や“好転機”へつながる力になれば嬉しいなと思いながら歌っています。
━━タイトルのTENKIには2つの意味が込められているんですね。
拓也 オリジナルに関しては、いつも作詞家の先生に、こんな言葉を入れたいとか、こういう気持ちを伝えたいとお伝えして作っていただいているのですが、この曲も僕たちの想いが込められています。
━━本作はすでにライブで披露されてきたそうですが、反響はいかがですか?
翔司 皆さん、「いい曲だね」と言ってくださって、ライブでも盛り上がる曲の1つになっています。歌謡曲ではあるけれど、ポップスの要素も入っているので、幅広い層に好んでいただけるのではないかと思います。
━━お2人は風輪を結成する前はポップスを歌われていたそうですね。
拓也 僕は最初、K-POPのグループでメジャーデビューを経験しまして、翔司も「TRUMP」というポップス・グループでメジャーデビューしていました。その後、2020年に翔司と他のメンバー2人の計4人で「春夏秋冬」というポップスのボーカルグループを組んだのですが、コロナ禍で思うように活動できなかったこともあって、紆余曲折の末にグループは卒業し、2人で風輪を結成しました。歌謡曲に転向したのは、2人とも歌謡曲が好きだったことと、歌謡曲だったら音楽の幅が広い分、今まで自分たちが経験してきたことが活かせるし、新しいことにも挑戦できるのではないかと考えたからです。これが僕らの音楽活動の“最後の挑戦”という気持ちでのスタートでした。でも実は、風輪を結成する前、翔司は音楽活動をやめる決意をしていました。
━━音楽の世界と決別しようと思ったのですか?
翔司 「春夏秋冬」でメジャーデビューをしたのと同時にコロナ禍になって、活動ができなくなりました。おまけにバイトをしていた飲食店も閉店し、収入はない、貯金もないと気持ちが滅入ってしまって、「音楽はもういいかな」と思ってしまいました。そんな時、ソロでライブイベントを始めた拓也がゲストで僕を呼んでくれるようになって、「2人の好きな歌謡曲のジャンルで、もう1回勝負しないか」とか、「2人でもう1回夢を見たい」と熱烈に誘ってくれて。それでも僕の気持ちはなかなか決まらなかったのですが、拓也から「翔司の歌を1人でも多くの人に届けたい。受け取った人は絶対幸せになると思う」と、すごい熱量で何度も説得されるうちに、もう1回夢を見たいと決心し、一歩を踏み出しました。
━━拓也さんはなぜ、そんなに翔司さんを誘ったのですか?
拓也 僕はK-POPグループ以外にも、メンバー脱退などの理由でグループの解散を繰り返していて、「春夏秋冬」を結成した頃は、正直に言うと、グループを組むことが嫌になっていました。でも、翔司と出会って、彼となら長く続くチームが組めると思ったんです。
━━具体的には翔司さんのどこに魅かれたのでしょう?
拓也 人柄ですね。実際、一緒に活動するようになって、第一印象以上に彼の優しさや人柄の素晴らしさを感じています。僕はすごく大雑把で、気持ちが先走って、後先考えずに行動に移してしまうタイプですが、翔司は細かいところまで慎重に考えて、時にはブレーキを踏んでくれるので、すごく助かっています。
翔司 拓也は「超・雑!」ですからね(笑)。しかもけっこうマイペース。でも一緒にいて、全然ストレスを感じません。だからプライベートでもご飯を食べに行ったり、飲みに行ったり、ずっと一緒にいて本当に仲がいい(笑)。それに加えて、性格が違うからこその発想の違いや、お互いにないものを持っているところが、風輪の強みになっているのではないかと思います。
━━お2人で歌謡曲という新たなジャンルへ踏み出されたわけですが、結成からメジャーデビューまでの3年間は、どのような活動をされていたのですか?
拓也 まずは1人でも多くの人に風輪を知ってもらうために、地道な活動をたくさんしました。カラオケルームにBluetoothスピーカーを持ち込んで、歌謡曲の練習をして。その合間に、全国のショッピングモールにマネージャーのフリをして(笑)、「いいアーティストがいます」と電話して、歌わせてもらえる場所を探すなんてこともしました。9割断られましたが、中には受けてくださるところもあったので、移動のために購入した“風輪カー”で全国のショッピングモールを廻って、カバー曲を歌わせていただいたのがスタートでした。
━━レコードデビューを目指す前に、地道な活動を選ばれたのですね。
拓也 これまでの経験から、レコードデビューをしたからといって売れるわけではないことがわかっていましたから。それよりも、1人でも多くの方々と出会い、皆さんとの絆を作り、深めることを大切にしたいと思いました。そういった地道な活動の先にメジャーデビューという目標があって、その先にも新人賞やレコード大賞などの目標があって、そのひとつ一つをファンの皆さんと一緒に達成する。そういう活動をしたかったです。
━━その思いが「風輪」というユニット名の、「異色の経歴を持つ2人の想いと歌声が風にのり、一体感という大きな輪を作る」というモットーに込められているのですね。ところで、このモットーの “異色の経歴”についてですが、拓也さんは11年間林業に従事されていたそうですね。
拓也 僕は群馬県富岡市出身ですが、田舎はひとり親方みたいな感じで、若くして社長になる人も多いんです。林業に携わっていた2歳上の兄に、「拓也が仕事を覚えたら一緒に起業しよう」と言われて、それはカッコいいし、「男は手に職だ!」みたいな気持ちで、中学卒業後に就職して、林業に命を懸けていました。
━━それがなぜ、歌手になろうと?
拓也 林業で頑張っていた頃、実家が火事で全焼するという大事件が起きまして。もうすべて燃えちゃったし、「いつ死んでもいいや」くらいの捨て鉢な気持ちになっていた時に、清木場俊介さんの『今。』という曲を聞いてすごく勇気づけられたことがありました。歌の力を実感して、僕の辛い経験も、歌を通して同じような思いをしている人の役に立てるのではないかと思ったのがきっかけで、歌手を意識するようになりました。でも、お金がなくて上京して夢を追うことができる状態ではなかったので、林業をしながらのスタートでした。
━━しばらくは林業と歌手の二刀流だったわけですね。
拓也 その後、K-POPグループでメジャーデビューした時も、金・土・日は計6回ライブがあったので、金・土とメンバーの家に泊まって、日曜日にライブを終えたら群馬に帰って、月〜木は林業をして、という生活でした。
━━歌謡曲が好きだったそうですが、音楽との出会いは?
拓也 母が歌好きで、よくカラオケに連れて行かれて、髙橋真梨子さんとか、欧陽菲菲さんとか、小林明子さんの歌を聞いていました。今振り返るとすべて不倫の歌で、子どもの前でよく熱唱していたな、と(笑)。母の車の中でいつも歌謡曲がかかっていましたし、歌謡曲はずっと好きでしたね。それに、学生時代はバンドでベースを弾いたこともありました。
━━翔司さんは、幼少期から大学まで野球を続けて、プロを目指していたそうですね。
翔司 でも、大学卒業時にプロにいけなくて。社会人野球という選択肢もありましたが、プロになる人たちとの実力差も感じていたので、そこで野球にケリをつけて、別のやりたいことをやろうと決心しました。そして「芸能界ってカッコイイな」というぼんやりした憧れから、モデル事務所に入りました。モデルの傍らボイストレーニングや演技のレッスンを受けましたが、結局自分は何をやりたいのか分からず、20代後半ぐらいまで模索していました。そんな中、誰かから与えられたものを表現するより、自分が本当に伝えたいことを表現したいと思うようになって、「ステージに立って観客に音楽を届けたい、歌手になろう」と心に決めました。そして32歳の時に、「TRUMP」のメインボーカルとしてメジャーデビューしたのがスタートです。
━━歌は昔から好きだったのですか?
翔司 家族が音楽好きで、朝起きたら母親がピアノを弾いていたり、父親がクラシックやジャズや歌謡曲を聞いていたり、オールジャンルで音楽があふれている家だったので、いつも音楽が身近にありました。でも、僕自身は野球のことしか考えていなかったので、カラオケで同級生から「歌がうまいから歌手になったら?」と言われても、その頃はピンときていませんでした。音楽の勉強は野球をやめてから始めて、いろいろなボイストレーニングの先生の教室に通って、吸収できるものをすべて吸収してやってきました。
━━地道な活動でファンの幅を広げて、メジャーデビューを果たされた今、それぞれどのような展望を抱いていますか?
拓也 これまでいろいろな出会いや別れなど、それこそ『人生TENKI』のように青空も嵐も経験してきましたので、30代の今は、表面のカッコよさだけではなく、自分たちのパーソナルな部分もお伝えして、歌を聞いてくださる方を笑顔にしたいと思っています。ライブではトークも楽しんでいただきたいですし、来てくださった皆さんと一体感のあるライブを作っていきたいので、全員で楽しめるように振付も工夫しています。2人とも今までいろいろなライブをやってきている分、そこは自信があります! 1人でも多くの方の心を動かせるよう、笑えて、泣けて、「行って良かったな」と思ってもらえるような、いろいろな要素が含まれたライブができるユニットでありたいです。
翔司 風輪を結成してから、めちゃくちゃ演歌っぽい曲を歌った時期もありましたが、トライアンドエラーを繰り返しながら、だんだん風輪の輪郭が見えて来たかなと思っています。僕たちは歌謡曲を歌っていますが、少しポップス寄りの“風輪”という新しいジャンルを作り上げたい。そして、長く、長く歌い続けたいです。
━━ところで、プライベートでも仲が良いとのことですが、いつもどんな話をされているのですか?
翔司 最近は大谷(翔平)選手の話とか。好きなものが共通しているので話が弾みますね。
拓也 僕も昔、野球をやっていましたから野球の話は盛り上がります。ただ、巨人阪神戦の時だけは、ちょっとだけピリッとします。僕が巨人ファンで、翔司は阪神ファンなので(笑)。
━━風輪結成以前の話になりますが、翔司さんは2019年に「プロ野球ファーム日本選手権」で国歌斉唱を務められました。今後も野球に関連したお仕事をしたいという希望はありますか?
翔司 もちろんやりたいです! 先日も独立リーグの「群馬ダイヤモンドペガサス」の試合で始球式をやらせていただいて、本当に嬉しかったです。もう歌も関係なく、キャンプ取材とか、野球に関わる仕事ならなんでもやりたい。亀梨(和也)くんみたいに(笑)。
━━では翔司さんが野球関連の仕事をしている間、拓也さんは何をしましょう?
拓也 僕は、「グリーンマイスター」という林業技能作業士の資格を持っているので、11年の林業経験を活かして、バラエティ番組のDIY企画でヒロミさんに使ってもらえるように、山で木を切って来ます!(笑)
━━では最後に、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
拓也・翔司 どなたでも楽しめるようなライブが風輪の強みだと思っています。歌はもちろん、ぜひトークも聞きに来てください!
風輪『人生TENKI』
2024年10月16日 発売
価格:各¥1,500-(税込)
【タイプ A盤】
品番:TKCA-91587
【収録曲】
1.人生TENKI (作詞:白井大輔,MIKINA,成瀬英樹/作曲:白井大輔, 成瀬英樹/編曲:杉山ユカリ)
2.夢を叶えたとき (作詞・作曲:みのや雅彦/編曲:杉山ユカリ)
3.人生TENKI<オリジナルカラオケ>
4.夢を叶えたとき<オリジナルカラオケ>
5.夢を叶えたとき<拓也と歌えるカラオケ>
6.夢を叶えたとき<翔司と歌えるカラオケ>
【タイプ B盤】
品番:TKCA-91588
【収録曲】
1.人生TENKI (作詞:白井大輔,MIKINA,成瀬英樹/作曲:白井大輔, 成瀬英樹/編曲:杉山ユカリ)
2.なないろ日和≪テレビ東京「なないろ日和」エンディングテーマ≫ (作詞:岸田小石/作曲:成瀬英樹/編曲:nelo、星和生)
3.人生TENKI<オリジナルカラオケ>
4.なないろ日和<オリジナルカラオケ>
5.なないろ日和<拓也と歌えるカラオケ>
6.なないろ日和<翔司と歌えるカラオケ>
風輪 1stカバーアルバム『風輪歌謡』
発売中
品番:TKCA-75238
価格:¥3,000-(税込)
【収録曲】
1.好きです前橋 (オリジナル歌手:サザンクロス)
2.愛はかげろう (オリジナル歌手:雅夢)
3.シルエット・ロマンス (オリジナル歌手:大橋純子)
4.街の灯り (オリジナル歌手:堺正章)
5.待っている女 (オリジナル歌手:五木ひろし)
6.ふるさと (オリジナル歌手:モーニング娘。)
7.最後のフォーリン・ラブ (オリジナル歌手:SASAKI社長)
8.<ボーナストラック>愛の乱反射 (風輪オリジナル楽曲)
風輪コンサート2024~一輪を大輪に~
日程:2024年12月25日(水)
会場:群馬県富岡市 かぶら文化ホール
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