今年デビュー10周年を迎える津吹みゆの新曲『なみだ紅』が絶好調! 「歌で『色気を出しなさい』と言われて悩みました」

2015年2月に『会津・山の神』でデビューし、今年デビュー10週年を迎える津吹みゆ。11月27日にリリースした新曲『なみだ紅』では、自身初となる大人の“艶歌”に挑戦した彼女に、新曲への想いやレコーディング秘話、4月に開催する10周年記念コンサート、新たに挑戦しているYouTubeチャンネルなどについて語ってもらった。
――好評発売中の『なみだ紅』ですが、この曲にかける意気込みを聞かせてください。
11月27日に発売させていただいた『なみだ紅』は、メジャー調の穏やかでゆっくりしたテンポ感の楽曲で、私にとっては初めて挑戦するタイプの曲です。私自身は、デビュー10周年に向けて新たなトライできる曲だなと感じています。聴いてくださった皆さんにも好評で、こういった世界観が私に合っているのかなと感じているので、これからもこの『なみだ紅』を大事に歌っていきたいと思っています。
――初めてでチャレンジな曲だというお話ですが、内容的にもグッと大人な感じの曲ですよね。楽曲を初めて聴いた時の詞や曲についての感想は?
「大人っぽい……」というのが第一印象でした。作詩の麻こよみ先生はいつかご一緒できたらいいなと思っていた方なのですが、詩を読んだ時にグッと胸を締めつけられるような女性の切なさが描かれていて、「早く歌いたい! 早くこの世界観を自分なりに歌えるようになりたい!」と思いました。
――そうした意気込みで臨んだレコーディングですが、印象に残っているエピソードは?
う~ん、スムーズではなかったかもしれないですね。私は今まで“張り歌”が多かったせいかもしれないのですが、自分では声を張らずに歌っているつもりでも師匠でもある作曲の四方章人先生から「もっと力を落として歌ってみな」とご指導頂きました!「このくらいのパワーでいいんだよ」と言ってOKをいただくまでに、何回もトライしたのが印象に残るレコーディングでした。また、麻こよみ先生から2番の歌詩の「ばかね‥」の歌い方が良かったとおっしゃって頂きとっても嬉しかったです。
――『なみだ紅』を初めて最初に観客の前で歌った時の反応はいかがでしたか?
お客様は、いい意味で「裏切られた」という感じだったんじゃないかなと思います。それまでは張り歌が多かったので、「みゆちゃんはこういう曲調も歌えるんだね」と思ってくださった方もいらっしゃったのではと思いますね。
実は、発売当日から「歌ってみました」というファンの方がいらっしゃって驚きました。中には「カラオケ教室の課題曲です」と方もいて、女性のファンの方に積極的に歌っていただけている感じがしています。
――カップリング曲の『闇夜においで』も“人目を忍ぶ恋”がテーマの曲ですね。
こちらも今までにない感じの曲でテンポ感も良く、キャッチーで「すごく好き」というのが第一印象でした。両A面だったらいいのにと思うくらい気に入りましたね。スタッフの皆さんの評判もすごく良かったのですが、歌詞にはビックリしました。今回初めてさくらちさと先生にご縁をいただいたのですが、上品でやさしそうなさくら先生がこんな刺激的な歌詞をお書きになるんだと思って驚いたのを覚えています。
『闇夜においで』を初めて歌った時は、「色気を出せ」と言われて困りました(笑)。いつもレッスンをしていただいている四方先生の部屋の隣で奥様が家事をしていらしたのですが、私の歌を聴いてくださって、「サビの部分は、もっと色気を出しなさい」と言ってくれたんです。最初は気恥ずかしさみたいなものがありましたし、私はどちらかというと色気より食い気なタイプなので、ちょっと戸惑う部分もありました。今までこういうタイプの歌は歌ってこなかったので、やっぱり初めての挑戦というのはドキドキするじゃないですか。でも最終的には「中途半端にやるよりも、振りきってやった方がカッコいいだろうな」と覚悟を決めました。だから今も、この曲は猫をかぶって演技をして歌っています(笑)。
――昨年11月にはYouTubeチャンネル『津吹みゆのきてくんちぇチャンネル』を開設されて、新曲『なみだ紅』についても自ら解説する動画をアップしておられますね。
とりあえずやってみようっていうことで、いろいろトライさせてもらっています。解説動画は皆さんに見ていただいているので、今後も続けてきたいですね。普段のステージやコンサートで1~2分話したくらいだと、その曲の奥深い魅力をなかなか伝えきれない部分があると思うんです。歌を聴いてもらって曲の良さ自体はわかってもらえると思うのですが、先生方からいただいた歌詞やメロディーと出会って自分がどんな所に感動したのかを伝えるには難しい部分があると思っていたので、YouTubeで『なみだ紅』の解説動画を出せたことは本当に良かったなと思っています。これからこうした動画なども使って、曲に対する私の気持ちや魅力を感じてもらいたいなと思っています。
――動画の中では『なみだ紅』について、「歌詞を読んで女心の矛盾や葛藤みたいな点をすごく感じた」とコメントされていますね。
気持ちをギュッと締めつけられたり、傷つけられたりしていても、やっぱり会いたいという歌の主人公の気持ちが理解できる年齢になってきたので、そうした心情が「わかります!」という気持ちを動画には込めております(笑)。
――もともとはどういうきっかけでYouTubeを始めようと思ったのですか?
私は福島県出身なので、福島の魅力をもっと皆さんに知ってもらいたいという気持ちがまずあったんです。福島は東北の中でも他県に比べて取り上げられることが少ない気がするので、もっと福島の良いところを知ってもらいたいと思っていました。だから私自身がYouTubeに挑戦して、自分のチャンネルで「福島の魅力を発信していくべ」ということで始めました。
――始めてみてどうですか?
めっちゃ楽しいです! 撮影してまだアップできていない動画がいくつもあるのですが、撮影しながら自分の地元でも私のまだ知らなかった魅力的なところがあることを知りました。地元のことを勉強し直している感じで、すごく楽しみながら動画を作っています。いつも応援してくださるファンの皆さんはもちろんですが、そうでない方にも福島の魅力を発信していくというのが狙いなので、これからもいろいろ挑戦していきたいですね。
私は大衆演劇とか宝塚歌劇団が大好きなので、そうした舞台にレポーターとして潜入取材する動画も撮ってみたいなと妄想しています。お邪魔にならない範囲で舞台の裏側をのぞいてみたいです。ファンである気持ちは抑えて、ちゃんと理性を保ちつつやれる自信はあまりないんですが(笑)。
――潜入レポートなんですね。ご自身が舞台に立つのではなく?
出たいという気持ちは、もちろんあります。去年は着物を着て日本髪のカツラかぶって時代劇の舞台に出演させていただいたのですが、おかげでもっと舞台に立ってみたいという気持ちが強くなりました。歌って踊ることが大好きなので、ミュージカルは憧れです。でも小さい頃から大好きなので、時代劇にも憧れます。時代劇なら、やっぱり「くノ一」をやってみたいですね。昨年の5月に武士の奥様の役をやらせていただいた時に殺陣を教えていただいたのですが、そこで自分が時代劇を好きなことを再確認しました。また機会があれば、ぜひ挑戦してみたいですね。
――ちなみに、今年はデビュー10周年ですね。4月には10周年記念コンサートも控えておられます。このコンサートにかける意気込みを聞かせてください。
私はデビュー5周年の時は、コロナ禍で無観客の生配信コンサートだったんです。お客様がいないところから歌をお届けするという形だったので、今回は10周年コンサートで会場と一緒に盛り上がれることがすごくうれしいです。遠方からお越しになる方もいらっしゃると思いますし、時間を割いて来ていただくので、「会場に来て良かった」と思っていただけるように頑張りたいと思っています。
コンサートの内容はまだ固まってはいないのですが、四方先生からは日頃「演歌に限らず様々なジャンルの音楽を勉強していろんな歌を歌えるようになりなさい」と言われていますし、去年までクラシックの勉強もさせていただいていたので、皆さんが驚くような曲もお聴かせできるコンサートにしたいですね。
――コンサートで歌ってみたい曲はありますか?
やっぱり“昭和の名曲”はいいですよね。おじいちゃんおばあちゃん子だったので、 祖父母と一緒に歌った時に喜んでくれる姿を見ると「やっぱりいいな」と感じますし、「また歌うべ」となってもっと好きになる。この好循環のおかげもあって、懐メロは大好きなんです。10周年記念コンサートでも歌えたらいいなと思っています。
――デビューからこの10年を振り返って、どんな10年でしたか。
私はデビュー前から歌うことは大好きでしたが、歌手が何をするかというのはあまりイメージがないままデビューしたんです。歌で全国を回れるなんて思いもしていなかったので、旅行が大好きな私にとっては、全国各地に行けて歌を歌わせていただける上に、各地の皆さんと会うことができて、うれしくて楽しすぎることだらけの10年でした。
――次の10年はどういう10年にしたいですか。
私は、どちらかといえば人の顔色をうかがってしまうタイプだったので、 皆さんがお持ちの私のイメージに合わせなきゃと思うところがありました。それもあり「まじめでしっかり者」といったイメージをなかなか破れなかったような気がします。でもこれからの10年は、「嫌われるのが怖い。だからこのままでいよう」ではなく、ありのままの自分を好きになってくださる人を全国各地で探す旅に出たいと思っています。もっと自分から殻を破って、自分自身を出していくことが、これからの課題ですね。そのためにも、人とたくさん会話をすることを心がけたいと思っています。そうすることが、仕事でもプライベートでも自分自身をオープンにしていくきっかけになると思うので、いろんな人とお話する機会を自分から増やしていきたいと思っています。
――最後に読者にメッセージをお願いいたします。
私自身は全然しっかり者ではないのですが、皆さんの温かい応援にものすごくパワーをもらって10周年を迎えることができました。そうしたパワーをくださる皆さんに、歌でたくさん恩返しできるように日々努力を怠らず過ごしていきたいと思っていますので、これからも応援よろしくお願いいたします。
津吹みゆ『なみだ紅』ミュージックビデオ
津吹みゆ『なみだ紅』
発売中
品番:CRCN-8708
価格:¥1,500(税抜¥1,364)
【収録曲】
1.なみだ紅 (作詩:麻こよみ/作曲:四方章人/編曲:竹内弘一)
2.闇夜においで (作詩:さくらちさと/作曲:四方章人/編曲:竹内弘一)
3.なみだ紅 [オリジナル・カラオケ]
4.闇夜においで [オリジナル・カラオケ]
5.なみだ紅 [一般用カラオケ (半音下げ)]
6.闇夜においで [一般用カラオケ (半音下げ)]
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