岩佐美咲がミュージカル「明日に唄えば~清き一曲お願いします~」で初主演 「新しい自分を見ていただけるように、一公演、一公演を大事にやっていきたい」

2022.3.28

歌手の岩佐美咲が初主演を務めるミュージカル「明日に唄えば~清き一曲お願いします~」が26日、東京・池袋の東京芸術劇場 シアターウエストで初日公演を迎えた。

今年、歌手デビューから丸10年を迎え、2021年に発売した新曲『アキラ』が好調の岩佐。大きな節目を迎えた岩佐が今回挑戦したのは、初出演にして初主演を務めることになった演歌ミュージカル「明日に唄えば~清き一曲お願いします~」。同作は、1979年に創立され今も演劇界の第一線を走り続ける、劇団スーパー・エキセントリック・シアターの最新作となる。

演歌はもともと、明治10年代に起こった自由民権運動の時代に、自身の主張を歌に託した「演説歌」が誕生のきっかけと言われ、同作は「演歌×選挙」をテーマに、ダンスとコメディー、演歌満載の日本風ミュージカルに仕上がった。

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岩佐は、主人公の元演歌歌手・千春を演じる。相手役となるのは、選挙管理委員会の風太を演じる百名ヒロキ。ライバルとなる古参政治家の根来川をモト冬樹が演じ、丸山優子立川ユカ子白井美貴渋谷渉大流ら同劇団のメンバーが脇を固める。

物語は、売れないまま引退した元演歌歌手の千春が、故郷に戻ってくるところから始まる。毎日無気力に過ごす千春を心配した両親の勧めで、千春は市会議員・根来川の事務所でアルバイトを始める。仕事を通じて、選挙管理委員会に勤める風太と出会い、町の根深い問題を知ることになる。曲がったことが嫌いな千春は、自由にものが言えない空気が漂う故郷にもやもやを募らせていく。

千春は祭りの日に、根来川の指示によってのど自慢大会で歌ったことで、歌の素晴らしさを再認識する。この祭りも根来川が進める再開発の影響で無くなる可能性が高いと知り、千春は選挙に出馬を宣言する——。

ステージに登場した岩佐は、歌手として成功する夢を諦めた千春の無念の想いを胸に、第5弾シングルの『ごめんね東京』を披露。演技力に定評がある岩佐は、両親と話す子どもっぽい姿や、根来川の思惑に不満を募らせていく姿などさまざまな表情を見せた。

途中岩佐は『人生一路』を熱唱し、共演者とダイナミックでパワフルなダンスを披露。経験豊富な共演者に圧倒されることなく、テンポの良い掛け合いをこなした。相手役の風太への純粋な想いを露わにさせていく心情の変化はもちろん、ミュージカル初出演・初主演とは思えない堂々たる演技、そしてその完成度の高さは注目だ。

岩佐はミュージカルでの初主演について「お芝居の経験は周りの皆さんに比べると少ないと思いますので、自分に主演が務まるのか不安がありました。周りの皆さんに助けていただきながら、初日を迎えることができました。昨日会場に入って、客席にお客さまがいらっしゃる姿が想像できて、不安や頑張ることで精一杯だった気持ちが、楽しみだなという気持ちを実感することができました。新しい自分を見ていただけるように、一公演、一公演を大事にやっていきたいと思います」と語った。

稽古について岩佐は「1カ月近く稽古に臨んでいましたが、あっという間でした。必死にやっていたからか、一瞬に感じられました。公演が始まると5日間7公演もあっという間に終わってしまうんだろうなと思うと、まだ始まってもいないのに、今から寂しいな、終わっちゃうのか、と思ったりもします。これが舞台というものだろうなと思います。いかに1カ月の稽古を7公演で出し切るかが大事だと考えていて、全力でやりたいと思っています」と語った。

共演者との交流については「モト冬樹さんとは初共演でした。本当にすごい方だと思っていて緊張していたのですが、すごく優しくて気さくな方でした。お芝居に関してもアドバイスをくださり、助けていただきました」と明かした。

ダンスについては「ダンスシーンは短くても、筋力が低下していることがはっきりと分かりました。AKBをやめてから、ほとんどダンスはやっていませんね。久々に激しく踊って、やっぱりダンスは楽しいなと思ったので、自分で何かやろうかなと思いました」と話した。

最後に岩佐は「演歌ミュージカルという新しいジャンルで、たくさんの方に見ていただきたい内容です。私にとって初めて主演を務めさせていただくので、まだ緊張と不安はあります。公演が始まればあっという間だと思うので、大変な状況の中で足を運んでくださる皆さんに、感謝の気持ちを持って、エネルギーをもらったなと前向きになって帰っていただけるように、全力でやっていきたいと思います!」と意気込みを語った。

アイドルから演歌歌手、そしてミュージカル俳優へと活躍の場を広げる岩佐美咲の活躍から目が離せない。

岩佐美咲初主演ミュージカル「明日に唄えば~清き一曲お願いします~」

開催日時:2022年3月26日(土)〜30日(水)
会場:東京芸術劇場 シアターウエスト
チケット:全席指定 一般:6,800円、シニア:5,000円、アンダー25:3,000円
お問い合わせ:SETインフォメーション 03-6433-1669/http://www.set1979.com

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