歌、尺八、津軽三味線の“三刀流”彩青が2月19日に7枚目のシングル『津軽三味線物語』をリリース! 「津軽三味線と歌を世界に届けたい」

2025.2.19

細川たかしの弟子として歌と尺八、津軽三味線の“三刀流”パフォーマンスで注目を集める「演歌第七世代」のホープ・彩青吉幾三作詞作曲の新曲『津軽三味線物語』でデビュー6年目を飾った彩青に、新曲にかける想いやレコーディング時のエピソード、オフの過ごし方や2025年の目標について聞いた。


――新曲『津軽三味線物語』にかける意気込みをお聞かせください。
本当にうれしいことに、今回の新曲は吉幾三さんに作詩・作曲をしていただきました。津軽三味線をテーマにした、歌わせていただきながらいろんな思いが込み上げてくる1曲となっております。「過去が しばれて 凍らぬように」と歌詞にある通り、津軽三味線を伝えてくれた先人の皆さんの思いをしっかり受け継いで、この先へしっかり伝承させていかなきゃいけないと思わせてくれる曲です。大好きな歌と津軽三味線を、この歌で世界に広げていけるように頑張っていきたいなという思いですね。
――この新曲を初めて聴いた時の感想を教えてください。
吉さんからは「津軽三味線を弾く前提で曲を作るよ」と言っていただいていたので、どういう風になるのかワクワクドキドキしながら待っていました。完成した曲を聴かせていただいた時は、演歌でありながらロックテイストな部分もあって、吉さん独特のメロディーラインで感激したのを覚えています。吉さんに曲を作っていただくのは初めてなのですが、歌詞の随所に説得力のある言葉が使われていて、エレキがガンっと効いている曲が独特で、まさに“吉幾三節”が全開だというのが最初の印象でしたね。
――新曲を聴いた後に、吉さんとはどんなお話をされましたか。
仮歌を録った時に新曲についていろいろとお話をさせていただきました。吉さんから一部変更をご提案いただいて今の歌詞が完成したのですが、その時に「中国で生まれた楽器がシルクロードから琉球を経て日本に伝わり、本州の最北端で津軽三味線が生まれた」といった三味線のルーツの話をしていただいた
のが印象深かったです。
吉さんにはお会いするたびにいろいろなお話をうかがっていて、三味線にまつわる話もたくさん聞かせていただいています。吉さんのお父さんは民謡を歌う方だったそうで、子どもの頃にお父さんの膝に座って、お父さんと三味線奏者の方が曲について話をしているのを聞いた記憶があるそうです。そうした吉さんに聞かせていただいたお話が『津軽三味線物語』を歌っていると頭に浮かんできて、いろんな想いがこみ上げてくるのを感じています。


――師匠の細川たかしさんは、新曲についてどんなふうにおっしゃっていましたか。
「今の彩青に重なるような歌詞でいいね!」と言ってくださって、「吉さんの歌は言葉を大事にしないと詞が流れていってしまうので、そこは大事にしなさい」とアドバイスをいただきました。「メロディーではなく詞を歌いなさい」という師匠の言葉を忘れずに、新曲に取り組むように心がけています。
――レコーディングで印象に残っていることはありますか。
師匠は都合が合わずレコーディングには立ち会えなかったのですが、後で師匠が聴いて「ここが気になる」となっても直せない状態ではいけないので、レコーディングの当日は録音した音源を師匠にメールで送って聴いてもらい、電話をいただく段取りになっていました。最初に録音した歌を送ったところ師匠はすぐに返事をくれて、何カ所かアドバイスをいただきました。それで師匠にご指摘いただいた点に注意して録り直した音源を、再度メールで送ったんです。1回目はすぐにお返事をいただけたので、2回目もほどなくお返事をいただけると思って待っていたのですが、今度はなかなか返事が来ないんですよ。返事が来る前にレコーディングを終了するわけにはいきませんし、かといってスタジオですることが何かあるわけではなく……。結局師匠から連絡が来たのは2~3時間後で、「全然大丈夫、帰っていいよ」でした(笑)。
――そんなご苦労を経て誕生した新曲ですが、ファンの反応はいかがですか。
すでに何度かお客様の前で歌わせていただいたのですが、皆さん喜んでくれて、「早く覚えて歌いたい」という声をたくさんいただいております。中には「CDを予約したんだけど、発売日はもうちょっと早まらないかな?」とおっしゃる方もおられました(笑)。「歌声もいいけど、三味線が好きだな」という方もいらっしゃって、「歌も三味線もしっかりお届けできるように頑張りたい」と気の引き締まる思いです。
――新曲を歌う時に気をつけているポイントはありますか。
師匠に指摘された通り、歌詞がボヤけてしまわないように一つひとつの言葉を大事に発声することを心がけています。それから歌の途中で「ハァ!」とかけ声をかけてまた歌に戻る部分があるのですが、その部分が難しくてうまく歌えるか自信がありませんでした。でも三味線をやってきたことが役に立ったのか、レコーディングでは思った以上にうまく歌えたのはうれしかったですね。歌詞にあえてかけ声が入っている点は、吉さんに素晴らしいアクセントをつけていただいたうれしいポイントです。


――新曲のキャンペーンも始まって仕事が忙しくなると思いますが、オフの時の最近の楽しみを教えてください。
できる時には旅行に行ったりしています。先日は珍しく2日間お休みがあったので、お伊勢参りに行ってきました。仕事だとなかなかゆっくりできないこともあるので、オフの日に改めてうかがって、いろんなものを見たり聞いたり食べたりしながらのんびりしてきました。出かけず家にいる時は、昔の演芸番組などを観ながら大好きなコーヒーを飲むのが楽しみですね。
――コーヒーを自分で淹れたりもするのですか。
自分で淹れるのもいつかはやってみたいと思ってはいるんですが、道具の手入れが大変だったりして、今はまだそこまではできていないです。でも、いろんなお店に出かけて好みのコーヒーを探すのは好きですね。
――コーヒー談義をする仲間はいますか。
コーヒー談義はあまりしないのですが、民謡談義は二見颯一さんとよくします。ふたりで食事に行くと、民謡イントロクイズを出し合ったりしていますね。一緒にカラオケに行くと、演歌や民謡を歌い合って盛り上がります。カラオケでは民謡や演歌を歌うことが多いのですが、同級生とカラオケに行く時は選曲に困ることがあったりもします(苦笑)。そうした時は、『鬼レンチャン歌謡祭』で歌わせていただいたDa-iCEさんの『CITRUS』などのポップスを歌ったりしています。演歌でいうと、やはり師匠の『北酒場』『矢切の渡し』『浪花節だよ人生は』などを歌うことが多いですね。
――前作『さらば桜島』のカップリング曲の『First Step』もポップスでしたね。
あの曲で初めてポップスに挑戦したのですが、歌詞が多くて歌い方が難しかったですね。どうしても演歌っぽくなってしまうんです。『First Step』のレコーディングの時にこぶしを入れずに歌うように言われたのですが、それが非常に難しかったのを覚えています。
でも最近は、演歌第七世代コンサートなどに来てくれる若い方も増えてきていますから、そうした時にこの『First Step』も聴いていただいて、演歌だけでなくポップスを歌う私も楽しんでもらえるとうれしいですね。
――『オールスター合唱バトル』などのテレビ番組でもポップスを歌う機会はあると思いますが、それについて師匠はなんと言っていますか。
師匠は日頃から「やれることはどんどん挑戦しなさい」と言ってくれています。師匠ご自身も以前『演歌の乱』という番組でTUBEの『さよならイエスタデイ』や小柳ゆきさんの『愛情』を歌ったことがありますが、そうしたことを通じて「皆さんが喜んでくれることなら積極的にやってみなさい」と言ってくれることは、やっぱり感謝だなと思っています。


――2025年が始まって早々に新曲が発売されますが、昨年の2024年は彩青さんにとってどんな1年でしたか。
今振り返ってみると、2024年は“挑戦”と“勉強”の意味合いの強い年だったように思います。『First Step』を歌わせていただいたり、『オールスター合唱バトル』に初めて出演させていただいたり、韓国で行われたトロット&演歌のコンサートに出演させていただく機会にも恵まれました。韓国は私にとって初めての海外だったこともあって、すごく刺激を受けましたね。日本語との声の出し方の違いやお客様の盛り上がり方などに圧倒されました。そうしたいい刺激をたくさんいただいて、勉強したことが非常に多い年でした。2024年に得たパワーを活かして、2025年の新たなチャレンジにつなげていきたいなと思っています。昨年はとにかくいろんな意味で濃くて、アッという間の1年間でしたね。
――2025年で最初に挑戦したいことはなんですか。
私は細川一門の三味線の会にも参加しているのですが、もっともっと三味線人口を増やしていきたいと思っています。今回『津軽三味線物語』という新曲を歌わせていただくのもいい機会だと思いますし、三味線のワークショップを開いてみたいですね。私が三味線を習ってきた北海道の「三味線研究会 夢絃座」というところは「三味線を楽しく」というのがモットーですから、その精神を活かして気軽に三味線に触れられる体験会のようなイベントを開けたいと思っています。三味線に興味があっても、先生の所へ行ってお稽古するというのは少しハードルが高いと思うので、まずは触ってみていただく。そういうところがないと、広がらないですからね。
歌に関していえば、民謡と演歌をやってきて今の私があるので、そうしたすべての音楽を世界で歌っていけるようになるのが大きな目標です。そのために、一歩ずつ頑張っていきたいと思っています。
――昨年は初の海外ということで韓国に行かれましたが、他に行ってみたい国はありますか。
やはりアメリカですかね。津軽三味線を世界にまで広めた高橋竹山先生の足跡をたどってみたいと思っています。竹山先生はロスやニューヨークなどでも津軽弁バリバリで公演されておられましたが、いつかは竹山先生の歩んだ道をたどって三味線と歌をお届けできるように頑張っていきたいですね。
――新曲を待ちわびているファンに向けてメッセージをお願いします。
新曲『津軽三味線物語』は、津軽三味線をテーマにした曲であると同時に故郷への望郷の念を感じさせてくれる曲でもあります。さらには故郷を離れて頑張っている皆さんへの応援歌でもあるという、素晴らしい曲にめぐり合わせていただきました。これからキャンペーンなどを通してたくさんの皆さんに歌をお届けできるように頑張ります。どうぞ応援のほどよろしくお願いいたします。

彩青『津軽三味線物語』

2025年2月19日(水)発売

品番:COCA-18270
価格:¥1,500(税込)

【収録曲】

1.津軽三味線物語(作詩・作曲:吉幾三、編曲:西村真吾)
2.最上川舟歌(山形県民謡 編曲:佐伯 亮)
3.津軽三味線物語(オリジナル・カラオケ)
4.最上川舟歌(オリジナル・カラオケ)
5.津軽三味線物語(半音下げオリジナル・カラオケ)
6.最上川舟歌(半音下げオリジナル・カラオケ)
7.津軽三味線物語(2ハーフカラオケ)
8.津軽三味線物語(2コーラスカラオケ)

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