デビュー10周年目前の三丘翔太が10枚目の新曲『ゆうなぎの唄』をリリース 「三丘翔太の新境地! 唱歌を思わせる抒情的で美しいメロディーを携え、10周年に突入します!!」
確かな歌唱力をベースに、昭和歌謡の素晴らしさを伝える“懐メロボーイ”としてもおなじみの三丘翔太が、10枚目のシングル『ゆうなぎの唄』をリリースする。誰もが子どもの頃に歌った唱歌のような、ゆったりとした優しいメロディーが心を和ませる新曲への思いや、久しぶりのワンマンコンサート、大好きな映画のこと、10周年にかける意気込みなどを語ってもらった。
——新曲は今までになかった、小学校の音楽の時間を思い出すメロディーですね。初めてお聞きになった時の印象は?
作曲家の水森英夫先生が、僕にまた一つ新しい世界を作ってくださって嬉しくなりました。新曲にあたって、今回初めてディレクターさんが「どんな歌を歌いたい?」と聞いてくださったので、僕は「普遍的な歌詞できれいなメロディーが歌いたい」とお答えしました。
——新曲はそのイメージにバッチリ合っていますね。
はい! 僕はNHKの「新・BS日本のうた」で、“懐メロボーイ”として昔の良い曲を皆さんにお伝えしていて、今まで以上に懐メロに触れる機会が多くなりました。特に戦前から戦後間もない時代に美しいメロディーラインの曲がたくさん生まれたことを再認識したので、懐かしい香りのする新曲はとても嬉しかったです。
——作詞は初めてタッグを組む前田たかひろ先生です。安室奈美恵さんやももいろクローバーZの曲も手がられけた先生で、唱歌的な世界とは真逆のイメージでした。
僕も先生の世界観の広さに驚きました。今回はメロディーが先にあって、歌詞を当てはめる“曲先”だったのですが、音符の一つひとつに言葉がはまっていて、とても新鮮な気持ちで歌いました。演歌は語尾を長くのばすことが多いので、今回の曲で新しい経験ができたように思います。
——ファンにとっても新鮮な楽曲です。里山ではなく漁村の暮らしを描いている歌詞も珍しいですね。
確かに歌詞に登場する漁師は、荒波をものともせず漁に出る勇壮な姿ではなく、漁を終えて明日のために網を繕う背中が描かれています。いろいろな点で新鮮な楽曲だと言えますね。
——レコーディングはいかがでしたか?
普段より時間がかかりました。オケの録音を含めて4〜5時間でしょうか。いろいろな歌い方を試してみて、最終的には森繁久彌さんの『知床旅情』のように淡々と、“そこにずっとあった”かのように歌いました。といってもあまり演歌から離れてはいけないので、ところどころこぶしを入れたりして、その塩梅が難しかったですね。
——歌を聞いている人が、思い思いに自分の気持を託せそうですね。カラオケでうまく歌うコツを教えてください。
ご自分の故郷や旅の思い出などを重ね合わせながら、優しく歌っていただくのもいいですし、演歌っぽくこぶしを回して歌うのもアリだと思います。サビに向かって盛り上げるタイプの曲ではないので、歌詞を一つひとつ味わいながら、じっくり歌っていただけるといいと思います。
——ファとシのない音階、いわゆる“ヨナぬき”のメロディーは、懐かしいと同時に普遍的でもあります。2026年で10周年を迎える三丘さんですが、20周年、30周年とずっと歌える曲なのではないでしょうか。
その時々の僕が歌うことで、楽曲もまた成長していくと思います。皆さんの心にもいつまでも残る曲であってほしいですね。
——カップリング曲『困るのよ』は、前曲『釧路発5時35分根室行き』のC/Wに続く楽曲ですね。
前曲のカップリング曲『捨てられないの』と同じムード歌謡シリーズです。もともと僕はムード歌謡が好きでしたが、この曲で初めてムード歌謡の楽曲をいただきました。お客様にも好評で、新曲のカップリング曲でもう一度このシリーズを歌うことになりました。曲名を続けると「捨てられないの、困るのよ」と、世界観が続いているのも面白いと思います。
——話は変わりますが、10月27日(日)に東京・目黒で久しぶりにワンマンライブが開催されます。
2022年3月のワンマンライブから、2年と少し経ちました。ピアノとギターの生演奏をバックに、じっくり聞かせるライブにしたいと考えています。演歌にこだわらず昭和歌謡のバラードなど、キャンペーンではお聞かせできないバラエティーに富んだ楽曲にチャレンジする予定です。秋の夜長にぴったりのセンチメンタルな名曲も歌いますので、ぜひお越しください。
——また、2025年のテイチク90周年を記念して、YouTube生配信ライブ「祝・テイチク90周年! 三丘翔太のテイチクアワー スタジオLIVE!」を不定期に開催しています。
僕が所属するテイチクエンタテインメントでは、2025年2月11日に「テイチク創立90周年記念コンサート テイチクアワー〜こころのこだま〜」を開催します。僭越ながら、僕もテイチクの一員として90周年を盛り上げたいと、YouTube生配信ライブで先輩方の名曲を歌わせていただいています。#2では、初めて秋川雅史さんの『千の風になって』に挑戦して、本当に良い歌だと感じ入りました。この生配信ライブのスケジュールは、不定期なのでSNSをチェックしてください。アーカイブもありますよ!
——ところで三丘さんといえば“紅白マニア”としても有名です。6月15日(土)に司会者・西寄ひがしさんと『三丘翔太と西寄ひがしの 勝手に紅白歌合戦』を開催しました。
「お客様を置き去りにしたのでは?」と思っちゃうくらいマニアックなお話をたくさんさせていただいて、自己満足なライブでした(笑)。西寄さんは森進一さんの付き人だったので、紅白の現場のエピソードやハプニングなど、裏話をたくさん披露していただきました。西寄さんには、1998年第49回で大トリを務めた和田アキ子さんの『今あなたにうたいたい』の曲紹介をしていただいたり、1991年第42回の大トリ・谷村新司さんの『昴(すばる)』を歌っていただいたり。僕は紅白バージョンのカラオケを自作しました。『昴(すばる)』のオリジナル・アレンジにパイプオルガンは入っていませんが、会場となったNHKホールの上手にパイプオルガンがあり、紅白ではその演奏が入りました。だから、右の方からパイプオルガンが聞こえるようにアレンジして、マニアックに楽しみました(笑)。たくさんネタがあるので、こんなコンセプトのライブも続けていけると嬉しいです。
——同じく西寄さんとタブレット純さんが、7月29日(月)に開催した『昭和歌謡ショウ Vol.3』には観客として観覧に行かれたとか。アクスタを買って、サイン会の列に並んだとお聞きしましたが、三丘さんが並んでいたらファンの方はびっくりしませんか?
全く大丈夫です!(笑)僕、小さい頃から歌手のキャンペーンやコンサートに行っていて、並ぶのに慣れています。10歳くらいから一人で行っていました。コンサートに行ったら必ず何か買いますが、この前は真田ナオキさんのコンサートでタオルを買いました(笑)。
——子どもが一人で演歌のキャンペーンに並んでいたんですね。
歌手の方が喜んでくださって、優しく相手をしてくれました。列の最後の方に並ぶとゆっくり話ができるので、よく前の人に順番を譲っていました。しっとりと大人っぽい曲を歌った方が、すごく気さくに話しかけてくださったりして、子どもながらに、歌手と触れ合えるキャンペーンって面白いなと感じました。「あの曲が良かった」とか、ご本人に直接お伝えできるのが嬉しかったです。今ではお客様に楽しんでいただく側になったので、存分に楽しんでいただけるように心がけています。
——三丘さんといえば、蝶ネクタイに枝豆とお好きなものが多いですが、今ハマっていることはありますか?
ほぼ毎週、映画を観に行っています。映画はジャンルにこだわらずに何でも観ますが、最近は話題作『侍タイムスリッパー』が面白かったです。演歌と同じで、時代劇という昔ながらのジャンルにスポットを当てているところがグッときました。大スターではない斬られ役の俳優さんが日々研鑽を積んで頑張っているところを、自分に引き寄せて鑑賞しました。時代劇と演歌は「日本」を大事にしている点も共通していると思います。
——ご自分に引き寄せて映画を鑑賞されるとは、素晴らしい感受性です。
単純になんでも感動しちゃいます(笑)。他にも今年ハマったのは『オペラ座の怪人4Kデジタルリマスター』、4回観に行っちゃいました! オープニングでシャンデリアが落ちて大音響を立てるシーンがありますが、4回とも違う映画館で観たら、劇場の作りや大きさによって音の響きが違うことがわかって興味深かったです。
———観察眼も鋭い三丘さんですが、デビュー10周年目前です。この10年は長かったですか? 短かったですか?
気づけば10年という感じです。いろいろありましたが、ファンの皆様とスタッフのおかげで、コロナ禍を乗り越えてここまで来ることができました。これからもより良いものを皆さんにお見せできるよう、一層の努力をいたします。新曲『ゆうなぎの唄』は、自分の中でも一つのターニングポイントになる予感がします。この歌と共によりたくさんの方に三丘翔太を知っていただけるよう、10周年に向けて頑張りたいと思います。
——これからやってみたいことはありますか?
楽器ができるようになりたいです。中高生時代は吹奏楽部でコントラバスとチューバを演奏していましたが、楽器はずいぶんご無沙汰しています。今はギターが弾けるようになりたいですね。
——最後にファンの方へメッセージを!
10周年を控えた10枚目のシングルに、新しい切り口の楽曲をいただきました。この『ゆうなぎの唄』を携えて、新たな飛躍ができたらと思います。これからも三丘翔太をよろしくお願いいたします!
三丘翔太『ゆうなぎの唄』
2024年10月16日(水)発売
品番:TECA-24055
価格:¥1,500(税抜価格 ¥1,364)
【収録曲】
1.ゆうなぎの唄 (作詞:前田たかひろ / 作曲:水森英夫 / 編曲:猪股義周)
2.困るのよ (作詞:さくらちさと / 作曲:水森英夫 / 編曲:猪股義周
3.ゆうなぎの唄(オリジナル・カラオケ)
4.ゆうなぎの唄(メロ入りカラオケ)
5.困るのよ(オリジナル・カラオケ)
三丘翔太 Mits LIVE
日時:10月27日(日)第一部 開場12:00/開演13:00 第二部 開場15:00/開演16:00
場所:目黒ブルースアレイ
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