岩本公水がデビュー30周年記念シングル『瀧の恋歌』をリリース! 「やりすぎと思うくらいこぶしを回して気持ちよく歌っています」

2024.10.11

演歌歌手としてはもちろん、陶芸家としての顔を持ち、米作りにも励むなど、多彩に活躍する岩本公水(くみ)が、来年デビュー30周年を迎える。そのメモリアルイヤーに向けて、10月23日にリリースする新曲が『瀧の恋歌』だ。ダイナミックな正統派演歌に仕上がった新曲の制作エピソード、そしてバイタリティーにあふれる彼女のプライベートまでを聞いた。


岡千秋、いとう彩 両先生の愛情をひしひしと感じる

──来年、デビュー30周年を迎えられますが、なんと「うたびと」インタビューには初登場です! 皆さんご存じだとは思いますが、これまでの足跡を簡単に教えてください。

生まれは秋田県の羽後町です。山の中の雪深い町で、“あきたこまち”を作る米農家の家に生まれました。幼いころから歌が好きで、秋田にいたころは民謡や浪曲などいろいろな歌を歌っていましたね。それからカラオケ大会に出場してたびたび賞をいただくようになりまして、いつしか歌手になりたいと思うようになったんです。その夢を叶えるため、高校を卒業後に上京して、いったん就職しながらチャンスをうかがっていました。その矢先、会社の仲間とカラオケを歌っているときに、当時の事務所の社長にスカウトされたんです。そして、1995年に吉岡治先生が作詞、弦哲也先生が作曲をしてくださった『雪花火』で、念願の歌手デビューを果たしました。それ以来、多くの先生方とのご縁をいただいて歌い紡ぎ、来年デビュー30周年を迎えます。

──30周年を記念した新曲『瀧の恋歌』は、いとう彩さん作詞、岡千秋さん作曲です(編曲:南郷達也)。

いとう先生と岡先生がタッグを組んだ『北の絶唱』以来、先生方とは何度もご一緒してきました。今年1月にリリースした『酔うほどに』もいとう先生と岡先生の歌で、30周年の節目もぜひおふたりの先生の歌を歌いたいとお願いしたんです。今作は岡先生が曲を先に作って、いとう先生があとからバチっと詞を書いてくださいました。岡先生は岩本公水をとことん研究して、低音の響きや高音の抜けを計算したうえで、私のベストな声を発揮できるようなメロディーを書いてくださったんですよね。そこに、いとう先生がドラマチックな詞をつけてくださって、先生方の愛情をひしひしと感じながら歌っています。「30周年迎えました!」と言わんばかりに、舞台のセリから私が上がってくる姿がイメージできるようなイントロからして、楽曲のスケールの大きさを感じられる楽曲に仕上がっています。

岩本公水のイメージは勢いの強い瀧!?

──歌詞の中に雄瀧(おたき)と雌瀧(めだき)が出てきますが、モチーフとなっている瀧はあるのでしょうか?

調べてみると、雄瀧と雌瀧がある瀧は全国にいくつもあります。でも、舞台となる瀧は特に設定していません。そもそも瀧がテーマとなったのは、今作から新しくディレクターについてくださった竹内さんが「岩本公水のイメージは瀧だ!」と言い出したのがきっかけです。公水という名前に水が入っていますし、これまで“舟”や“川”、“時雨”など、水にまつわるテーマの歌とご縁があって、しかもヒットチャートが好調だったんですよね。そんなこともあって、今回は瀧がテーマになりました。私は個人的に“湖”や“川”のほうが自分に合っているような気がしたのですが、竹内ディレクターは「瀧です! しかも勢いの強い瀧!」とおっしゃって(笑)。漢字も“滝”ではなく、力強さを感じさせる“瀧” になったんです。

──レコーディングでは、どんなことを意識して歌いましたか?

事前に岡先生とキー合わせをしたときに、「ガンガン声を出していこうよ!」とアドバイスをいただいたこともあって、レコーディングはおなかの底から声を出して、気持ち良く歌うことができました。こぶしもちょっとやりすぎかしらと思うくらい、ぐるんぐるんと回していて、これも心地よかったです。歌好きの皆さんにも、心おきなくこぶしを回して歌っていただけたらうれしいなと思いながらレコーディングしました。

小唄の奥深さに魅了された

──カップリングは、『さよならの月~小唄入り~』(作詞:峰崎林二郎、作曲:美樹克彦、編曲:南郷達也、小唄指導・糸:扇よし和)です。

30周年の節目を迎えるにあたって、3年ほど前から習っている小唄を入れた歌が欲しいとスタッフにお願いして、小唄ありきの歌を作っていただきました。詞にやきもちや恨み、幸せといった感情が粋にまとめられている小唄を歌うときのポイントは、力まずに歌うこと。ところが、民謡や浪曲などを歌ってきた私には、ささやくように歌うのが難しくて!お稽古のたびに新たな課題が見えてきて、その奥深さに魅了され、ハマっちゃったんです。これまでも中村美律子さんの『壷坂情話』は歌謡浪曲、石川さゆりさんの『恋は天下のまわりもの』は都々逸入りと、日本の伝統芸能をあしらった素敵な歌はいくつもありました。そんな歌と同様に小唄入りの『さよならの月』もみなさまに愛される歌になってほしいなと願っています。

──小唄は、どんなきっかけで習い始めたのですか?

もともと「公水ちゃん、小唄合うよ! やりなよ」と声をかけてくださったのは、美樹克彦先生です。美樹先生も小唄を10年ほど習っていて、名取でいらっしゃるんです。いま私が小唄を習っている扇よし和先生も、美樹先生のご紹介でご縁をいただきました。今回、小唄入りの歌を作るにあたって、曲をお願いするのは美樹先生しかいないと思ったんです。レコーディングにも美樹先生は同席してくださって、小唄のアドバイスをいただきました。扇先生の三味線と同録で難しかったのですが、美樹先生と扇先生に色っぽく歌うコツなどをご指導いただいて、とてもいい歌に仕上がったと自負しています。

美魔女艶歌卓球部で味わう幸せと喜び

──プライベートのお話も聞かせてください。伍代夏子部長率いる「美魔女艶歌卓球部」でもご活躍ですね。

中学の3年間、卓球部に所属していました。「美魔女艶歌卓球部」では、伍代さん、多岐川舞子さんと私が卓球経験者です。「美魔女艶歌卓球部」は本気で試合をやっているんですよ。時々伍代さんのお顔に私のスマッシュが当たっちゃうこともあるのですが、そうすると伍代さんも「このぉ~! やったなぁ!!」と反撃開始です(笑)。歌手になってからもこうして卓球部の仲間に入れていただきまして、卓球以外にも先輩方とご飯を食べに行ったり、旅行に行ったりと、たくさんの幸せと喜びを味わっています。皆さんと大好きなお酒を飲めるのも楽しいんですよね。なにしろ皆さんお酒が強いんです! 持ち寄りパーティーをするときなんて、いろんなお酒の瓶がずらっと並びます(笑)。皆さんといろいろなお酒を飲みつつ、おいしいお料理をいただいて、お話にも花が開いて、本当に楽しい時間を過ごしています。まさか卓球がこれほどご縁をつなげてくれることになるとは思いもしませんでしたね。

──お米「公水こまち」の田植えと収穫も毎年恒例ですね。

デビューした翌年、公水という名前が読めないかもしれないということで、名前を覚えてもらうために、「秋田出身の演歌歌手・岩本公水です。CDをご購入してくださった方には、あきたこまちをプレゼントしています!」と、実家の田んぼで作っているお米を“公水こまち”と名付けてお配りしたんです。それ以来、毎年の恒例行事として、両親や後援会の方々、地元の住民の皆さんと一緒に“公水こまち”を作ってきました。でも、両親も高齢になってきたので、デビュー30周年も迎えたことですし、“公水こまち”づくりもいったん締めくくりかなと考えています。これからは、炊き立てはもちろん、冷めてもおいしいあきたこまちのファンとして、感謝しながら味わっていきたいですね。

新曲リリースに合わせ陶芸展も開催

──陶芸家との二刀流でも知られる岩本さんですが、今年はいつ個展を開くのですか?

新曲『瀧の恋歌』のリリースに合わせまして、10月17日から22日まで、東秩父村 道の駅「和紙の里」で個展を行います。もともとお料理好きが高じて陶芸を始めました。デビューして5年目に一人暮らしが解禁されまして、所属事務所の女性社員さんたちを家に呼んで手料理をふるまっていたのですが、料理に合う器やお皿がなかったんです。そこで「ないなら作ろう!」と思い立って陶芸教室に通い始めました。陶芸を習って10年経ったころに埼玉の秩父に工房を持ちまして、工房で大きな作品を作ったり、自宅で小さな作品を作ったり、コツコツ続けています。少し前には「美魔女艶歌卓球部」の皆さんに、帯留めづくりを指南したんですよ。機会を見て、再度大きなランプシェードの大作を作りたいと思っています!

──味噌も作られているそうですね。

名づけて「いわもとく味噌」! ネーミングがとても気に入っています(笑)。コロナ禍ではいったん中断していたのですが、今年は「いわもとく味噌」のプレゼントを再開する予定です。福島の秘伝豆というブランド大豆と、おいしい福島の麹、それから1キロ1,000円もする高級塩を使ってお味噌を作っています。ポイントは大豆の製法。煮るのではなく、蒸しているんです。事務所の社長以下社員さん総動員で、毎年仕込んでいます。ステージなどでお配りする予定ですのでお楽しみに。

──最後にファンの方へメッセージをお願いします。

今回の新曲は『瀧の恋歌』も『さよならの月~小唄入り~』もたくさんの方に覚えていただけるように、ステージの上で歌唱ポイントをアドバイスしながら歌っていきたいと考えています。皆さんに楽しんでいただけるよう、精一杯いい歌をうたいますので、ぜひ聴きに来てください! 

岩本公水『瀧の恋歌』

2024年10月23日発売

品番:KICM-31150
価格:¥1,500(税抜価格¥1,364)

【収録曲】

1. 瀧の恋歌 (詞:いとう彩/作曲:岡千秋/編曲:南郷達也)
2.さよならの月~小唄入り~ (作詞:峰崎林次郎/作曲:美樹克彦/編曲:南郷達也/小唄指導・糸:扇よし和)
3.瀧の恋歌(一般用カラオケ)
4.さよならの月~小唄入り~(オリジナルカラオケ)
5.瀧の恋歌(一般用カラオケ)
6.さよならの月~小唄入り~(オリジナルカラオケ)

「岩本公水 陶芸展」(埼玉県東秩父村)

開催日:10月17日(木)
期間 :10月17日(木)〜10月22日(火)  10時〜16時
場所 :東秩父 道の駅「和紙の里」内
埼玉県秩父郡東秩父村御堂441 TEL:0493-82-1468

30周年記念ディナーショー

日時:2025年3月予定
場所:都内某所
※場所/日時は追ってオフィシャルHP・SNSにて発表

30周年記念コンサート

日時:2025年4月29日
場所:秋田湯沢文化会館

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