坂本冬美が『夜桜お七』を初のアナログ盤として2022年2月リリース 「第72回NHK紅白歌合戦」で話題に

演歌歌手の坂本冬美がデビュー35周年メモリアルイヤーの締めくくりとして、代表曲『夜桜お七』のアナログ盤を2022年2月23日(水・祝)に発売することが決定した。
坂本の代表曲『夜桜お七』は、1994年9月7日に8cm CDとして発売された。当時の演歌としては珍しい16ビートのメロディーが含まれ、アップテンポな曲調である事から「プログレッシヴ演歌」と言われた。発売から27年が経った昨年末、紅白歌合戦で通算8回目の披露となった『夜桜お七』が最新映像技術とコラボレーションし、お茶の間で話題を呼んだ。
坂本のバックに投影されたその最新映像技術は、映像業界で新しいトレンドと話題になっている「バーチャルプロダクション」。あたかも目的のロケーションで撮影したかのような映像を作り出せるという業界最注目の技術だ。背景は3DCGで制作し大型LEDに投影、スタジオ内のカメラと同期させて撮影することで、仮想空間の映像との融合をリアルタイムで実現できる。最近では「スター・ウォーズ」の実写テレビシリーズ「マンダロリアン」で採用されたことで話題になった。
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日本では2022年がバーチャルプロダクション元年になると言われており、それに先駆ける形で坂本がNHK「紅白歌合戦」で同技術とのコラボを披露、映像のインパクトにTwitterでは驚愕の声があがり、大いに盛り上がりを見せた。
レコード盤といえば、高度経済成長期からバブル期にかけて、主要な音楽メディアとして一時代を築いたが、1980年代の後半に差し掛かると後発メディアであるCDの普及により利用者は減少。近年レコード盤が再び注目されるようになった背景には、「Apple Music」や「Spotify」に代表されるサブスクリプションサービスの台頭が影響していると推測できる。
配信で好きな音楽を、好きな時に、好きなだけ聴けるようになったことによって、「この曲、いいな」と楽曲をモノとして所有しておきたいというリスナーのニーズが高まり、レコードの再評価につながった。アーティスト側もそうしたトレンドを敏感に察知しており、新譜をあえてアナログ盤で発表するケースも増えている。
CDに比べるとサイズが大きいことに加え、複製がしづらく、曲を再生するのに手間がかかるレコード盤。かつては弱点であったこれらの特徴が、ストリーミングサービスが普及した現在、ポジティブに評価されている。
デビュー35周年のメモリアルイヤーでありながら、昨今のコロナ禍の影響を受け、記念のリサイタルやコンサートを思うように開催できない現状で、ファンと共有できるアイテムの発売が今から待ち遠しい。
坂本冬美 コメント
私にとって代名詞といえる『夜桜お七』が、28年の時をこえてアナログ盤となって発売されます。永い間、皆様に愛された証ではないかと、とっても感激しております。デジタルとは一味違ったサウンドで、ぜひお楽しみください。
坂本冬美『夜桜お七』
2022年2月23日(水・祝)発売
品番:UPKY-9068
価格:¥2200
【収録曲】
1.夜桜お七(作詞:林あまり/作曲:三木たかし/編曲:若草 恵)
2.哀しみの予感(作詞:林あまり/作曲:三木たかし/編曲:若草 恵)
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