みちのく娘!独占インタビュー 「夢は大きく、日本だけでなく世界の方々にも歌を聴いていただけるユニットに」

2019.10.31

みちのく娘!は東北出身の女性演歌歌手(工藤あやの=山形県山形市出身、津吹みゆ=福島県矢吹町出身、羽山みずき=山形県鶴岡市出身)3人で、昨年11月に組まれたユニット。デビューシングル『春ッコわらし』は、親しみやすい歌とともに激しい振付が注目を集め、1年足らずで単独コンサートを開くまでの人気を得た。3人のこの曲に賭ける思いや、ソロ活動との切り替えの仕方などをうかがった。

 

――『春ッコわらし』を歌うみなさんの姿をテレビなどで見る機会が増えてきましたが、驚くのは飛んだり跳ねたりの激しいダンスをしているにもかかわらず、決して笑顔を絶やさず歌い切ってしまうことです。息は切れないのだろうか、と心配になるのですが。

<工藤あやの:以下工藤> 息は切れてます(笑)。でも、3人が力を合わせて乗り切る術を覚えました。みんなが同じところで息継ぎをすると音が切れてしまいますから、それぞれが相手を気遣いながら、いい感じのところで息継ぎをするんです。ユニットで活動するようになって1年経つので、そういう連携プレーというか、お互いを思いやることができるようになって、頑張れています。

 

――文字通り“息の合った”ユニットなのですね。みちのく娘!を結成する前のソロ専門の頃から、お互いを知っていたのですか。

 

<工藤> はい。デビューの時期が近かったですし、レコード会社も同じグループなので、キャンペーンでよく一緒になったんです。その頃はよそよそしかったのですが(笑)、ユニットを組んだらすぐに親しくなりました。年齢は微妙に異なりますが(笑)、今はプライベートでも仲良しです。

 

――演歌を歌っていたみなさんが、いきなり明るい曲調の『春ッコわらし』を踊りながら歌うことに戸惑いは?

<津吹みゆ:以下津吹> みちのく娘!のお話を聞いた時は、踊りながら歌うなんてできるのだろうか、と不安でした。ダンスは花柳糸之先生にご指導いただいたのですが、それがまた厳しくて……。朝8時半から夜の10時まで通しでお稽古するんです。でも、熱心にご指導いただいているうちに、踊るのがどんどん楽しくなっていって、チャレンジしてよかったなと思っています。

<羽山みずき:以下羽山> 私はみゆちゃん(津吹)以上にダンスが苦手でした。もともとおっとりした性格ですし、歌手になる前は出羽三山神社で巫女をしていたので、体を素速く動かすことがほとんどなかったんです。基本中の基本のツーステップさえできなくて、迷惑のかけ通しでした。花柳先生とお弟子さんたち、そしてあやのさん(工藤)とみゆちゃんに支えてもらって、やっと踊れるようになった感じです。

 

――演歌を歌われる時は、ご自分の歌唱力や表現力を磨くことに専念されたと思いますが、みちのく娘!となると、3人合わせた声が大事になります。

<工藤> 最初はハーモニーが全然できませんでした。声質から高音はみゆ(津吹)、中低音は私とみずき(羽山)で担当することになったんですが、大体誰かの声がどこかに行っちゃう(笑)。でも、3人とも東北人で粘り強いですから、めげずに練習を繰り返していたら、バチって合ったことがあったんです。この時、ハモることの気持ちよさを知り、練習が楽しくなり、少しずつ上達していきました。今はハーモニーにも自信があります。

 

――ソロの演歌歌手とユニットのみちのく娘!、両方を並行して活動するのは大変では?

<羽山> うまく切り替えをすることが私の課題です。私にとってみちのく娘!は倍速の世界。一度演歌に戻ると倍速モードのスイッチがなかなか入らなくなってしまうんです。あやのさんからは“スイッチは切らないでね!”といつも言われています(笑)。

 

<津吹> 私にとっては両方の活動を並行してすることが、むしろプラスになっています。『春ッコわらし』を歌うことで肺活量は増えましたし体力もつきました。それは確実に自分の歌唱力につながっていますから。

 

<工藤> 人生で今一番、運動してるよね(笑)。

 

――津吹さんには『みちのく恋桜』、羽山さんには『雪割酒』というソロとして力を入れている曲があります。工藤さんも11月6日に新曲『大阪花吹雪』が発売されます。その一方で、今、注目度が上昇中のみちのく娘!『春ッコわらし』がある。どちらに、より力を入れたらいいかが悩みどころではないですか。

<工藤> 今度出る『大阪花吹雪』は『春ッコわらし』と同様、聴いた方が元気になる歌。みちのく娘!で活動したからこそ出せた曲なんです。それを考えると、まずはみちのく娘!で頑張って、みなさんに私たちのことを知っていただいて、と思っています。

<津吹> 『春ッコわらし』は初めての方でも笑顔で聴いてくださるんです。そして多くの方が“応援するよ”と言ってくださいます。だから私も、まずはみちのく娘!ですね。

<羽山> 私も、みなさんに笑顔と元気をお届けすることができる、みちのく娘!で歌うことに幸せを感じています。

 

――それでは最後に、みちのく娘!としての目標をお聞かせください。

 

<工藤> ソロ活動の時は、できないこと、もどかしいことがたくさんありました。でも、みちのく娘!で活動するようになってから、色々なことが実現できるようになりました。この3人が集まると化学反応が起きて、すごいことができるような気がするんです。だから夢は大きく、日本だけでなく世界の方々にも歌を聴いていただけるユニットになろうと。それを目標に一生懸命頑張っていきます。

みちのく娘!ファーストコンサートの模様はこちら

作品情報

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みちのく娘!『春ッコわらし』

キャンディーズ「やさしい悪魔」でも知られる喜多條忠氏の作詩、「マツケンサンバⅡ」を手掛けた宮川彬良氏の作曲・編曲によるダンサブルな楽曲 2018年11月14日発売/¥1,204(税別)/CRCN-8204/カップリング:「北国の春」

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